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19ゲーム目

「へっ?」

アリスの声で王覇とクノイチは飛び出す。

「....何があった?は?」

「大丈夫ですか?!?」

3人は口を開けるしかなかった。広間はもぬけの殻

。閑古鳥が鳴いている。客が入らなくて、困ったもんだチュン!

「キングオークはどこに行った....」

王覇は周囲を見渡しながら警戒を怠らない。クノイチがハッとしたように言った。

「まさか、村を襲いに!?」

その言葉に王覇とアリスは目を開く。

「それは....」

「ラフィネたんが危ない!」

アリスの行動は迅速だった。器用さがこの中で一番ないくせにやけに速い足取りで駆け出す。

「おい、アリス!」

そんなことも聞かず走りは止まらないアリス。ラフィネパワーは偉大だった。王覇は頭をかきながら言った。

「あのまま突っ込まれたらあいつ死ぬぞ。クノイチ、追いかける。キングオークを見つけたら打ち合わせ通りだ」

「了解」

そう言い、クノイチが駆け出す。王覇はそれを追いかけて行こうとするが追いつかない。アリスは異常だ。王覇は最悪の事態を想定しながら走った。


村にはやつが来ていた。それを見て住民は怯えて走り出す。ラフィネもその中にいた。

「キングオーク....。私には叶わない敵です....」

傍らには幼い坊やが。

「姉ちゃん、怖いよ!」

「タント、逃げなさい。私があいつを止める!」

「でも、そんなことしたら姉ちゃんが、姉ちゃんがっ!」

タントと呼ばれた子供は首を横に振ってラフィネの足にしがみつく。キングオークがこちらを向いた。もう終わりだ。せめて、せめてタントだけでも。そう思い、タントを抱きしめキングオークから守るようにする。オークが棍棒をあげる。人生が終わったとラフィネは思った。その瞬間。

「大丈夫か!?」

棍棒を跳ねのけるように風が吹き、キングオークの攻撃を止めた。見ると、黒髪の青年だった。キングオークを警戒しながらも、ラフィネとタントを連れていく。キングオークが再び攻撃をしようとする。

「アリス!頼む!」

「任せろ!」

そして、青年の掛け声で1人の少女が躍り出る。綺麗な髪を振りかざし、大きな武器を振り回している。そこに、いきなり、黒髪の女の人も現れる。彼女は非常に素早い攻撃をし、攻撃が終わると消える。ラフィネには瞬間移動にも見えた。

「あんた、大丈夫か?他のやつはどうした」

青年はたまにキングオークを牽制しながら尋ねてくる。

「わかりません。多分散り散りに逃げているかと」

「この村の人口は何人だ?」

「10人です」

ふと、そこまで言って気づいた。この青年は最近城にやってきたという王様だ。そして、目の前で戦っているのも王様だ。青年の王様が言った。

「悪かったな。足止めできなくて。だが、ここで仕留める」

そう言った青年の声はやけに真剣で、顔もとてもかっこよく見えた。ふと、タントが服を引っ張る。

「お姉ちゃん、村は大丈夫?」

ラフィネは笑って答えた。

「ええ。王様が時期にキングオークはやっつけてくれるよ」



キングオークはなかなかしぶとい。

「おい、クノイチ。危なくなったら言ってくれ回復する」

王覇はラフィネたちを安全な場所に案内し、戦いに戻る。そして、さっきの会話を思い出す。村の人口は10人。この国の人口は少ない。城を出ると、そく広野だ。城下町というものはない。城の人にどこに住んでいるんだと聞いてみる。返ってきたのは意外な一言。城の中。城の居住区というところに使用人や衛兵は住んでいるという。町はないのかという問にないと返答がある始末。村はないのかと聞くと、2個。彼らは笑ってそう答えた。つまり、この村がなくなれば、村は一つになってしまう。あいにく、この村は建物を全て壊されてしまった。彼らはどこに住むのであろうか。そんなことを考えていると声が聞こえた。

「キング、俺のHPがやばい!」

はっと意識を戻し、即座に『初級治癒ヒール』。アリスはそのまま戦う。よく見れば息が切れている。そろそろ体力の限界も近いらしい。クノイチはまだ大丈夫そうだ。王覇は精霊使いなので直接攻撃に参加出来ないが魔法で参戦することにした。まずは、文官のLv.1の魔法『武器よりペン』。それにより、キングオークの武器が小さなペンに変わる。棍棒の価値はそれほどでもないようで見た感じ、ボールペンだ。万年筆ではない。それを見て、アリスは吹き出す。

「良かったじゃねえか、キングオーク。今日からお前もガリ勉だな」

心外だ。そういうようにキングオークは吠え、武器もといボールペンを捨てる。今度は素手で攻撃するようだ。大きな手をゆっくりと動かす。キングオークの攻撃はもともと隙だらけで一定だ。なかなか当たることはない。ただし、一発だけでも当たるとかなりきついダメージになる。アリスはそれを避けながら攻撃を加えていく。王覇はさらに魔法を使う。『サンダー』だ。それにより、キングオークは鈍る。さらに攻撃が鈍くなる。王覇はザコを警戒していたが、ここは村。比較的魔物は現れない。どうやら精霊使いは無駄骨だったようだ。そうこうしているうちにキングオークは倒れた。そして、消える。後には104ライトと鉄の剣が残っているだけだった。あの、村を襲った魔物は消えたのだ。



ラフィネが久々に出てきました。アリスはラフィネがいるとキャラ崩壊を起こすようです(笑)

戦闘シーン、今回はサブだったかなとも思っています。この国の現状をメインに書かせてもらいました。『武器よりペン』。この魔法は自分的にネタで使う魔法だと思ってます。王覇が真剣に使っているところがありましたら、多分吹き出してしまいますよ。

何より、ネーミングセンスがダサいですので(笑)

自分で言って自分で傷つきました。

はい。次回はいつだかはわかりません。楽しみにしていただけたら嬉しいです。

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