愛する気持ちのすれ違い
初めまして、天川裕司です。
ここではシリーズでやってます『夢時代』と『思記』の原稿を投稿して居ります。
また、YouTubeドラマ用に仕上げたシナリオ等も別枠で投稿して行きます。
どうぞよろしくお願い致します。
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬
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無課金でやっておりますので、これで精一杯…と言うところもあり、
お見苦しい点はすみません。 なので音声も無しです(BGMのみ)。
基本的に【ライトノベル感覚のイメージストーリー】です。
創造力・空想力・独創力を思いっきり働かせて見て頂けると嬉しいです(^^♪
出来れば心の声で聴いて頂けると幸いです♬
でもこの条件から出来るだけ面白く工夫してみようと思ってますので、
どうぞよろしくお願いします(^^♪
タイトル:(仮)愛する気持ちのすれ違い
▼登場人物
●瀧川信二:男性。35歳。サラリーマン。
●瀧川順子:女性。33歳。サイコパス。精神疾患を偽る。
●警察:男性。一般的なイメージでOKです。
▼場所設定
●瀧川宅:一般的な戸建て住宅のイメージでお願いします。
●取調室:一般的なイメージでお願いします。
NAは瀧川信二でよろしくお願いいたします。
(イントロ+メインシナリオ+解説:ト書き・記号含む=3362字)
イントロ〜
皆さんこんにちは。
皆さんには今、付き合っている人は居ますか?
或いは結婚されて居ますか?
どれほど愛し合ってると思っていても、
相手はそうとは限りません。
今回は、そんな互いの心の行き違いにまつわる意味怖エピソード。
メインシナリオ〜
俺の名前は瀧川信二。
今年35歳になるサラリーマンだ。
俺には妻・順子がいる。
順子はとてもよく出来た妻だ。
家の事はちゃんとしてくれて、
仕事で疲れた俺の体も労わってくれる。
でも少し心配性なところもある。
俺の健康の事を気遣う余り、
「もしあなたの身に何かあったらどうしよう?」
「私1人じゃとても生きていけないわ」
こんな事を付き合った当初から、何度か聞かされていた。
信二「そんな心配すんなよ。滅多な事なんて起きやしないさ♪」
こうは言っても、妻の心配性はなかなか消えない。
どうやら将来にも不安があるようだ。
俺はそんな妻を見かねて、先日、
「自分にもし何かあった時の為に…」
と生命保険に入っておいた。
これでもしホントに俺が居なくなったとしても、
金銭的な困窮は免れる筈。
俺は妻を愛している。
妻の心が少しでも和らぐならと、
将来的な事もきちんと考えていた。
ト書き〈子供ができる〉
そんな俺たちに、嬉しい知らせがやってきた。
なんと、妻のお腹に赤ちゃんが宿ったのだ。
信二「やったなぁ♪ついに俺たちの赤ちゃんが」
順子「ウフフ♪あなたと私の子供、本当に嬉しいわ。あなたも喜んでくれる?」
信二「当たり前じゃないか♪」
俺は本当に、心の底から喜んだ。
妻もそんな俺を見て心から喜んでいたようだ。
ト書き〈更に心配性に〉
でもそんな妻は妊娠してから、
更に神経過敏になってしまった。
持ち前の心配性に更に拍車が掛かり、
毎日の生活にも支障をきたす程、
いろんな物事に怯えるようになってしまった。
順子「あ、あなた、本当に早く帰ってきてね!」
信二「わかってるよ。大丈夫、仕事が終わったらすぐに帰ってくるから」
順子「お願いよ!私もこの子も待ってるから」
信二「ああ」
何がそんなに不安になるのか、よくわからなかった。
これも女性特有に見られる、心の不安なのか。
妻は以前に自律神経失調症に罹った事がある。
「これもそんな症状の影響なのか?」
とも思ったがやはりよくわからない。
でも順子の様子は更におかしくなっていく。
俺が家に居る時でも周りをキョロキョロ見回したり、
風が窓を叩く音や家のきしみの音、
更には冷蔵庫等の家電の音にさえ敏感に反応するようになり、
夜も寝付けない日々が続いていたようだ。
信二「おい順子、一体どうしたんだよ?何がそんなに不安なんだ?」
順子「わ、わからないのよ。…何だか知らないけど、勝手に心が反応しちゃって…」
俺はこの時、
「順子がまた新しい精神病にでも罹ってしまったのか…?」
と思い込み…
信二「なぁ順子、いちど病院へ行ってみないか?お前が前に掛かり付けにしてた心療内科にでも行ってみれば、今のお前の精神状況が何か分かるかも知れないぞ…?」
と切り出してみた。
でも順子は行きたくないと首を横に振る。
「自分はもう精神病なんかじゃない!」
こんな気持ちが順子の心の奥底に宿っていたようで、
・あの頃の自分には戻りたくない
・自分はもう精神病を克服したんだ
・愛する夫の為に立派な妻としてやっていきたい
こう思う気持ちが強かった様子。
俺はそんな順子の気持ちを尊重してやりたかったが、
毎日何かに怯えるような順子の様子を見ていると、
どうしても気掛かりになる。
