表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セルデシアの片隅にて  作者: はくろ
3/5

〈吟遊詩人〉さん達の場合

オチがひどい

「カラオケBOXを作るのはどうかと思うんだ」

「唐突にナニさ」

「〈吟遊詩人(バード)〉が近くにいると歌唱スキルの制限外れるじゃん」

「あー、各部屋に詩人常駐して、って事?」

「そうそう。いけると思うんだけど」

「レベル低い子のバイトにもなるんじゃねえかな、それ」

「ストレス解消にはいいかもね。娯楽にもなるし」

「需要はありそうですねえ」

「名前も考えた」

「おう、聞かせろ」

「リアルジャイアン」

「……リアルスキル無いの?」

「ないよ!音楽好きだけどないよ! 鼻歌歌っててギルメンに二度見されるレベルだよ! これでも91の〈吟遊詩人(バード)〉なのに!!」

「泣くなよ」

「泣くよ!」

「ものすごい私情で作りたいわけね、カラオケBOX」

「音楽聴きたい―、音なしとか耐えられないー、なんでBGM流れないのー」

「ET音楽良かったもんね」

「部屋に居たら人が歌いに来てくれるとか常駐するね。むしろ定住するね。いるだけじゃなくてタンバリンとマラカスで盛り上げちゃうよ?」

「相手が下手な人だったらどうすんのよ」

「っていうか、普通に音楽聞きに行けば良いんじゃないですか。ブルームホールとか」

「あのな……」

「うん」

「客として行った〈吟遊詩人(バード)〉に対する、次は貴女なんですか的視線がな……」

「あー、それはなー」

「歌歌えないのよー、楽器なんかもってのほかよー、リアルスキル全然足りないのよー、でも高レベルバードっていうとなんか期待しちゃうっぽいのよー、主に〈大地人〉の皆さんがー!」

「泣いていいよ」

「泣かせてー!」

「ジョブ黙っとけば良かったじゃん」

「もう知られてんの!」

「でもさ、確かに〈吟遊詩人〉だから音楽出来るかって言うと、ねえ」

「精々カラオケBOXレベルだよボク」

「俺もそんなもん」

「楽器は?」

「練習中」

「私ピアノはちょっと出来る」

「できないー」

「同じくー」

「あれ、アンタ作曲してたって」

「エルダーテイルにゃあ、初音ミクもPCもねェんだよ!」

「ですよねー」

「……」

「……」

「……」

「……どっかの廃ビル買い取る?」

「音漏れ防止は小部屋ごとにゾーン切り替えでいけるよね」

「ロデ研とか拡声付楽器作ってたよね。あれマイクに仕込めないかな」

「やるなら座敷が良い」

「選べるようにしとこうぜ。その程度の家具ならメニュー品で良いだろ」

「飲食物はどうする」

「インターホンないからなあ。注文用に店員フレリスに入れるのとかめんどくね?」

「持込みでいいじゃん」

「利益考えたら飲み物位はこっちで出したい」

「各部屋の担当詩人が注文仲介すればいいんじゃね?」

「それだ」

「あー、ホントにそんなの出来たら私も使いたいわ」

「練習場所?」

「うん。うちのギルドホール小さいから、練習中の曲聴かせることになっちゃうんだよね。それでも喜んでくれるのが申し訳ないっていうか」

「じゃあ部屋常駐詩人はオプションにするか」

「いやそれは必須にしといた方が良い」

「?」

「街中にあって他から邪魔入らないワンフロア時間貸しって、違う用途に使うやつが出そうだから」

「あー……連れ込み茶屋的な」

「的な」

「リ……」

「あ、やばい」

「リア充爆発しろぉおお!!!」

「待て!落ち着け!まだ構想の段階だ!」

「仮!仮の話!!」

リアルジャイアン(わたし)の歌を聴けぇえええ!!!」

「バステばらまくなこらー!!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