キャラバンがやってきた?②
もう少し書こうと思ったけどこのくらいで勘弁してください。
あと、感想のとこにあった題名の(仮タイトル)なんですが正直、その辺の才能がないのでいいの思いついたらと変えようと思ってそのままになっています。
小説のタグもそうなんですけど良いのないかなぁ。
広場の中に入ると、簡易の組み立て式のテーブルがいくつか置いてありみんながそのテーブルの周りに集まっている。
「今回の汎用商品のカタログはこちらになります。ご希望のものがありましたら巻末の注文票にてご注文後、受取カウンターまでお願いします」
「限定商品カタログはこちらになります。数に限りがありますのでお早めにお願いいたします」
「オーダー品の受け渡しはこちらになります。割符をお持ちになって下さい」
「売却品がありましたらこちらまでお願いしま~す」
牛車は移動店舗というかキャラバンだったらしい。
村の規模はあまり大きくなかったのは知ったのだが、物品はこうやって買っていたのか。
となると、私の叔父さんは商店関係か護衛の人となるのだが。
両親はというと、テーブルのそばには行かず、牛車のそばに近寄っていく。
牛車のそばには30代くらいのかなりカッコいい赤毛の男性がいる。
男性はこのキャラバンのリーダーらしくテーブルにいる売り子たちに指示をしたり、護衛の人たちとも話をしている。
護衛の人との話が終わると、母さんが赤毛の人に話かける。
「兄さん、おひさしぶりです」
どうやら、目的の叔父さんらしき人だった赤毛の人は母さんに気付くと相好を崩して話かけてくる。
「おおぅ、ナターシャじゃないか。元気にしていたか?」
父さんも私を連れて挨拶をする。
「ランスロット義兄さんもお元気そうで。
ほな、ユーリお前の叔父さんのランスロットおじさんだ」
と言って私に挨拶をさせようとする。
幼児らしく不自然さが出ない程度に軽く頭をさげると、叔父さんは私の髪をグシャグシャとしながら頭を撫でる。
「去年は熱出してずっと寝ていたけど、今年は元気そうだな」
「ええ。最近は熱を出さなくなりましたし、お喋りも出来るようになったんですよ」
「そうなんですよ。義兄さん。しかも、喋った上に、魔法まで使ったんですよ。流石は私達の娘ですよね。もうこれは将来モゴッ」
父さんが私を紹介しようとして、また暴走し始めたので母さんが口をふさいで止めに入った。
父さん・・・私のことになると直ぐ暴走するな。
あと、母さんGJ。
叔父さんは父さんの状態を気にもせずに近くにあった2~3センチほどの本を2冊母さんに差し出す。
「いつもの通り、日用品が何かが載っている汎用商品カタログと珍しい物が乗っている限定商品カタログだ。日用品のお奨めはの奴はしおりを挟んであるぜ。
それと限定商品ではお前らのとこだったら布の項目の5番目の奴がいいと思うぜ」
母さんは叔父さんからカタログを受け取るとその場で眺め始めた。
叔父さんはというと父さんと話しはじめた。
「おっと、そうだった。マトに買って欲しいもんがあるんだった」
「買って欲しい物ってなんですか?カタログに載っていないやつなんですか?」
「ああ。うまくいくかわからんから載せてないんだが、買って欲しいのは種だ」
「種?それなら農家の人たちじゃないのか?」
「いや違うんだ。作物のじゃないんだ。大地短草って名前の草でな。
お前も分かるとは思うが、この大地の月だと神様の魔力で植物が早く育ちすぎるだろ?
育ちすぎて庭なんか草があっという間に腰の高さまで育っちまう。
かといって、道みたいに石畳なんか敷くと子供が転ぶと危ない」
私は母さんのそばで叔父さんの話に聞き耳を立てる。
しかし、流石異世界だな。この季節にはそんな秘密があったなんて。
「そこで紹介したいのが大地短草だ。こいつは辺りの魔力をため込むから、そんなに伸びないんだ。伸びたとこでこのくらいしか伸びない」
叔父は指で5センチほど示しながらさらに続ける。
「だからな。こいつさえまともに育てれれば、庭で子供を遊ばせることができるだろ?
まぁ、難点は場所によっては全く育たないとこがあることだ」
父さんは顎に手をやりながら質問を始める。
「確かにそれは素晴らしいですね。ユーリにも外で遊ばせたかったですし。
しかし、栽培は簡単なんですか?あと子供が食べても大丈夫ですかね?」
「栽培に関しては全く問題ないぞ。育つとこだとほったらかしておくだけで育つらしい。
毒も全くない。むしろ、薬に近いな。わずかだが魔力の回復効果がある」
と叔父さんが答えた。
おおお。ロールプレーイングみたいに魔力を回復させる手段キターーー。これが庭に育てば魔力を育てることができるぜ。
父さんも今の答えは予想していなかったらしくて驚きながら質問続ける。
「しかし、そうなるとすごい値段になりませんか?魔力回復効果があるものはすごい値段が付くものが多いですし」
「それに関しては問題ない。回復させるといってもわずかだし。それに『てんちょーー』・・・」
突然、近くのテーブルで売り子をしていたショートボブしたお姉さんが叔父さんを呼び始めた。
「限定の家具の25なんですが、こちらのお客様がまとめ買いしたいらしいのですけど」
「わかったー。今そっちに行く」
叔父は売り子さんに返事をすると父さんに
「悪いな。ちょっといってくる。今晩はそっちに泊まるから欲しい商品はその時に聞くわ。
あと、去年お前たちが注文した奴もその時もっていくからな」
「ありがとう。義兄さん。義兄さんも頑張って」
そういって父さんは叔父さんを見送るとカタログを読んでいる母さんに話しかけ家に帰ることとなった。