7ゲーム目
はい、予告通り正午であります!
一つだけ、自分のハードルを超えられた予感がしません....。期待してしまった方々、すみませんでした。もうこんなこと二度としませんのでお許しください。
3人はチュートリアルを終え、城の外へ出た。
「懐かしいな。そのまま行くとあいつが出てくるのか」
アリスが嬉しそうに言った。あいつとは、『ライトオブディレクション』のゲームの序盤では欠かせなくなってくるキャラクター(騎士)である。結構なレアリティの上、色々な場面で活躍することが出来る。普通は課金しなくてはならないような騎士が序盤にただで手に入るのだ。これにはたくさんのプレーヤーが喜んだ。アリスもその一人である。
「俺、未だあいつを使っていることあるぜ」
「....おいおい、すっかりファンじゃねえか」
「そういえば、アリスさんの騎士にいた気がします」
クノイチが思い出したように言った。
「あいつ可愛いんだもん。使ってやりたくなるような顔をしているしな」
アリスが満面の笑みを浮かべ言った。
「お巡りさん、変態がいます」
すかさず王覇が言う。すると頭に飛び蹴りが入った。
「ぐふっ、どこにそんな脚力が....」
「てんめー、オモシレーこと言ってくれるじゃねえか。私の贄になりてえのかぁ?」
「ヤンキーが、ここにヤンキーがおる」
今度はアリスがアッパー繰り出す。
「お前はヤンキーの名にかけてぶっ飛ばしてやる!」
ところが....アッパーはすんでのところで王覇に止められた。
「悪いが、お遊びはここまでだ」
アリスは自分の手が止められたのに驚いているのかしばらく止まっていたが、やがて自分の手が握られていることに気付き、顔を赤くした。
「っ、離せ!」
「ああ、悪い」
王覇は何事もなかったように手を離し、アリスの後ろを見る。
「で?なんの用事で来たんだ?ラフィネさん?」
城への通路の脇に生えている木に隠れてこちらを伺っていたラフィネがびくりとして様子を伺う。アリスとクノイチもそちらを見る。....アリスの顔は変態のようだったが....。
「ラ....ラフィネたーん!」
アリスがきしゃしゃしゃしゃという音を出しながら素早くラフィネの方へ向かった。ラフィネは驚いたのか
「きゃ!?」
と叫んだ。逃げようとするもアリスに捕まり、恐れながらもこちらにやってくる。ラフィネは色素の薄い髪にツインテール、緑の目を持っている。3人をそれぞれ見ながら恐る恐る口を開いた。
「あ....あの、みなさんはこの国の王となられた方々なのですよね?」
アリスを除く2人が頷く。アリスは息を荒くしてラフィネの腕を見つめている。
「あ、あのう....」
ラフィネはふとアリスを見る。アリスは意外にも顔を真っ赤にして反応する。
「手....離してもらえますか?」
手を離すというショックより話しかけられた嬉しさの方が勝ったのかアリスは機嫌良く手を離した。そんな様子に疑問に思いながらもラフィネは話を進める。
「あの、どうか私の村を救ってください」
3人は来たーとでも言うように
「任せろ(てください)!」
と言った。そう、彼女こそが最初に話したあいつなのである。これは『ライトオブディレクション』による最初のミッション『迫り来る脅威』というミッションである。内容はその名の通りなので割愛する。これをクリアすることにより、初めて騎士が手に入るのである。その騎士がラフィネだ。ラフィネは初期から剣士という職業であり、やがては大剣士となる。大きな剣を小さな体で振り回すその姿は愛らしく、ファンクラブもできた程だ。ちなみにアリスがそのファンクラブの一員で番号が1桁であるというのは言うまでもない。そんな彼女が目の前に登場し、3人は(主にアリス)嬉しさと興奮に満ちていた。
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面白いことを書こうとしたら、アリスが崩壊しました(泣)まさかこんなことになるとは....。気を取り直して、後で名誉挽回させます。これから、ラフィネの可愛さを書けるといいかなと思っています。まあ、期待しないでください(笑)次はいつだかわかりませんが、よろしくお願いします。