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【番外編】恋愛賛美、恋愛至上主義界隈は大盛況だそうだが、凡庸な人間には及びもつかない崇高な理由でもあるのだろうか?

ハルトのエッセイ、SNS投稿未遂事件。


 ピッピッピ!


 スマホに文字を入力する音が部屋の中に響く。


「俺の閃きを世界中に知らしめる時が来た!」


 ひとりつぶやくのはひきこもりで無職(ニート)の19歳、悠木陽翔(ユウキハルト)だ。


「投稿した小説の閲覧数は無残なものだった。添削先生からは『エッチな妄想の垂れ流し』と酷評されてしまった」


 ハルトは軽快にスマホに文字を打ち込んでいく。


「ならば、次は『エッセイ』で勝負だ!」



 * * *



【タイトル】


『恋愛賛美、恋愛至上主義界隈は大盛況だそうだが、凡庸な人間には及びもつかない崇高な理由でもあるのだろうか』



【本文】


 恋愛というものは、人間の『エゴ』そのものだと思う。


 自分勝手な価値観で相手を選り好み、『エゴ』によって他人を取捨選択する。気に入った相手だけを『選別』し、その他大勢の人間は切り捨てる。


 切り捨てられた人間は漏れなく『絶滅収容所』行きだ。


 他人を『選別』するという作業(考え方)は、かつて行われた『民族大虐殺』、『最終的解決』、『ホロコースト』と何の違いがあるのだろうか。


『粛清』、『淘汰』、本質的には同じものだと感じてしまうのは自分だけだろうか。


『ホロコースト』を実行した先人達の血は脈々と現代人にも受け継がれている。とくに『恋愛賛美』、『恋愛至上主義者』たちには色濃くその血が流れていると言っても過言ではない。


 自分が『選別』する側の人間だと思い上がっている奴らは、皆かつての『帝国主義者』たちの末裔であろう。


 彼の大戦から既に100年近く経過したけれど、『最終的解決』は未だ終わりを迎えていないのである。




 * * *




「ゴミ兄、何してるの?」


「はっ!」


 スマホで文章を入力していたハルトの後ろから、いつのまにか妹の陽葵(ひまり)が覗き込んでいた。


「ふぅーん」


「いや、その……SNSに上げるエッセイを書いていただけで」


 ハルトのエッセイを読んだひまりはモーレツに顔をしかめた。


「なにこの駄文! キモすぎるんですけど!」


「俺の辿り着いた真理をだな」


「非モテ男の歪んだ心境を吐露してるだけじゃん」


「うっ……」


 違うと反論したかったができなかった。


 逡巡するハルトをよそに、ひまりはひょいと手を伸ばしてスマホを操作した。


「ぽちっとな。ほい削除!」


「うわああぁぁぁっ! 俺の力作が!」


「どうせ誰にも読まれないじゃん。投稿してもしなくても結果は同じでしょ」


「それでもいつか誰かに読まれる日が来ると……」


「夢見すぎだよ、ゴミ兄。もう19歳なんだからさ、現実を見ようよ」


 凡庸な兄を一刀両断にするかわいい妹は折り紙付きの現実主義者でもあった。


「俺は永遠の夢追い人だ。何度消されても投稿あるのみ」


 めげずにスマホに文章を打ち込もうとする兄を妹は鼻で笑った。


「ゴミ兄に『選別』させてあげる。あたしとSNS、どっちが大事?」


 ひまりはぴらりとスカートをまくり上げた。


 まばゆいふとももを見たハルトは生唾が溢れるのをこらえきれなかった。


 ゴクリ。


 ショーツの中に手を突っ込んで妹はソレを取り出した。


「じゃーん! 紺色のドーム君でーす」


「!!!」


「あたしとセックスしたくない?」


 兄はひときわ声を大にして叫んだ。


「したいです!」


 躊躇いなどヒトカケラもなかった。


「大変よいお返事をいただきました。ほらほら」


 ひまりがシャツをまくり上げてオッパイを晒すと、ハルトは迷わずしゃぶりついた。


「いただきまぁーーす!」


 そしてかわいい妹と凡庸な兄は、セックスという長いトンネルの中に入っていったのであった。


妹とのセックスに勝るものなし!

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