2:困惑
たくや
「なぁ、見たって何をだよ?」
仁
「キスしてた」
たくや
「はっ。嘘だろ………」
仁
「嘘だよ………」
たくや
「……………………殺す!」
たくやは仁をうちわでまた殴った
仁
「ハハハっばか、うそうそ!」
(たくや:びっくりした…)
仁
「でもな。仲良く話してたのは見たぜ。多分部活のとき。」
たくや
「…話してただけだろ…?」
仁
「まぁな。
だけどよく笑ってたぜ」
たくや
「…笑ってただけだよ。」
二人に沈黙が流れ
その話は終わった
先生
「皆ー!!席につけーー!」
―――――・・・・・・。
なぁ奈美恵
このくらいで心配してちゃ
呆れるよな
・・・・・・―――――。
奈美恵
「ん?何見てんの?顔になんかついてる?」
たくや
「んっ。あ、べつに」
(たくや:大丈夫だよなっ)
「今日一緒に帰れる?」
口パクに笑顔で聞くたくや。
「うんっ、」
奈美恵もニコリと笑った。
放課後。
きえ
「奈美恵!部活、行こうっ」
奈美恵
「うん!」
たくや
「奈美恵!今日、何時くらいにおわる?」
奈美恵
「6時くらいだよ!」
たくや
「わかった。じゃ野球終わったら行く!」
たくやは野球部だ。
奈美恵
「はーい!じゃ、また後でね!」
奈美恵ときえは
テニスコートに向かった
きえ
「あ…柄本先輩だ」
俊は女の子と話していた
きえ
「やだっ!…って、泣いてない?
奈美恵、近寄ろう!」
。。。。。。。。
俊
「誰?見たこともないし」
「あたしは知ってたのに……ひどい…」
俊
「無理。ごめん」
俊はそのままテニスコートに入って行った。
「ありえない!!」
女の子は走って行った。
きえ
「…修羅場。」
奈美恵
「告られたんだよ」
きえ
「うん。…やっぱもてるんだ」
奈美恵
「冷たい目だったね。」
きえ
「かっこいい…柄本先輩かっけーぇ!」
奈美恵
「えぇ諦めどこじゃないの!?」
きえ
「惚れるーー!」
奈美恵
「ばかっ!練習、始まるよっ!」
「奈美恵っ!
あたし
、柄本先輩のこと好きになっちゃった!」
テニスコートに向かう奈美恵にきえはゆった。
「そっ…か……頑張ってね」
「うんっ」
きえは幸せそうに笑ってる。
(奈美恵:本気…じゃないよね……)
奈美恵はなぜか心が
バクバクしてた。
(奈美恵:
なんか。
あたし、おかしいよ。
なんで?
考えない。
考えない。
考えると怖いから。)
奈美恵達が
テニスコートに入ると
もう俊は練習を始めていた
テニス部の2年で俊と仲良い
光が俊に話し掛けた
「さっきの可哀相だったよ。」
俊
「…」
光
「お前まだ…」
俊
「うるせえな。」
光
「…あのな、」
俊
「なんだよ。集中できねぇよ」
〈パコーン!〉
俊の打ったボールが
勢いよく的にあたった
「「ナイスショーット!」」
部員の声が響く。
光はそれから話し掛けるのをやめた。
〈パコーン!〉
俊の隣のコートから
同じ音がなった
「「ナイスショーット!」」
きえ
「やっばい!奈美恵ナイスショットだよぉ」
奈美恵
「へへへ、習っててよかったよ!」
きえ
「あたしもならいたーい!」
奈美恵
「ほら、次きえ!」
中1も部活でボールに
触らせてもらえるようになった
〈ピーッ〉
コーチ
「はーい!集合〜!」
〈タタタタタ....〉
コーチ
「夏休みに試合があります!そのレギュラーを発表しまーす!」
「え〜、男子は…◯◯、◯◯◯、◯◯、◯…〜」
きえ
「やっぱり柄本先輩選ばれたねっ」
奈美恵
「上手いもんねっ」
小声で話した。
「え〜女子は、◯◯、◯◯、◯◯、◯…〜そして安田」
奈美恵
「んっ」
きえ
「すーっごーい!」
奈美恵
「はっ?え、まぢ?」
コーチ
「では、今日は解散!」
きえ
「すごいじゃん!
奈美恵!
