乙女の夢はひきこもり妻? 夫の稼ぎで永遠にひきこもって読書します。
添削先生ふたたび。書籍購入にはたくさんお金が必要です。いっぱいエッチして稼いじゃいます。
ハルトの部屋に入ってきた学校帰りの雨宮舞音は、ホットカーペットの上で胡坐をかいていたハルトの膝の上に腰を下ろし、鞄からスマホを取り出して読書を始めた。
「舞音もすっかりひきこもり部屋の住人だな」
「ん……」
舞音のかわいらしいおしりが、ちょうどハルトのムスコに当たっている。
「本日もセックスをご所望か?」
「ん……」
「三月になって三回目なのだが?」
「ん……」
最近舞音はお金に糸目をつけずに書籍を買いまくっているらしい。
「まるで通い妻だな」
ハルトがそう言うと、舞音は後頭部をハルトの顎にぐりぐりと押しつけた。
「パトロンがいると読書が捗る」
「パトロン? お金を出す代わりに女の子を好きにしていいっていうアレか」
「ん……。私の夢はひきこもり妻。夫の稼ぎで永遠にひきこもって読書する」
「ある意味、ひきこもりの理想形だな。夫の方は大変だろうけど」
「私のために外に出て働いて、駄文男」
「俺、ひきこもりでニートなんですけど」
「モラトリアムを卒業して、いざ大海原へ。代わりに私がひきこもる」
「おまえなあ……」
「刻の涙を見た者の悲しみを知る相手は私しかいないと理解すべき」
「つまり、身長的に釣り合う相手は舞音だけってことか。俺と結婚しちまってもいいのか?」
「ん……稼ぎ次第」
「だろうなあ」
「かわいい嫁をゲットするチャンス。お買い得」
「うっ!」
一生に一度の婚期到来か? 思い切って結婚しちゃうか?
しかし、優柔不断を地で行くハルトには、決断などできるはずもなく……。
とりあえず、話題を変えることにした。
「そうそう、あれから小説を書くのを止めてエッセイを書くことにしたんだ。よかったら感想を聞かせてくれるか?」
「ん……。読書好きの私が添削してあげる」
……。(ただいま読書中)
ピッ。アプリを閉じて舞音はハルトのエッセイの感想を述べ始めた。
「相変わらず知性の片鱗も感じない。こんな駄文、アップする方が恥ずかしいと思うべき」
「うう……」
「駄文を読むと自分まで駄文を書きそうになる。誰にもいい影響を与えない」
「よく言われますね。下手くそな文章を読むと下手くそになるって」
「ん……、真理」
ハルトはしょんぼりと首を垂れた。
「ひきこもり生活を継続するために文筆業を生業にしようと考えたんだが……無理だったかぁ」
「人には向き不向きがある。これ以上は時間の浪費に他ならない」
「俺のひきこもりハートはしおしおのへにゃんこです、添削先生」
「言い過ぎたかもしれない。お詫びにセックスを、好きにして」
セックス大好きなハルトはパッと顔を輝かせた。
「いいんですね、添削先生」
「ん……」
* * *
「今日も読書をしながらセックスをされるんですか?」
「これが読書好きのスタイル」
「もうちょっとこう、なんとかならんもんですかねえ」
「ん……?」
「ときどき自問しちゃうんですよ。俺、何やってんの? みたいな」
セックスをしているはずなのに、相手の心はここにあらず。これでは元気なムスコでさえしおしおのへにゃんこになってしまう。
「ちんちんが勃たなくなる?」
気遣わしげな表情で舞音はハルトの股間を見た。
「端的に言うならばそういうことです」
「由々しき問題。15万円がもらえなくなる」
「じゃあこうしましょう。本日は読書無しでセックスをしたら特別に20万円あげます」
「20万円!」
舞音はスマホを鞄にしまった。
「どんとこい!」
ペッタンコの胸を叩いて両手を広げた。
「お、おう!」
ハルトの性欲値が微かに上昇した。
* * *
「前回までのセックスでは、スマホに阻まれてキスができなかったんだよなぁ」
「キスを所望?」
「俺、女の子の唇が大好きな、悠木ハルト、19歳、無職です」
「噂にたがわぬ鬼畜……仕方がない、私のファーストキス、もってって」
「添削先生でもファーストキスに拘るんですか?」
「乙女なら誰でも拘る」
「ぐふふ。俺はファーストキスキラー、いや、ヴァージンキラーだぜ」
「ネーミングセンスゼロ」
「添削先生は厳しいなぁ」
それにしても。
「小さくてめっちゃかわいい唇なんだが」
その小さくてかわいい唇に遠慮なくむしゃぶりついた。
「舌が入ってきた」
開口部が小さい為に侵入に手間取ってしまったが、入ってしまえばこっちのもの。ハルトは小さなお口の中を容赦なく舐めまわす。
「お口の中が蹂躙された」
舞音は顔をしかめてベロンと舌を出した。
「あまりの鬼畜ぶりに絶句」
