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アイドルグループ『事故物件』をめぐる一連の出来事について  作者: 姿有 透李


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10/10

ライブハウス『GARRET 404』スタッフへの聞き取り

 橘さんへの聞き取り


 イメージ……ですか? 『事故物件』のメンバーの?

 てっきり今日は、このライブハウスがいわくつきだって話について聞かれるんだと思っていました……。

 

 まぁ……みんな本当に頑張っていると思いますよ。僕の半分くらいの年齢なのにあんなにしっかりしていて、歌にもダンスにも真剣で。僕が20歳前後の頃なんて、本当になんにも考えてなかったですからね。ただ何となく大学に通って、ただなんとなく生きていました。

 その頃に客として出会ったのがこのライブハウスで、ご縁があって10年ほど前から働かせてもらっています。今ではすっかり古株で、一番の年長者になっちゃいましたね。

 

 ここで働き始めていろんなアイドルを見てきましたけど、正直、あんなに本気でやっている子たちは初めて見ました。

 こんなこと言ったら他のグループさんには失礼ですけど……やっぱり、地下の世界って、ちょっと身が入っていない子も多いんですよ。ライブ当日に平気で遅刻をしてきたり、練習に全然来なかったりって話もよく聞きます。

 でも、彼女たちに関してはそんなことは一切なかった。礼儀正しくて、挨拶もしっかりできて、本当に立派な子たちだなーって思っていました。

 あ、こういう評価の仕方は今の時代、あんまりよくないんでしょうか。

 でも、やっぱり印象って大事ですよ。

 だからこそ、なかなか人気が出ないことに、僕もずっとやきもきしていたんです。……だから、こんな形で有名になっちゃって、まぁ、嬉しいと言っていいのか、どうなのか……。

 

 ……はい、ここがいわくつきのライブハウスだって話、ですよね。

 ここで昔アイドルが亡くなったって話ですが……。

 あれはちょっと尾ひれがついて広がっていますね……。

 確かに以前、ここでライブをしていたアイドルが亡くなったのは事実なんですけど、別にこのハコの中で亡くなったわけじゃないんです。ライブのあと、家に帰ってからの急死だったんですよ……。

 理由はよく分かりませんけど……。

 僕がここで働き始めるちょっと前なんで、もう10年以上前のことです。だから、事故物件扱いされるのは正直ちょっと心外と言うか……。

 ……ま、彼女の未練が、今もこの場所に残っている、なんてことはあるのかもしれませんけど……。


―――――――――――――――


 芝山さんへの聞き取り

 

 赤担当の御手洗(みたらい) 百花(ひゃっか)は、真面目で努力家ですね。結構よく会話してくれるんですけど、「自分はリーダーに向いてない」なんて漏らすんです。でも私からしたら、リーダーは彼女しかいません。最年少の17歳ながら、他のメンバーのことを誰よりもよく見ている。彼女がいることでみんなの中和剤となるんです。グイグイ引っ張るタイプではないけれど、「この子を中心にみんなでまとまりたい」と思わせる。天性の愛され力がありますね。真のリーダーってそういうタイプだと私は思います。


 青担当の皿屋敷(さらやしき) 菊理(くくり)は、まさにクールビューティー。端正な顔立ちで、歌もダンスもセンスが抜群。……きっと彼女、あんまり「努力」というものを知らないんじゃないかな。自分がどこか冷めていることを自覚していて、でもそれがバレないように器用に振る舞っている。まぁ、私の勝手な憶測ですけどね。最年長の20歳だから、そうやって一歩引いて見えちゃうのかもしれません。とはいえ間違いなくグループの「顔」ですね。


 白担当の夜嵐(よあらし) 雪萌(ゆきめ)は、一番底力のある子です。どうしてかは分からないけれど、自分に自信を持っていないみたいで、いっつも必死なんです。歌も踊りもめちゃくちゃ上手なのに、「まだまだ!」って。きっと一番レッスン室にこもっていると思いますよ。18歳、色々悩みがある時期なのかもしれませんね。でも、話し合いを主導したり、見せ方のアイデアを出したり、頭脳労働を一番やっているのは雪萌ちゃんです。裏のリーダーですよね。


 緑担当の四谷(よつや) 祝彩(いわい)は、かわいい癒し系。おっとりしていて、ちょっと天然。なんか放っておけないと思わせる存在です。一歩間違えれば「あざとすぎる」とアンチがつきそうなポジションですけど、祝彩ちゃんに関してはそうはなってない。絶妙なラインを歩む、天性の天然。とにかく可愛いんですよ。

 ……まぁ、でも。私は、結構したたかな面もあるなーって思ってます。あの子が一番、何かしらデカいものを隠してるんじゃないかなって。まぁ18歳の女の子ですからね、秘密の1つや2つはあるでしょうけど……そういう意味では一番ミステリアスですね。


 はい、ええ。ここでアイドルが亡くなった話です……。

 

 え?

 橘さんは、そんな風に言ってたんですか……?

 ……。

 あ、いえ、そうです。

 橘さんの言う通り、亡くなったのは自宅に帰ってから、って聞いていますよ!

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