二年目と魔法⑥
続きお待ちしました。
できしたので早速投稿いたします。
それと、コメントありがとうございました。
あれって返したりするのどうするですかね?
魔法を一応使えることになったので、いよいよお披露目ということにしよう。
いい加減、しゃべらないと両親の夫婦仲がマズそうだ。このところ、二人の仲は若干悪くなってきてる。
もっとも、他人から見ているとかなり仲の良い夫婦なのだが・・・ところがどっこい。この二人の普段は新婚夫婦顔負けのイチャイチャカップルなのだ。娘?である私から見ても砂糖を吐くぐらいのイチャイチャなのである。
まぁその砂糖吐くぐらいの行為がなくなったのがマズく感じる私も砂糖に汚染された可能性が十分にあるのだが・・・
閑話休題
ということで、お披露目といこう。
予定通り、はじめにお披露目するのは魔法。種類は今のところ一番?熟練している灯りの魔法を使う予定だ。もちろん、二人の目の前で魔法を使うので二人とも家にいる朝か夕方以降になるから(父さんは狩りに行っているので昼は居ない)、灯りが映えるように夕方にすることにした。
まるで、いたずらを仕掛けたときのようにドキドキしながらお昼を過ごし夕方になると。
「ただいま~ 愛しのユーちゃんとナターシャはどこかな~?」
と、父さんが親バカ全開で帰宅して部屋に入ってきた。
「お帰りなさい。彼方、ご飯できてますよ」
母さんが笑顔で出迎える。
ちなみに喧嘩していない時だと、母さんがダッシュで駆け寄ってそのまま熱いキスをして出迎えるんだぜ。
ヤッテラレナイ。
そんなことはさて置いて、作戦を実行する。
二人のそばにハイハイで向っていくと、天使の笑顔を向けながら灯りの魔法をイメージしながら
「ひかりよー」(「魔力を」言わなくても魔法が発動するのは確認していた)
としゃべると、体から魔力が抜け出ると柔らかな光を放つ球となって天井に浮かび始めた。
作戦の成功を確認するため、二人の方に目を向けると。
母さんがガン泣きしていた。
父さんの方もかなり極まっているようで目をウルウルさせながら母さんの肩を抱いていた。
(えええーーーーー。なんか分からないけど失敗してるーーー!?)
母さんは、すでに床に崩れ落ちており泣いている。私は何とかフォローすべくハイハイで近づく。
予想にもしてないことになっているので、かなり混乱している。大体、前の世界でも女性との関係など全然ない私が女性を初めて泣かせてしまったのだ。
やり過ぎた感で自分自身も涙目になる。というか冗談抜きで泣きそうである。
母さんに近づくと
「うっぐ。うっぐ。ユーリちゃんが喋った。喋った。
それも魔法を・・・
私産んでもよかったんだよね・・・マトさんと結婚してもよかったんだよね。
ユーリちゃんは立派な立派なマトさんの子供なんだよね」
と母さんはそうつぶやきながら泣いていた。父さんはそんな母さんを抱きしめながら慰めている。
「もちろんじゃないか。僕の奥さんは君しかいないし、ユーは僕たちの子供だ。
周りの人がなんと言おうと僕には君しかいない。
それに僕が立派なんかじゃない。ユーが使った魔法は君がいつも使っている灯りの魔法じゃないか。
ユーだって君の立派な母親だって認めてるんだよ」
そして、私が涙目で近づいてくるのがわかると、
「いい加減に泣き止もう。
心配してユーも泣きそうじゃないか。
なっ?ナターシャ」
「ええ。彼方・・・そうよね。
いつまでも泣いていたらユーリちゃんに笑われちゃうよね」
後で知った話なのだけど、父さんと母さんは割と身分の違う同士の結婚だったらしい。この世界、身分違いだから結婚できないとかそんな法律はないのだけども、周囲の反対がすごかったい中の大恋愛をしての結婚らしかった。
しかも、結婚してからも一部周囲から意地悪されていたらしく(例・ケバマッヨ)結構ナーバスになっていたらしかった。しかも、生まれた子供の私は、熱を出してばかりで発育が若干遅れ気味になった。さらに、近所の同じような子供が喋り始めて、表にこそ出してなかったが結構精神的に来ていたらしい。
そんな中、私のこの行動で完全に感情のダムが決壊してしまいガン泣きになってしまったらしい。
必死に泣くのを止めようとしている母さんは、血がつながっているとはいえ何かこう心にくるものがある。
一応?精神年齢では私の方が上なので泣いて女性に対しては保護欲が働いて慰めたくなっておかしくないだろう。いや、おかしいはずがない。
私は釣られて泣きそうになった顔をしながら、軽く首をかしげながら。
「まぁまぁ?」
と喋ると母さんは涙を拭いながら満面の笑みを浮かべて、強く私を抱きしめた。
柔らかい胸が当たって少し息が苦しかったけどど、私の小さな胸にこみ上げる熱い何
かのおかげて少しも気にはならなかった。
ちなみに、抱きしめ終わった後父さんが、悲しげな顔をしていたので
「ぱーぱ」
と言ってあげたのは哀愁を誘う雰囲気に耐えられないからだったということは内緒にしてあげたい。
気がつくと、部屋は暗くなっていた。私の灯りの魔法はまだ長く続かないし、両親は興奮してそれどころじゃない状態だった。
暗くなったことに気付いた母さんは直ぐ灯りの魔法を唱えると。
「晩御飯冷めちゃいましたね。貴方まだ我慢できますか?できるなら、お祝い用の食材でご馳走作りますので待って下さい」
こうして、この日の夕食は凄く豪華な物となり、二人は喧嘩していたことも忘れいちゃつきながら私の事を話していた。
私は、そんな二人を砂糖は吐きながらも幸せな時間を過ごしたのだった。
本人の名誉の為、言っておきますが。
ケバマッチョ氏が意地悪するのはただ単に身分差があるからではありません。両親二人の大恋愛と実は関係してます。もし、書くことがなくなったら少し書くかもしれませんが、その辺は期待しないで下さい。(汗)