「添削先生絶句のキステク!」
「誉めてない」
キスの後はオッパイを吸い、陰核を弄び、膣の中に指を入て刺激を与えた。
「退屈……読書したい」
「うおっ! セックスの最中に萎えるようなこと言わんでくださいよ」
「正直者で嘘が苦手な私、書評も辛辣になりがち」
「もうちょいの辛抱ですからね、頑張りましょうね」
「ん……頑張る。20万円は目前」
頑張った甲斐あって舞音は無事に20万円をゲットした。
* * *
添削先生こと雨宮舞音は今日もハルトの部屋に入り浸っている。
「最近なんだか眠い……」
「だいじょうぶですか?」
「春になると眠くなる」
「セックスはやめておきますか?」
「する。書籍を買うためには15万円必要」
「読み返したりとかはしないんですか?」
「一度読んだ書籍は全部覚えてる」
「さすが添削先生」
制服を脱がしていると、うとうとと舟をこぎ出した。
「おーい、舞音」
「ん……。リゼルお願い。ZZzz……」
「寝ちゃったよ、これからというときに」
『リゼル起動しました』
「はっ?」
『私がお相手を務めます。よろしくハルト』
「な、なんだ? いつもの舞音と感じが違うぞ」
『舞音の人格の一つのリゼルです。睡眠中の舞音に代わり私がセックスをします』
「並列思考、マルチタスクってやつか。すげぇな」
『女子高生の嗜みです』
* * *
ハルトはリゼルのパンツに手をかけた。
「確かめてもいいか?」
『どうぞご自由に』
「特に変化は感じないな。アソコもツルツルのままだ」
『ツルツルは悪女の嗜みです。というか、刻の涙を見て以来ずっとツルツルのままですが』
「決してデメリットばかりではないという訳だな」
『ツルツルは正義と言う殿方には至福でしょう』
ハルトはリゼルのカラダをじっくり観察した。ズンドーの胴体が眩しかった。
「相変わらずペッタンコだな」
『舞音が聞いたら悲しみます』
「悲しむ必要はない。ペッタンコも素晴らしい」
『ありがとうございます』
ハルトはリゼルのペッタンコのオッパイに吸いつき、ピンク色の乳首を舌で転がした。
『上手ですね、ハルト』
「エロ動画直伝だからな。あ、名前を呼び捨てにしていいか?」
『どうぞ』
「リゼル」
『はい』
ハルトはリゼルの股間に顔をうずめた。舌で陰核周辺を舐めまわす。
『あっ……あぅ……』
リゼルの股間から液体が溢れ出す。ハルトはリゼルの陰核を舐めながら指を膣に挿入した。指を動かすたびにクチュクチュと音がする。
「リゼル……」
『はい』
「おまえはかわいいな」
ハルトはリゼルにキスをした。舌を挿し入れると小さな舌が絡み付いた。
「舞音とは明らかに反応が違うな」
ハルトはコンドームを装着し、ゆっくりと膣に侵入する。
ズズズプッ!
『うっ……』
「最深部に到着だ」
ハルトは腰を動かし始めた。パンパンと小気味いい音が響く。
『はぁ……はぁ……』
リゼルが喘ぎ声を漏らす。ハルトは稼働速度を上げていく。
「もう臨界だ、リゼル」
『いつでもどうぞ』
カッ! ピュルルルーーーーッ!
ハルトのソーラ・レイが火を噴くと同時にリゼルの小さなカラダがピクピクと震えた。コンドームは精液ではち切れそうになった。
『すごい量ですね』
「おまえのおかげだ、リゼル」
『またのご利用をお待ちしています』
* * *
シャワーを浴びて部屋に戻ると、添削先生はまだ寝ているようだった。ベッドに入り添削先生の体を抱きしめる。
「あったかいな……。ずっとこうしていたくなる」
『私もです、ハルト』
「添削先生!?」
『リゼルです』
「舞音は……まだ寝てるのか」
『はい。私はどうすればよいですか?』
「(ツルツル)愛について語ろうか」
『わかりました、ハルト』
舞音が起きるまでの間ハルトとリゼルは(ツルツル)愛について語り合った。
しばらくすると舞音が目を覚ました。
「終わった?」
「ああ」
舞音は瞳を閉じた。その様子はテレパシーで誰かと情報交換しているようにも見えた。やがて瞳を開いた舞音はジト目になっていた。
「リゼルが悶絶してる」
「ん?」
「リゼルから報告を受けた。駄文男が(ツルツル)愛を語るには十年早い」
添削先生から厳しいお言葉を頂いた。
* * *
舞音とのセックス代の合計は65万円。怒られるのを覚悟でハルトはアプリを開いた。
チャリーン!
『預金残高90万でしゅ……ううっ……』
いつも元気なヨカインちゃんがなんだか苦しそうだ。
「だ、だいじょうぶかい?」
心配して声をかけたが、
『奥で休むでしゅ』
と言って引っ込んだっきり、ヨカインちゃんはしばらくの間部屋から出てこなかった。
どこまでもマイペースな添削先生。夢はひきこもり妻。