25ゲーム目
注意!短いです!
王覇はアルネアの言葉にぽかんとした。
「あなた、私のスキル避けた。だから、興味持った。とりあえず、私の家に来ない?」
その言葉に反応したのはなぜかラフィネだった。
「ちょっと、何いきなり言ってるんですか!」
顔を真っ赤にしてラフィネは叫ぶ。それにはアルネアもきょとんとしている。
「なんで?話をするため」
「へ?」
ラフィネは素っ頓狂な声を上げる。王覇が真剣な顔で言った。
「ラフィネ、お前何考えてたんだ?」
ラフィネはビクッと反応し、顔を再び真っ赤にする。
「王覇さん!酷いですよ!」
「は?」
いきなり怒るラフィネに不思議な顔をする王覇。アルネアはその様子をジーと眺めている。それに気づいたラフィネがはっとアルネアへと顔を向ける。
「な、なんですがっ!?」
アルネアはラフィネへの視線を離さないまま答える。
「なんで?なんとなく」
「....」
相手の感情を読めないのかラフィネは諦めたように顔を背けた。
「まあ、俺も興味あるし、家へ行くぞ」
王覇はアルネアへと肯定の返事をする。
「わっ、私も行きますからね!」
ラフィネはそう言って、歩き出す王覇の後ろをついて行く。
「やましいことがあったら、阻止しますから....」
「あ?なんか言ったか、ラフィネ」
「いえ、なんでもありません!」
ラフィネはわたわたとそんな返事をする。村の中へ入ると村人が次々と面白い反応をしてくる。
「ぎゃっ」
「おい、なんであんたらが」
「母ちゃん!隠れてろ!俺が守る!」
「神よ、神よ。我が命をお守りください」
「悪魔よ。悪魔が来たわ」
あまりのユニークな反応に王覇は笑いを抑えながら歩く。そんな王覇をラフィネは嗜める。
「ちょっと、キングさん!そんなでは本当に悪魔ですよ!」
その顔は異様な雰囲気に覆われ、若干の凄みがある。
「お、おお....悪魔だな」
「ちょっ、それ!どういう意味ですか!?」
「まんまだ」
「....」
ふと、アルネアが振り返る。
「うるさい。黙って歩けないの....?」
「「....」」
2人は黙る。そんなこんなでアルネアの家に着く。
「ここが、私の家」
アルネアは少し家に触れながら言う。よくある木の家だった。それでいて、小さい。
「ほお....」
王覇は興味深げに家を見回す。中は、お布団に、囲炉裏、台所のみだ。
「ゆっくりくつろいで」
そう言われた王覇とラフィネは座ることにした。しばらくすると、ドアのノックが聞こえる。
「チッ」
舌打ちが聞こえた。おそらくアルネアだ。アルネアは顔を顰めてドアを開けた。
「アルネア殿、悪いのですが中の人に用事が....」
「出直して」
「いやいや」
アルネアが閉めようとするとドアの向こうの人は自分の体の一部を使ってそれを阻止する。王覇にはセールスマンが頑張っているように見える。
『さあ、どうぞ。こちらの商品は....』
『あの、買わないんで帰ってください』
『いやいや、そこをなんとか〜』
『買わないんで』
そんなやりとりが目の前で行われているように思える。と、いつの間にか目の前に人がいた。どうやらアルネアは負けたようだ。目の前の人は長く白い髪を後ろで束ね、袴を着ている。
「私はこの村の村長。聞いてもいいですか?あなたはこの国の国王ですか?」
王覇は即答する。
「ああ」
村長は一瞬驚いたような顔をし、静かにおじきをした。
「村の連中が失礼なことをしました。彼らは王家の物をお守りしているゆえ気が立っておっただけです」
「大丈夫だ。気にするな」
「ありがとうございます。ところで、今回のご用件は?」
王覇はにやりと笑う。さすがは村長。話が早い。
「その王家の物をもらいたくてな」
村長がぴくりと反応する。
「王家のを?どのようなご用途で?」
「国の守を強化するためだ」
「....」
村長は王覇の答えを聞くと黙ってしまった。
「....ダメなのか?」
王覇は恐る恐る聞く。村長が首を横に振った。
「いいえ。ですが、あなたを試さなくてはなりません」
こんな展開。誰が予想したんだ!
私か....。
思いつきました!城と村の配置を。
いつもあとがきを見て下さる方はまだやってるんかいっ!と突っ込むと思いますが。↓地図です。
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北
西 東
南
丘
村 城
村
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こんなもんですね!