思い出×ヤオイガール
学校帰りのバスの中、俺の隣には早川さんがいた。
揺れるバス……
そして揺れる胸……
おっと視線が……。まぁ俺は健全な男子高校生なわけですし!? そのくらい当然ですよね!!
「ねぇ、正人君?」
何かに言い訳をしているといきなり早川さんが俺を呼んだ。
「は……はい!?」
やっべぇ!めちゃ変な声出しちまった!!
くっ……!! これが乳パワーってやつか!!!
「正人君はどうしてBLに興味ないの?」
それが普通じゃないの!?
てかいきなり何の話だ!!!
「いや、多くの男子はあんまりそーゆーのは興味ないと思いますよ?」
「そうかなぁ……? 私の友達にはBL好きな男の子たくさんいるよ?」
朱に交われば赤くなる
類は友を呼ぶ
早川さんはこれらの先人達の偉大なお言葉を知らないのだろうか??
「ははっ……。そういえば早川さんは何でBL好きになったんですか?」
俺は笑って誤魔化した。しかし早川さんとはBL以外で接点がほとんどないため、話題もBLからそらす事ができない……。 くそぅ!何が悲しくてこんな美少女とBL雑談せねばならんのだ!!
「私がBL好きになったのはねぇ……、確か小学三年生くらいのときだったかな……?」
性の目覚め早すぎだろ!!
小三からBL性癖とか聞いた事ねぇぞ!?
「私、その時一人で公園で遊んでたんだ。そしたら何か公園のフェンスの外側から声がしてね……?」
◇
「おい、ホントにこんなとこですんのか?」
「いいじゃないか。野外プレイってやつだ。興奮するだろ?」
「あっ……! ちょっ!いきなりは……。」
「ん?もうみなぎってるじゃねぇか。想像して興奮しちまったのか?」
「あっ……! それヤバいって!! ……もう、ダメだ!限界だ……!!」
「うっ……!!!」
「ハァハァ……」
「なんだよ。お前、なかなか可愛い顔するじゃねぇか。」
「もう……これ以上は……!」
「何言ってんだ。お楽しみはこれからだぜ?」
「……んア〜〜〜!!!」
◇
「なぜだか分からないけど幼心にもあの時のくんずほぐれつな男達は魅力的に映ったわ……!」
公園でホモセとかどこのくそみそテク〇ックだよ!!
てか昔の早川さんにもなかなか闇を感じるわ!!
「……そういえば早川さんはそんな感じのリアルなやつの方が二次元ものより好きなんですか?」
「西園寺のやつは『やはりBLは二次元に限るっ!!!』 って言ってましたけど?」
「う〜ん……。それぞれに魅力があるからなぁ……。 より熱いパトスを感じたいなら三次元だし、スカト〇系だとやっぱ二次元の方が見てて嫌にならないかなぁ。」
何この人サラッとス〇トロとか言っちゃってるの!?
女子でしょあなた!? 恥じらいはどこへ!?
「あの……、早川さん? そういう言葉はあまり女子が使う言葉ではないのでは……?」
「大丈夫!ヤオイガールはそんな事気にしないぜ!」
俺にはもう早川さんが分からないよ……