『花山院と速記用シャープペンシルのこと』速記談6007
花山院が建っている場所は、もとは式部卿貞保親王の邸宅であったところである。後に関白太政大臣藤原忠平公が伝領し、そのころは、東の宮と呼ばれていた。忠平公がもともと西隣の邸宅を有していたため、そのように呼ばれたのである。忠平公の嫡子師実公が伝領なさった後、冷泉天皇となられた憲平親王がこの邸宅で立太子なさり、東宮の御在所となった。東の宮という呼び名は、後に東宮御在所になる予兆だったのであろうか。速記者でもないのにプレスマンを購入した人が、速記用シャープペンシルであることを知り、速く書くときはプレスマンを使うようになるというのと同じであろうか。
教訓:同じであろうか。