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釈放された姫君たち

9月18日。サラとルーラはアシタカ公国の留置場で目覚めた。サンゲ公国の第一王女と第二王女は世界線の違うアシタカ公国へ参戦したが、もちろん三文小説の十八番である婚約破棄が原因ではない。偽婚約に溺れた覚えはなく誰もが憧れる不気味なパーティーに参加した記憶もない。単純に虚飾に満ちあふれた王族生活に嫌気が差しただけだ。今どきインドにすら存在しないスクールカーストも未体験。王族とリアルの女の子は性的な訓練を受けておらず、世界線を超えれば精神体に変わる。精神体に変われば魔法が発動するが、恥じらいを強くされないと魔法戦士は強くなれない。14歳のサラは20歳のエリス。12歳のルーラは18歳のレイカと対戦。でもこのマッチングにはムリがあった。歳が離れているし体格差も歴然。本来ならば幼き魔法戦士と対戦相手は年齢を近くしないといけないが、たまたま空きがなくサラたちは割りを食う形に。アシタカ公国は魔法戦士取り込みの歴史が浅く、へレン制度を採用している。へレンは満17歳から満29歳の女性兵士。しかも王族の受け入れは初めて。サラとルーラには[ミリス]というコンビ名が与えられた。参戦は2月。対戦場所は森の中の広場。肌寒くて整備が行き届いていない。この場所が選ばれたのは地味なエリスたちを女神化することにあった。お姫さまたちはヘレンのはちきれんばかりの成熟したからだに圧倒された。何を話したかさえ覚えておらず、オーバーニーソックスを履いていても底冷えしてすっごく寒い。ヘレンとミリスはからだをピタリと寄り添い合って対戦場所に向かった。そこには仮設トイレにが2基あるだけ。対戦開始や終了を告げる時計台さえ設置されていないのだ。そのためエリスたちが用意してくれた目覚ましで代用するしかなく、柔軟体操はからだを密着させてお互いに寒さをしのいだ。雑談タイムは上の空。もちろん初戦に策などない。ミリスは怖さと寒さにブルブル震えながら空へと舞い上がった。サラたちは上からキックを繰り出し、前半が幕を開けた。ヘレンにあっさりかわされてふわりと着地したお姫さまたちはからだのすみずみまでもがしびれさせられた。ミリスはうっとりした。対面でも美人姉妹はハイキックやアッパーで果敢に攻めた。後半からはエリスたちが反撃を開始。ルーラが対面でレイカに押し込まれる場面が増えた。ルーラはレイカと距離を取り、何とかしのいだ。その一方では戯れが始まり、ミリスはヘレンに背後からまったり責め立てられた。魔法戦士は対戦と戯れの両立を求められた。誇り高く戦いながらも対戦相手に甘えきる。後半は対戦と戯れに二分された。サラたちは対戦に馴らされていった。その一方でエリスたちの女神化が急ピッチで進められた。寒い時期は絶好のチャンス。対戦中のトイレも魔法戦士は必ずヘレンにエスコートされる義務を負わされた。仮設トイレに替えの下着が用意され、暖房器具で温められていた。履き心地も肌触りも最高。かつてはやや小さめのサイズが用意されたが、今は違う。色までは選べないがピッタリのサイズが与えられた。春になると徐々に戯れに重きが置かれるようになっていったが、天気によって違う。晴れた日は戯れが伸び、雨の日はヘレンをなまめかしく見せることに重きが置かれた。気温が上がるにつれてエリスたちの女神化が急ピッチで進められた。異世界には梅雨がなく湿気がなくてカラッとしている。特に雨上がりや五月晴れの日はヘレンがより美しく見えるよう演出された。エリスたちには自身を美しく見せるよう振り付け師が付けられた。ヘレンには妖精を想起させるコスチュームが与えられた。更にはエリスたちのイメージソングまで作られた。エリスは[ビーナスの森]。レイカは[エンジェルクライ]。対戦前から対戦後まで2つの曲が交互に流れる仕組み。こうして半年もの時間をかけ、サラたちはより幼く淫らにしつけられていった。そして9月17日。ミリスはヘレンに敗北。念願通りに拘束され、見せしめに敵国の街を歩かされた。でも目隠しされた結び目がキツくない。太い手錠と首輪は見た目ほど肌に食い込まない。男性器を模したプラグを喉の奥までグッと押し込まれたが、いまだに振動が始まらない。首輪の色はサラが赤。ルーラがグリーン。拘束されて以来ずっと美人姉妹は肘で胸のつぼみをグリグリしていた。虜囚の身分ではいくことすら赦されない。でも首輪の色は希望通りにしてもらえたし、リードを引っ張られる気配すらない。ミリスが感激したのは庶民の民度の高さ。誰ひとりとして私たちを貶め辱める者はいない。更に驚いたのは玉座の間での出来事。私たちは魔王さまの下に引き出されはしなかった。どころか留置場に一晩泊まるだけで赦してもらえたのだ。後で聞くとどうやら魔王さまは国際問題になることを恐れたらしい。私たちは質素な夕食と簡易ベッドを与えられ、翌朝釈放された。

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