40ゲーム目
第2章のラストです!
同時に、次に閑話を上げています。注意してください。
王覇達は城まで戻ってきていた。
「ここが....城」
アルネアが呟く。
城の前にある『城前』という村。それは1日のうちに町と呼べるほどの大きさになっていた。木で建てられたこじんまりとした家が、ポツポツと建っていたものが....石レンガで作られた頑丈な家と整備された歩道になっていた。
「....何があった」
さすがの王覇も呟いた。
「お店も2つ3つ建ってますね」
クノイチが興味津々にあたりを見回す。アリスも顔をひきつらせて口を開いた。
「....イベント進んだからか?」
「まさかの裏での進行ですか?」
クノイチがぼそりと呟く。
『ライトオブディレクション』では、イベントが進む度に自分の土地が発展していくのだ。そのことが関係しているのではと王覇達は睨んでいる。
「裏....とは?」
クノイチの言葉に反応したラフィネ。王覇が機転を利かせて話を逸らす。
「品揃えが増えてるかもな。後で見ておこう」
「おお!」
アリスもそれに乗る。
「フェン....」
「わかってるよ、アルネア」
アルネアとフェンはこそこそと何か話をしだし、突如王覇達の前へと躍り出た。
「....前の俺達を襲ってきた続きか?」
「違います!」
ソートも意図に気付き、アルネアの隣へと行く。
「....」
ラフィネが剣を構える。前のことというのは、村へ王覇とラフィネが初めて来た時に攻撃してきたことだ。
王覇もラフィネもそれを思い出し警戒する。一方、アリスとクノイチはわけがわからず首を傾げる。
張り詰めた空気の中、アルネア、フェン、ソートが跪いた。
「「「!?」」」
王覇、アリス、クノイチが驚く。ラフィネはああ、と呟いていた。
「「「アルネア、フェン、ソートはこれより忠実な騎士となり、王様へと仕えます」」」
そう言い、頭垂れる3人。王覇達は笑った。
「おう!よろしくな、3人とも!」
アリスが破顔で言った。
「よろしく頼む」
「よろしくお願いします」
王覇、クノイチがそう言った。ラフィネは少し咳払いをして腰に手を当てた。
「皆さん、よろしくお願いします。言っておきますが私は皆さんの先輩ですからね」
「「「....はい」」」
「...その間が気になります」
3人の返答にラフィネは苦虫を噛んだような顔をしていた。
無事に3人の騎士が増え、少し賑やかになった城内。王覇、アリス、クノイチは3人で話をしていた。場所は会議室。以前、アリスとクノイチがお菓子を貪りゲフンゲフン....何でもないです。
「まあ、なんかこれで第1章が終わりか?」
「ラフィネのオーク事件に、村のお宝を回収....そうだな」
「色々な騎士を仲間に入れられましたね」
「はい」
ふと、アリスが手を挙げる。
「なんですか、アリスさん」
「この騎士の人数。4人。....第1章を1度プレイすると同じ人数になります」
珍しく敬語で答えるアリスに誰も突っ込みを入れられない。なぜなら、驚いていたから。
「....たしかに」
「....まじか。じゃあ、次は....」
「そうだな。このまま行けば、第2章終了時点で7人だな。少し、あれと違うところといえば、ダブリがない。だから、いずれミレディたんにも会える可能性が高し!」
アリスが興奮した声で言った。
「....アリスさんは第2に好きなキャラはミレディでしたか。確かにあの水色の片方お下げは美しいですね」
「わかる!?あっ、でも、ラフィネたんが一番だからねっ!」
アリスが慌てて扉に向かって言った。もしかしたら、ラフィネが聞いてるかもしれない。
「....ということは....第2章だな」
「時期も時期ですね」
「ラフィネたんと別れるのは少し辛いけど」
3人がそう言う。王覇はにやりと笑って言った。
「国を出るぞ」
しばらくして、いつまでも会議室から出てこない王覇達に耐えきれなくなったラフィネは会議室の扉を開けた。
「ちょっと皆さん!....!?」
「ラフィネ、どうしたんだ?」
ラフィネの様子が変に見えてソートは声をかける。ラフィネは口をパクパクさせて、部屋の中を指した。ソートはゆっくりと部屋を見た。
「....誰もいない?」
その日、城中の者が王覇達を探したが、彼らを発見できなかった。唯一発見した手がかりはその部屋に残された一通の手紙。
『騎士、探してきます』
読んでいただきありがとうございました。
まだまだ続きます。
まさかの王様の消失....。
本編は次回、第3章に入ります。
その前に閑話がぞろろろと入ります。
よろしくお願いします。
次は同時投稿の花華ご乱心2です。
....1の続きなんです。本編に関係はあんまりなく、ライトオブディレクションに触れるくらいなので、飛ばしても結構です。1を読んでない方は1を読んでからか、飛ばして下されば幸いです。ただし、ヘビーではない。説明だ。(`・ω・´)キリッ
というわけでございます。