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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

季節モノ

トイレ

作者: 中村翔

『ねえ、こんなうわさ知ってる?』


『どんな?』


『学校の七不思議にトイレの花子さんってあるじゃん?』


『で?』


『すっごい怖がりなんだってさ。確かめに行こうよ。』


『いいよ』


1990年6月4日


僕らはトイレの花子さんの噂を確かめに来ていた


なんでもとても怖がりだとか。ほんとか?


怖がる健司をほおって行こうかとも思ったが


『ほら、怖がりの花子さんなんて『萌え~』だろ?』


そんなことを言い聞かせてホントは自分が怖いくせに強がって見せる


三階の女子トイレの三番目の個室


そこにいるらしい花子さんを脅かしてやろうってことだ


『うぅ~......。こえぇよぉ......。』


相棒の健司はそうそうにばてたようだ


『なあ、トイレの花子さんって何でトイレにいるか知ってるか?』


『知らねえよぉ......。」


『昔この地方で空襲があった時たまたまトイレにいた3年生の女の子が空襲の放射熱でドアが開かなくなって焼け死んだんだってさ。怖くねえか?自分の肉の焼ける臭いとトイレの悪臭との間でどんどん身体が熱で溶けていく、ってさ。』


『うわぁーーーーーー!!!!!!!!!!』


健司がとうとうギブアップしだした


『なあ、お願いだからもう帰ろうぜ・・・。』


『だめだ。これはお前へのバツなんだからな。』


『うう......。』


健司は女の子をふざけて校舎の三階トイレに閉じ込めた罪がある


それにしてもやりすぎ感は否めない


私も教師のバツには賛成だがやりすぎでは?と思う。


『ぴちょん』


『うひゃあ~~~!!!』


健司が水滴にビビり学校から出ていった


1990年6月8日


『ほら健司はやく女の子を助けてやらないとな?』


『うう......いやだよぉ。』


健司はもうすでに7日以上ぐずっているこれ以上は教育上よくないと判断した


『健司?嫌なことははやく終わらせた方がいいぞ?』


今日はちょっと無理やり目にトイレまで連れてきた


トイレの床は汚物で汚れており、小便が飛びちっていた


ぎぃ......。


三番目の個室には簡単に開けられそうなつい立てがしてあった


ついたてをどかして中へ入るとそこには女子生徒がいた


『さて、これで帰れるぞ。1か月ぶりの外の空気はうまいだろう?』


壁には赤いクレヨンで『せんせいたすけて』『ままいいこにするから』『ここからだして』などと書いてあった


この話はフィクションです。ふふっ、ほんとうですよ?

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