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キミは、”私が障害者じゃなかったら私と付き合ってくれたのかな?”

作者: 七瀬





キミは、”私が障害者じゃなかったら私と付き合ってくれたのかな?”




私と彼はマッチングアプリで出会った。

彼と何度か連絡を取り合い、彼が私と一度だけでも会いたいと言うから

”一度だけならと”いう事で私は彼と会う事にした。



・・・でもまさか? ”私が障害者だとは彼は何も知らなかったのだ。”

私は自分が障害者だという事を彼に知られたくなかったからだ。

以前にも彼のように出会った男性ひとと会った時、私が障害が

あると知った彼は、そそくさ会ってたった5分で帰ってしまった。

あの時の事が私にとってあまりにもショックで、だから今回の彼には

一言も私が障害者である事を話さなかった。



それに私は障害者ではあるが、”生まれつきのモノではなく!”

15歳の時に交通事故に遭い、下半身が全く動かなくなった。

それからというモノ、リハビリは頑張っていたのだが、そのかいもなく!

結局、私は立つ事も出来ずずっと車椅子生活を今も送っている。

それ以外は全く問題がないのだが足が不自由だと何かと不自由な事もあって、

高いところにある物は取る事も出来ず、誰かの手を借りない取れない!

車椅子だから坂道は少し大変だとか、その他いろいろな壁にぶち当たる。

それでも私は家族の支えもあってなんとかやってきた。



だけど? やっぱり年頃の女の子としては、彼氏も欲しいなって思うよう

になり、どうやったらできるのか?

試行錯誤の上、マッチングアプリで自分の障害の事を一切隠し、いいなと

思った男性ひとと会えるところまで取り付ける事に、、、。

ただ私と初めて会って、”私が障害者だと分かると男性ひとは完全に

私を恋愛対象から外してしまうのだ!”

”そんなに障害のある女性に魅力を感じないモノなのか?”

障害があっても男女共に、ステキな人はたくさん居るのに、、、!

それなのに、障害があるというだけで恋愛対象から外されるなんて、

私には納得できないでいた。




【プルルルル プルルルル プルルルル】

『はい!』

『待ち合わせの場所に着いたけど? もう待ち合わせの場所に居る?』

『・・・居るけど、私を見て! ビックリしないでね。』

『えぇ!?』

『きっと私を見てビックリすると思うから、先に言うけど、私さ、

実は障害者なんだ! 車椅子に乗ってるの。』

『あぁ、キミが今、目が合ったね!』

『・・・あぁ、ううん、』

『直ぐに行くよ、そこで待ってて。』

『・・・ううん、』

『初めまして、廣川幸輝です。』

『・・・ご、ごめんなさい、』

『えぇ!?』

『”ずっと私が障害者だって言わなかったでしょ、私! 車椅子生活を

ずっとしてるの、”』

『そう。』

『・・・ううん、黙ってた事、怒らないの?』

『なんで?』

『だって、』

『”俺も言ってなかったけど、俺の妹が障害者なんだ! でもそれを恥ずかし

いとか俺は絶対に想わないよ!”』

『・・・廣川さん、』

『別にいいよ、障害者だから何? 恋愛しちゃいけないの?』

『・・・そ、そうじゃないけど、でも、』

『”俺には分からないけど、障害がある事でいろいろ苦労してきたんだね、

でも俺は大丈夫だよ、そんな事で嫌いにならないから!”』

『うん!』





・・・障害のある私は、なかなか健常者の男性ひととの出会いが

あまりない!

もしあったとしても? ”障害がある私を恋愛対象として見てもらう事は

本当に難しい。”

だから彼のように、障害があっても気にしない男性は珍しいわ。

正直言うと? 何度も何度も障害がある事で悲しい想いをしてきた私。

どんなに頑張っても健常者の男性ひとと普通の恋愛をしたいと想い

近づいても、なかなか相手にされないでいた。

”だけど今回は違う!”

彼は一人の女性として私をちゃんと見てくれたわ。

キミは、”私が障害者じゃなかったら私と付き合ってくれたのかな?”



・・・もうこんな心配は、必要なかった!

これからは彼とたくさんの想い出を作る為にたくさん彼とデートをして

普通の女の子が味わう恋愛をしていきたいと想っているのよ!



最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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