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奈月と楓のお仕事2

9月19日。奈月と楓はカルーン公国にいた。今日はマルスのコスチュームの試着会。奈月はマスード。楓はモドリッチが受け持つ。彼らは20歳で友人同士。無名でアマチュアのカメラマンだが、日本語が話せるので起用された。コスチュームは試作品であり正規のものではないが、女性陣の意見を取り入れる姿勢には好感できる。幸いにもギャラリーやマスコミは不在で非公式のようだ。会場は体育館のステージを借りて撮影が行われた。彼らは気さくで親しみやすくて好青年。イントネーションが怪しいが意思の疎通に困るレベルではない。2人は控え室でまず白のセーラーに白のミニスカートを身にまとった。上はふつうにセーラー服だが、ミニスカートはプリーツではなくフレア。しかも丈が短め。時刻は17時だが日本時間は21時。異世界の方がリアルより4時間遅い。時差があるからだ。奈月たちは想像以上に丈が短めで当惑したが、私たちが身にまとうチアのミニスカートはきっともっと短くされる。2人は意を決してステージに上がった。幸いにもマスードたちはローアングルから撮らないし、いきなり距離を詰めたりしない。奈月たちは安堵した。「あなたでよかったわマスード」「奈月はミニスカートが映えるね」「助かるわあモドリッチ」「楓はよく似合うね」緊迫した雰囲気はなく、撮影は極めてスムーズに進められた。「ねえマスード、この写真はどうするの?」「これから正規のコスチュームの選定に入るから中の人が参考にするのさ」「ねえモドリッチ、この写真は公開されるの?」「非公開だから大丈夫さ」続いて半袖の体操服に黒のブルマー。控え室で身にまとうと女性用よりも生地が薄め。もちろん黒のショーツよりは厚めだが、ショーツを何枚か重ね着した感じ。2人は学生時代以来だからステージに上がるとドキドキした。体操服の生地も女性用に比べると生地が薄め。むしろ私たちが身にまとう方がいいくらいね。「履き心地はどうだい?奈月」「意外なほどムレないわね。通気性がよくて履き心地は最高よ」「楓は?」「すっごくいいわ。むしろ私たちが履きたいくらい」たぶん名古屋で履いてもムレないわね。休憩に入ると奈月たちはマスードたちとの雑談に花を咲かせた。「明日は柚子とみやびの試着会があるよ」「柚子はマスードが受け持つの?」「そうだね。みやびはモドリッチが担当するよ」「17時から?」「そうだね。名古屋は21時だから丁度いいはずさ」「やっぱり非公開?」「そうだね。あくまでも中の人が参考資料として使う素材だからね」「私たちが身にまとっても全然違和感ないわね」「女装自体が目的じゃないからね。マルスが女性化しなければ何の意味もないんだよ」休憩が終わると次はピンクのレオタードタイプ。これまた生地が薄め。上は半袖。私たちの自慢の桜色の胸のつぼみをがくっきりと浮き彫りにされてしまう。でも彼らは優しかった。少し照明を落としてくれたのだ。よかったあ。これで少しは違うはず。実際にはあまり変わらないが、気分が全く違うのだ。実はこうした細やかな気づかいがふつうにできるのが異世界の魅力。でなければリアルの女の子が安心して参戦できない。彼らはマルスではないが実によく訓練されていた。2人は堂々と胸を張りステージに上がった。奈月たちはステージに上がる快感。スポットライトを浴びる快感。そして撮られる快感をしっかりと植え付けられた。奈月たちはどんどん開放的になっていった。暗い照明に物足りさなさすら感じる始末。最後は白のレオタードタイプ。いやさすがにムリでしょ。2人は尻込みしたが、マスードたちは照明を落としてくれた。かなり暗くされたので初めは目が慣れなかった。でも徐々に慣れてきて奈月たちは意を決してステージに上がった。やはりここまで来たら後には引けないし、すでに2人は3つの快楽をしっかりと植え付けられた。となれば止まるわけもない。彼らも豹変することなく、これまでと変わらずに撮影を続けてくれた。奈月たちは撮影が終わっても会場に居座り続けた。2人は着替えることすら忘れ、さらなる撮影を要求したのだ。もちろんマスードたちに異存はなく撮影はえんえんと続けられた。奈月たちはランジェリーショーに移行し、恥じらいながらも彼らの前で下着姿を披露した。それでもなお2人は満足しなかった。奈月たちは白のビキニをマスードたちに買いに行かせた。2人は白のビキニ姿を披露し恍惚とした表情を浮かべた。「ねえマスードお、私たちの写真集出そうよ」「悪くないね。必ず出すよ奈月」「ねえモドリッチい、私も忘れないでね」「もちろんさ楓。必ず出してあげるよ」写真集のタイトルは[手折られた果実たち]に決まった。写真の編集は奈月たち主導で行われた。初めは遠慮がちだったが、徐々に積極的になっていった。印税は50パーセント。イーサリアムかスイの2択。2人はイーサリアムを選択した。

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