名を握る領主と名を持たぬ少女 〜領主と少女の最後の章〜
「名を握る領主と名を持たぬ少女」の最終章です。
神父ユリアスの反乱に巻き込まれ、バルコニーから落ちたムイ。大怪我を負いながらも目覚めたムイは、言葉を失っただけではなく、記憶までも失っているかのように見えた。ムイは大切な友人、二胡奏者のシバを失い、愛するリューンの領地リンデンバウムを蹂躙してしまったことに自責の念を抱き、リューンの元を去る決意をする。
✳︎✳︎✳︎
そして、手を。
衝動に突き動かされて、伸ばしてしまっていた。その伸ばした指先までもが、リューンを求めてやまないことに、ムイは気がついた。
「リューン様、」
名前を呼ぶと、今度は心が。
魂で惹かれ合う。それが、最愛なのだという。
シバの言葉が甦ってきて、ムイの胸を熱くした。涙が流れて、落ちていく。
✳︎✳︎✳︎
長い間書いてきましたが、ようやく終わりました。読んでくださった方がいらっしゃるなら、心からの感謝の気持ちを。ありがとうございました。
神父ユリアスの反乱に巻き込まれ、バルコニーから落ちたムイ。大怪我を負いながらも目覚めたムイは、言葉を失っただけではなく、記憶までも失っているかのように見えた。ムイは大切な友人、二胡奏者のシバを失い、愛するリューンの領地リンデンバウムを蹂躙してしまったことに自責の念を抱き、リューンの元を去る決意をする。
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そして、手を。
衝動に突き動かされて、伸ばしてしまっていた。その伸ばした指先までもが、リューンを求めてやまないことに、ムイは気がついた。
「リューン様、」
名前を呼ぶと、今度は心が。
魂で惹かれ合う。それが、最愛なのだという。
シバの言葉が甦ってきて、ムイの胸を熱くした。涙が流れて、落ちていく。
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長い間書いてきましたが、ようやく終わりました。読んでくださった方がいらっしゃるなら、心からの感謝の気持ちを。ありがとうございました。