1年で選ばれたの奈美恵だけやん!」
奈美恵
「あ、あぁ…うん、ありがと」
俊
「安田っ!」
奈美恵
「あっ柄本先輩」
俊
「すげーじゃん!」
きえ
「…」
(奈美恵:きえ、先輩が好きだった…)
奈美恵
「ありがとうございますっじゃ、きえ、いこ!」
そのまま奈美恵は部室へ向かった
きえ
「せ、先輩、すごいですね!えっと……頑張って下さい!」
俊はきえにニコリと笑って
ありがとう、と言った。
きえ
「…じ、じゃぁ!っ」
きえも部室に向かった。
きえ
「つ、柄本先輩!」
俊
「ん?」
きえ
「あのぅ……メールアドレス、教えてくれませんか…?」
俊
「…いいよっ」
笑顔でこたえ、紙にアドレスを書き、
きえに手渡した。
俊
「じゃーねっ」
きえを待っていた奈美恵は部室の前で
二人を見ていた
(奈美恵:きえ、頑張ってる。…………)
きえ
「奈美恵!メルアド聞いたよーぅ、すっごい緊張したぁ!」
奈美恵
「頑張ったね!着替えよ?」
きえ
「うんっ!」
幸せそうに笑うきえを奈美恵は、
かわいいな、と思った。
部室にはいると先輩が言った
「安田さん!コート整備をしてきてくれないかな?一面だけだから!」
「あ、はい!」
「ごめんねっ!コーチが安田さんにさせろっていってたの」
「いえ!いいですよ!
きえ、ごめんだけど着替えといていいよ!」
「わかったぁ。奈美恵期待されてるね!」
奈美恵はまたコートに向かった。
コートでは一面に一人ずつ整備をしていた。
奈美恵のコートの隣は
俊が整備していた。
俊
「安田!また会ったな笑」
奈美恵
「っあぁ…ですね」
俊
「…俺に怒ってる?」
奈美恵
「えっ?!や、別に。」
俊
「よかった!」
奈美恵
「…」
俊
「なぁなぁ、
お前と仲いいやついん
じゃん?あいつ誰?」
奈美恵
「…笑」
俊
「ばーか!笑うな!
失礼だろ!」
奈美恵
「だって(笑)
何で知らないんで
すかあ?
さっきも同い年の
女子にひどいこと
…っ」
俊
「きーてたんかよ。」
奈美恵
「…」
俊
「俺、テニス部の1年
お前しかわかんねーや」
奈美恵
「…………。
きえですよっ。
あの子の名前。」
俊
「…そっか!さんきゅ!」
光
「俊!早くしねーと
俺のコート整備終わっ ちまうぜ。」
他のコートを見渡すと
もぅほとんどがおわりかけてる。
奈美恵と俊は時間がかかったから、ボールを部室になおすように言われた。
奈美恵
「…せ、先輩、
さっききえにア
ド聞かれてたでし
ょ!」
俊
「なんだ?お前も知
りたいって?笑」
奈美恵
「違いますーぅ」
奈美恵はむっつりした。
俊
「……ばぁか。お前
まぢなごむ」
俊を見て奈美恵は照れて
下をむいた。
「奈美恵。」
部室の近くにたくやが
立っていた。
たくや
「何してんの?」
奈美恵
「わっごめん!待った?」
たくや
「…いや、大丈夫だよ。」
奈美恵
「ごめん!
急ぐから!」
部室の倉庫にボールを
なおす
俊
「…じゃぁな。」
奈美恵
「さよならっ!」
急いで倉庫から出ていく奈美恵の背中を
俊はしばらくながめていた。
光
「おー俊。遅かったな」
俊
「お前着替えんのおそっ 女子かっ!」
光
「…。」
俊
「俺のツッコミに
ひくなっ涙」
光
「はいはい。おもしろい笑」
俊は笑ってジャージを
脱ぎはじめた
汗をタオルでふきながら
窓を開けた。
光
「…なぁ。さっきの話だけど。」
俊
「…。あぁ」
光
「鈴木さん。彼氏できた らしぃぜ。」
俊
「…軽いやつだな。」
光
「俊、元気だせよ
もぅ相手も彼氏でき
たんだからさ。」
俊
「俺は元カノズルズル引きずるやつじゃねぇよ。」
光
「…。内心そうはいえねーんじゃないの?」
俊
「…。ばーか。
言えるよ。多分、な。」
光
「…無理はすん…」
〈プシューーーッ〉
俊はワキシューを
光にふりかけた。
光
「ばっか!なにすんじゃ!」
俊
「そんな話したからお仕置きだ!」
〈シューーーッ〉
男子の部室は
ワキシューの石鹸
の香りでぷんぷん
してた
部室の窓の近くで
話を聞いていた
きえは携帯をにぎりしめて
何もなかったかのように
通りすぎた。
窓から石鹸の匂いが
たちこめてた。
きえ
「たくやっ。ずっと待ってたの?」
たくや
「うん、まぁね。」
きえ
「…そっ。
ったくぅー
奈美恵の事大好き
なんだからっ。」
「…大好きだよ、」
きえ
「奈美恵、離さないでね。」
そうしてきえは帰って行った。
―――――――――――
奈美恵
「ごめん!」
たくや
「…ぃや、いいよ」
無言のまま
二人でかえる。
ちょうど近道に公園にはいった。
奈美恵
「怒っちゃった…よね?」
たくや
「…」
たくやは奈美恵を
抱きしめた
奈美恵
「…お、おーい?」
たくや
「…ぃやだよ…」
…(…仲良く…すんなよ)
奈美恵
「ごめん!怒ったよね?」
首をふるたくやに
奈美恵は戸惑った
たくや
「離したくない。
…お願い、離れな いで。」
奈美恵
「…離さないでね?」
奈美恵は少したくやからはなれ、
微笑む
たくや(離さない。絶対)
たくや
「ねぇ、目ぇ
閉じて?」
奈美恵は目をとじた
そしてたくやは
そっとキスをした。
「返事、きこえた?」
そういうたくやに
奈美恵は笑った
それにつられてたくやも
笑った
奈美恵は家に帰ると
携帯をチェックした。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
たくや。
今日も楽しかった!
