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これも何かの縁ってやつ

赤い糸は見えなくなったものの、結ばれた縁が消えたわけではないと説明されて再び落ち込んでいた。

一瞬、効果が消えたかと期待しちゃったじゃないか!


「だろうな、とは思ったけど紛らわしいなっ!」

「ずっと見えていた方がよかったか?」

「いやその方が視覚的に迷惑ですけど。」


見たい時に見れるものらしい。

普通の人には見えないはずなんだけど、私が見えるのは力が強すぎたせいだと言われた。

あと、恋心とかで縁が強くなった時にも見えることがあるんだとか。

心が丸見えとか神様にプライパシーはないんだろうか。

って、あるわけないか。


「で、どうすればいいんですか。」

「うーむ。他の神の力に頼る他ないか。」

「頼れるんですか?」

「多少はな。だが私の溜めに溜めた全力と比較して、そこまで力を貸してくれないであろうことを考えるに。」

「あんまり当てにはならないと。」

「やらぬよりはマシだぞ。」


今のところ、他に手がないならやるしかない。

いくら強くても50年で消える効果だし、何カ所か行けば10年は削れるかもしれない。

非常----に面倒臭いけど。それに10年じゃまだ足りん。

他に打つ手はないだろうかと考えていると、上の方から声が聞こえた。


「力を感じてきてみればぁぁぁぁ!!!」


無駄な大声で舞い降りたのは、黒い感じの和服の男子だった。


「久しいなぁ縁結びぃ!」

「おや、縁切りではないか。」

「こやつは参拝客か?なるほど顔もなかなかだな。これだけの神力をつくすのもわかる。」


縁切りって、もしかして縁切の神様!?

強い味方が早々に現れるなんて思いもしなかった。


「あなたも神様なんですか?こんなところで会えるだなんて思ってもいませんでした!」


必死に、神に祈るように前に出た。

縁切り専門らしき神様と目と目が合わさる。


「え、お前。」

「会えてとても嬉しいですっ。」


嬉しすぎて涙ぐみながらも、会えた喜びを笑顔で伝える。


それが、まずかったらしい。



「お前、我が見えるのか?」



祈る手に見えた、赤い糸。

それはまぎれもなく、縁切りの神様へと繋がっていた。



あのさ、神様くださいとは言ったけど。


まさか全員じゃないでしょうね!?


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