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第3話『ルルは冬の鐘の音』

結衣が目を覚ますと、またしても自分の部屋だった。

夢か現実かわからない不思議な感覚に戸惑いながら、ゆっくりと起き上がる。


学校ではいつも通りの日常が流れていた。授業を受け、友達と笑い合い、時にはふとリリィのことを思い出す。

「あの優しい笑顔に、また会いたいな……」心の中でそう呟いた瞬間、視界がふわりと揺れて、気づくとまたカフェ・ルアンの店内に立っていた。


だが、今日はいつものリリィの姿はなかった。かわりに、鮮やかな赤と白のサンタコスを着た新しい店員が微笑みかけてきた。


「はじめまして、私はルル。カフェ・ルアンの店員よ」


結衣も少し緊張しながら、「佐倉結衣です。よろしくお願いします」と自己紹介を返した。


「今日はクリスマス。ここでは、冬の温もりを届ける日なの」ルルはそう言って、暖かな笑みを浮かべた。


カフェの窓の外では、街に冬の鐘の音が響いている。

ルルの優しい声と、クリスマスの温かな雰囲気に包まれて、結衣の心はゆっくりと溶けていった。


「リリィは……?」と尋ねると、ルルは「今日は少しお休み。だから私がここにいるの」と答えた。


新しい出会いと優しさに、結衣は少しずつこの不思議なカフェの秘密に引き込まれていったのだった。


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