ありがとうな!
あと…嫌だったかな?!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
奈美恵。
あたしも楽しかった!
また一緒に帰ろうねっ
嫌って…?
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
たくや。
ぉう!
奈美恵といると
めっちゃ落ち着く!
あの、キス……汗
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
奈美恵。
あたしも!
そんなことないよ!
緊張してしまった!笑
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
(奈美恵:初めてキスしちゃった)
ベットにころがり
枕に顔を埋める。
するとメールが
届いた。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
よぅ。
誰でしょー?!ヽ(´∀`)ノ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
見覚えのないアドだ…
〈チャララン♪〉
あ、きえだ
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
きえ。
柄本先輩が
奈美恵のアド教えて
って。
…だから教えといたから!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
だるっ!女の子のこうゆうトラブルだるっ!
じゃぁさっきのは
柄本先輩のアド………。
とりあえず返事を
うつことにした。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄奈美恵。
こんばんは、
安田奈美恵です!
柄本先輩ですよね?!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
柄本先輩
おう。 お前が知りたいっていったからな!笑
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ゆってないし…奈美恵は
呆れて笑った。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
奈美恵
言ってませんからぁ!笑
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
柄本先輩
お前レギュラーだろ?夏休みに県立運動公園
で試合あるから
×月○日に
8時集合だって!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
奈美恵
了解です!
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
そして今日の
俊と奈美恵の
メールは終わった。
試合、
夏休みにあるんだなぁ
それから
奈美恵はいつのまにか
寝てしまった。
奈美恵は夢を
見ました。
「柄本先輩!柄本先輩!」
「ん?」
「先輩、柄本先輩」
そう呼ぶ奈美恵に
俊は笑いかける。
「なんだよ?」
そんな俊に
奈美恵は悲しく
笑いました。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
奈美恵はおきても
悲しい気持ちのまま。
何故こんな夢を見なくては
いけなかったの?
あたしは
たくやと付き合ってる。
付き合ってるのに。
ヤバイヨ。。
ヤバイヨ。
自分の気持ちの整理が
つかないまま。
だけど学校に行く準備
をした。
何も考えないようにし
て学校に向かった。
「おはよう」
きえは奈美恵に言った。
「あ、きえおはよう」
奈美恵は夢のことが
忘れられない。
(きえ…そういえば先輩のことすきだった)
焦る気持ちと
ズキズキする感覚が
奈美恵を襲った
奈美恵は
夢を見られたかのよう
に思えてならない
「奈美恵?どうしたの?」
「えっ?いや、なにも!」
「奈美恵、先輩とめーるしたぁ?」
「あ、うん。試合のことだったよ!」
「なーんだっそっかあ!ちょっとびっくりしてたんだよ!笑」
「そ、そっか!」
奈美恵は
そういって苦笑いすることしかできなかった。
きえ
「奈美恵…?」
「ん?」
きえ
「あたし、柄本先輩のこと、すきだから。」
「え、あ、うん」
真剣な顔のきえに
奈美恵は戸惑う
「昨日ね、先輩にメールするときまじ緊張しちゃったぁ!」
「そぅかぁっ」
それからきえののろけを
奈美恵は聞かされた
そのうち先生がきて
授業が始まって
昼休みまであっという間
だった。
奈美恵は学校が楽しくて
いつも時間がはやく
感じていた。