ト書き〈泥棒騒動〉
そんな或る日の事だった。
俺が会社から帰ってきた時…
順子「あなたあ!!」
玄関のドアを開けるや否や、
順子はいきなり抱きついてきた。
手には包丁を持っている。
信二「おわっ、危ねっ!順子それ…!」
俺は包丁を指差しそう言った。
順子「あ、ごめんなさい…!」
訳を聞いてみると、どうやら泥棒が襲ってきたらしい。
俺が会社に行ってる間に泥棒が来て、
なんとか撃退できたが、
妻はそれからずっとブルブル震えていたと言う。
リビングへ行くと窓ガラスが小さく割れていた。
状況から見ると泥棒は、
どうやら居間から侵入しようとしたようだ。
ト書き〈事情聴取〉
俺は嫌がる妻の手を引き、警察へ行った。
本当に泥棒が入ったのなら、放っておけない。
警察「その時の状況を、出来る限りで良いので、詳しく教えて頂けますか?」
妻の体はまだ震えている。
そんな様子を見かねたのか警察は、
出来るだけ妻の心に寄り添い、慰めるように優しく訊いた。
順子「は…はい。お昼頃の事でした…。部屋に1人でいたら急にインターホンが鳴ったので、私は主人が帰ってきたのかと思い、玄関に出たんです。そしたら…黒いニット帽のようなものを顔までかぶった男の人がいて、家の中へ押し入ろうとしてきました…」
警察「それで…?」
順子「…その時たまたま手に包丁を持っていたので、男の人はきっとそれを見て驚いて、そのまま立ち去りました…」
ちょうど順子はお昼ご飯を作ろうと、
料理をしていたところだったらしい。
信二「…でもよかった本当に、無事で…」
解説〜
はい、ここまでのお話でしたが、意味怖には気づかれましたか?
それでは簡単に解説します。
今回のストーリーには、不自然な点が幾つかありました。
まず、泥棒騒動に注目すると解り易いでしょうか。
特に、事情聴取を受けていた順子のセリフに注目してみましょう。
順子は、
「自宅に泥棒が押し入ろうとした…」
と言い、ずっと震えています。
ですがそのとき順子は…
「泥棒が押し入ろうとしたのはお昼頃…」
と言いました。
もし本当に泥棒が押し入りそれを撃退したのなら、
何故すぐに会社に連絡し、
夫・信二にその事を伝えなかったのでしょう?
日常生活で、あれだけ神経過敏になっていた順子です。
そんな目に遭えば普通は恐怖に駆られ、
頼れる人にすぐ連絡を取ろうとするでしょう。
更に順子は「玄関で泥棒を撃退した」と言いますが、
それなら何故リビングの窓ガラスが割れていたのでしょう?
仮に泥棒が戻ってきて本当にリビングから押し入ろうとしたのなら、
事情聴取の際に、順子はその事も迷わず言う筈です。
でもそんな事は1つも証言しません。
更に不自然なのは、インターホンが鳴った時…
「主人が帰ってきたのかと思い玄関に出た…」
と言うのに関わらず、なぜ包丁を手に持っていたのか?
幾ら料理をしている時でも、玄関に出る時は普通、
包丁を台所に置いて出る筈です。
そう、順子は泥棒騒動をでっち上げ、
そのどさくさに紛れる形で正当防衛を図り、
信二を初めから殺そうとしていたのです。
泥棒なんて本当にはいませんでした。
だから順子は警察へ行くのを嫌がったのです。
リビングの窓ガラスが割れていたのも順子の自作自演。
更に順子は、わざといろんな事に怯える振りをしました。
将来的な不安を何度も信二に伝え、
ついに信二は生命保険に入るなどし、
そんな順子の不安を和らげようとしてしまいます。
これも順子の計画の内だったのでしょう。
愛する素振りを見せ付け、信二に自ら生命保険を掛けさせ、
タイミングを見計らい信二を殺す…。
そんな計画を、順子は1人で企てていました。
精神疾患もでっち上げ。
だから信二が病院へ行こうと言っても、
それを頑なに拒否したのです。
「本当に精神疾患を持っている」
と暗黙の内にでも信二に想わせておき、
自分の仮病を本当だと信じさせる為。
これら一連の計画を実行した理由は、
「子供と2人だけで優雅に生活したかったから」
と言う単純なもの。
順子はもともと「結婚不適合者」だったのでしょう。
更にはとても浅墓な女とも言えそうです。
今回は信二を殺すタイミングを失いましたが、
次にまた同じような状況を作り上げ、
正当防衛を計って夫を殺す…。
順子の単純なこの殺人計画は、おそらく今後も続いた筈です。
しかし警察がこの辺りの事を見逃す筈がありません。
順子はこの後すぐに逮捕されたかも知れず、
そうなれば、信二もその流れで命を助けられる事になるでしょう。
愛する人に裏切られるのは辛い事。
でもその愛する人は、得てしてそんな1人の空間で、
全く人知れず、
自分だけの幸せを願う事もあるようです。
あなたは今、誰かと付き合って居ますか?
或いは、伴侶は居ますか?
もしそんな人が居るのなら、少し、
その相手の日常の行動を注意して見ると良いでしょう。
あなたが全く知らない、
妙な計画が出てくるかも知れません…
少しでも楽しんで頂き、読んだ方の心の糧になれば幸いです。
サクッと読める幻想小説です(^^♪
お暇な時にでもぜひどうぞ♬