8.幹部会議
ソワソワしながら蒼緋の後をついていく。
着いた部屋は大きな広間になっており、中に数人座って待機していた。
「颯紫と紫穂はどうしたの」
「二人なら時間になるまで組み手するって言ってましたよ」
「は」
最初に会った聖藍、陽苑はすぐに分かった。
初対面になるのは幼い顔の少女と人当たりの良さそうな青年。
すると背後から男の声。
「すまない、集中してたら遅れた」
振り返ると、見上げるほど背が高く、ガタイも良い男性。威圧感、はないにしろ一瞬神流はたじろぐ。そのすぐそばにいたのが同じ顔立ちの女性。
間違いなく、先ほど組み手をやっていた男女である。
「颯紫、紫穂。早く座りなさい」
「はいはい」
陽苑の注意を軽くあしらい、二人は並んで座る。
そして神流は蒼緋に誘導されて聖藍の隣へ。
座り順に言うと聖藍が入り口から最も遠く、身分が最高位であると分かる。その隣に神流は座った。次位という事だ。
向き合うように座る陽苑達は、全員が聖藍の配下か部下という事になる。
「…では、幹部会議を始める」
凛とした聖藍の声。
全員の顔が引き締まるのが分かった。
「まずは、昨日より蒼緋の庇護の下、ここで居住する事となった。…自己紹介を」
「っはい」
急に話を振られ、慌てて口を開く。
「きっ、昨日から、お世話になってます、朧月神流といいます。っ宜しくお願いします!」
座礼を行うと、すでに面識のある陽苑と蒼緋が拍手をする。その他は、礼儀として合わせるといった程度。
「既に身の回りの事については蒼緋に一任してある。この世界に関しては陽苑と、教育に朔羅。しばらくの間護衛に紫穂を命じる」
「かしこまりました」
「…はい」
「御意」
サクラ、と呼ばれた少女のみ、返事に少しの間があり神流は違和感を覚えた。
「朔羅、紫穂。自己紹介を」
「……睦美 朔羅です」
「天草 紫穂と申します」
「…っよ、宜しくお願いします」
朔羅は日本人のような髪色を持ち、ザ美少女の容姿。
紫穂は紫色のベリーショートで大人びた女性だ。
「次に俺の秘書と護衛だ」
「周 柚樹」
「天草 颯紫」
男二人は淡々と名乗りのみ上げる。
柚樹は金髪碧眼の美男子、颯紫は紫穂と同じ髪の青年である。
「二人はほとんど俺といる。直接の接点はないだろうが、いざという時の為に面識は持っておけ」
いざという時って何だ。




