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カノンとあいつ  作者: TAO
8/9

シュールシュール









「ママ!!」




女の子が駆け寄って来て、私の胸に顔を埋める。





何組かのカップルがテーブルの周りを踊りながら通り過ぎてゆく………。








周りを見渡すと、何千ものテーブルは遠く列を成して埋め尽くされ、目を凝らして眺めるキャンドルの灯は、まるで星空を映し込んだ大海原の鏡のように、キラキラと光り輝いている。




その一つ一つに点された凡百の色彩は、蒼い闇を遥か地平線の彼方へと纏い、幻想的な夜を一身に着飾っている。





挿絵(By みてみん)




「ママ!!

………すごい!!」





カノンの調べに誘われながら一人……


また一人………


恋人の手を取り、次々に踊り始める。





「ママ!!」






優しい抱擁に身を委ねては、お互いを見つめ合う恋人達…………。





「すごくきれい!」





何処からともなく聴こえる沢山の幸せそうな笑い声…………。



あのバーテンダーまでもが棒のように立ち尽くし、赤や青に飾られた天空の星々を、口を開けて唯じっと仰ぎ見ている。













「ほんとね………?

……………綺麗ね?

…………………

パパがくれたのよ?!」












「ねぇ、……未由のこと忘れない?」




柔らかくて湯タンポみたいに温かいこの子を……

今、ぎゅっとこの胸に抱き締める………。



「ずっとこうしたかったのよ?!」





「え?……なに?」





「ママはね…」

と、また言いかけて……

まん丸い目をそばだてて尋ねるその愛らしい無垢な文色あいろを首に抱き寄せる以外には、もう涙をこらえる事も出来ない………。












「忘れるもんですか……」







「大好きよ…………」









未由……………




…………許して!







「ごめんね未由…………」




「会えなくて…………」








「ごめんね……………」

























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