プロローグ
ファンタジー作品「この声が届いたなら」の息抜きで書いてます。
その為更新は不定期になります。
人間とは。
動物の中で唯一効率という名の怠惰を思案し。
実行出来る動物である。
著ジェームス・ブルーマン
西暦二三六○年。栄機八年。
幾度と繰り返される産業革命により人類は目まぐるしい科学技術の進歩により生活を豊にしていった。
街では不燃可燃様々な種類のゴミ箱が自走し、自分の担当に該当するゴミを自ら拾う掃除ボット。
街の光道を人を乗せた物が行き交って居るのは、かつて車と呼ばれた乗物を参考に透明な膜で造られたカプセル型の乗り物。
(※ほぼ半透明の誘導光。大きさは用途に合わせまちまち、道には矢印が等間隔に明滅している。)
装着することで、意識を向けると誰かと通話が出来たり自分のバイタルをチェック出来たりと、様々な機能が付いているカチューシャの様な物。
今世界はかつての世界を遥かに凌ぐ技術がある。何度失敗しても諦めない者達が居たから。
ある者は侮辱され悔しさから相手を見返す為。
ある者は只辛かった作業を簡略化する為。
ある者は病で苦しむ大切な人を救う為。
ある者は繰り返される戦争を止める為。
理由に大きさはあるが、いや、そもそも理由の大きさなど比べる事自体がおかしいのかもしれないが、共通して言える事は何かを目的に執着した。という事だろう。
そういった人間が居たからこそ、今の完璧に合理的に効率化された世界がある。
そしてArtificial Intelligence通称AIはその基本になっている。
そうして現在各国はAI技術を確立、様々な用途に利用していた。
だが仕事をAIに奪われる人間が続出し、日本政府はそれに対し金銭、衣食住の保証。
いわゆる特別人権保護保証処置をしたが、該当対象者が多過ぎるため、全てを保証するということは国そのものを疲弊させるという事に等しかった。
(※生きていくうえで必要最低限の僅かな金、必要に応じて無料の衣食住の保証を受けられる)
それ故全ての苦しんでいる人間を賄えず人々の不安は集団心理により伝染し、デモ、暴動という形で表れ増す一方だった。
世界中でスラム街が急激に増え治安維持プログラムを組み込まれている人型のAI、ヒューマノイドにスラム街の人間が取り締まられるという事もしばしば起きている。
(※人間に良く似たAIロボット)
しかしその暴動も長くは続かず武力による制圧、話し合いにより、暫くした後鎮静化した。
だが残念なことに二三六二年現在。再び、いや、二年前より深刻な
生活補助AI、警備AIの命令無視、独断、誤認行動等が騒がれていた。
それによる死傷者も出ており目下日本が一番憂慮すべき事案であるのは間違いないだろう。
Final Inspection…
Core……Clear。
Auxiliary Cora……Clear。
Each Connection……Clear。
Hull……Clear。
Physique……Clear。
train of thought……
train of thought Error……
Risk Assessment……
Mediam Risk…
…………Correction Completed……
All Green
Start Preparation
boot up