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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

勇者パーティーのメンバーは俺を頼り過ぎだと思うので抜けます〜暇なので新人教育でもしようかな〜

作者: 失敗した米麹

どうもこんばんわ!米麹です

この作品はアルファポリスにて連載している作品です。

察しの良い方は分かってるかと思いますが宣伝です


「俺・・・・・このパーティー抜けるわ」


「「「「はい?」」」」


小さな部屋で回議をしていた勇者一行に雷に打たれれたような衝撃が走る

勇者は手に持っていたパンを取りこぼし床に落とし戦士は飲んでいたコーヒーを吹き出し魔術士は三角フラスコ内のポーションを爆発させてしまい僧侶はティーカップを落とし割ってしまう。

そして、その元凶である【支援術士】であるサポテルガ・クロフテックスはメンバーに呆れた視線を向けていた。


「サポテルガ・・・・なんで急にそんなことを?」


勇者が震える手でパンを拾い新しいパンに手を付ける

だが、サポテルガはサバサバした声色で感情の暖急も見せずに氷の様に淡々と言い放った


「お前らは俺に頼りすぎだ。いい加減に俺の【支援魔法】がなくても戦えるようになれ」


「だが!サポテルガの【支援魔法】がなくても魔王を俺達は倒せた!何よりサポテルガは魔力切れでダウンしてたじゃないか!」


戦士が慌てて言うがサポテルガはそれを鼻で笑い一蹴した


「ハッ!悪いが俺がそうなることも予想して動いてなかったとでも思うか?」


「どういうことよ」


魔術士が顔に焦燥を浮かばせる


「【自動支援(オートバファー)】を使ってお前らを永続的に強化してやってたんだよ」


「「「「そんな・・・・」」」」


「それにお前らはことあるごとに【強化魔法】、【強化魔法】って言ってるがな俺の魔力も有限なんだお前らみたいに魔力が無限に切れないチートスキル持ちじゃないんでね。限界があるんだよ」


サポテルガは荷物の入った袋を担ぎ部屋を出ようとするが勇者が足にしがみついた。


「サポテルガ!居なくならないでくれ!お前がいないと俺達は只のザコになってしまう!」


「そこだよ、そこ。お前らは俺の【支援魔法】に頼りすぎだ!こう見えても俺はな色んなパーティーから勧誘受けてんだよな。それを蹴ってまでお前らのサポートについて行ってやったらビックリしたよスライムも倒せないザコ勇者だとはな!ここまで来るのに本当に苦労したよ・・・・だから、俺はもう、お前らのお守りなんかやってられるかッてんだよ!」


「あぁ、頼むよそんなこと言わないでくれ!」


「悪いな・・・・教会からも圧を受けてんだよ。これ以上、勇者達をぬるま湯に浸からせるなってさ」


「私はそんなこと聞いていませんわ!」


僧侶がその瞳に憤怒の炎を宿らせて席を立ち上がり怒鳴り散らすが鋭い剣幕でサポテルガはそれ以上の憤怒と怨嗟を吐き出す!


「お前らが知らないところで密偵が来まくってんだよ!教会、国王、冒険者ギルドetcから年間100通レベルで『頼むから勇者の成長のために勇者パーティーから抜けてくれ!』っていう手紙か来るのはもう、ウンザリなんだよ!」


「「「「そんなこと言わずに!」」」」


「本当にすまん・・・・もう、俺を解放してくれ。達者でな」


そう言うとサポテルガは勇者達の装備している物全てに付与された【支援術式】を解除しその場をあとにする。


          ❍


翌日、俺は冒険者ギルドに来ていた。

パーティーを探すためだ。

正直な事を言ってしまえば勇者パーティーを辞めたその瞬間に協会やSランクパーティーから大量の勧誘の手紙がポスト一杯に敷き詰められていた影響で自宅のポストに亀裂が入っていた。

これどこに請求すればいいんだよ


「どうすっかな・・・・教会は面倒臭いしSランクパーティーはプライド高そうだしなぁ」


正直、言ってしまえば俺は何もする気が無かった。

勇者パーティーで稼いだ金と王国からの謝礼金で質素な暮らしを送れば死ぬまで働かなくて済む金額の貯金はあるので無理に働く必要が無かった。


「あっ!あの!」


突然、声が掛けられる


「俺になんか用か?」


俺の目の前に黒髪を後ろで結った少女が元気な震える声で話しかけてきた。

その子は顔を赤面させ百面相しながら言葉にならない言葉を無理矢理紡ぐ


「【支援術士】のサポテルガ・クロフテックスさんですよね?」


「あぁ、そうだが」


「あ、あの、そのですね~」


「まぁ、落ち着いて」


「そうですよねすいません・・・・実は私」


「うん」


「ずっと貴方のファンなんです!ご迷惑でなければ握手とサインをしてもらってもいいですか?」


その子は不安そうな瞳で俺を見つめる。

昔は忙しくて断っていたが今はフリーなので時間があるのでファンサくらいはしてあげよう


「君、名前は?」


「新人【魔法騎士】のクレミア・エルドリッヂです!」


俺はササーとサインを色紙に書いて色紙に適当に魔法陣を刻み端っこに彼女の名前と激励の言葉を書いた色紙を渡すと


「・・・・・・」


涙を流しながらフリーズしていた。

勇者のファンは多かったがこの()は随分とマニアックな趣味をしている。

俺の様な【支援術士】のファンだなんてさ・・・・でも、嬉しいな


「ほら、握手」


「ハッ!サポテルガさんと握手してるよ私!」


そのあと30分くらいファンサという名目で彼女とお茶をし小躍りしながら帰る彼女の背中を見送る。


俺は白銀の月が空に輝き照らされた夜道を歩きながら呟いた。


「新人教育・・・・悪くないかもな」


          ❍


翌日、俺はギルドに向かいギルドマスターと面会を試みたら以外とすんなり通してもらえた。


「サポテルガ君今日はなんの用かね」


初老の大男が後ろに手を組みながら部屋を歩き回る。


「ギルマス突然なんだが俺・・・・」


「言ってみたまえ」


「新人教育でもしようかと思うんだ」


「え?今なんて言った」


「だからぁ!新人教育でもしようかと思ってるんだけど」


ギルマスは眼鏡のフレームを指で押し上げもとの位置に戻すと何故か涙を流していた


「やっと・・・・その気になってくれたか」


「え!?なんで泣くの!?」


話を聞くとかなり前から手紙で新人教育の誘いを提案していたらしいが返事がないので諦めていたそうだ。

もしかしたら読まずに捨てた手紙の中に入ってたのか!

まぁ、言わなきゃバレないんですよ

ギルマスは場の空気を直すために自身の太腿を強く叩き神妙な空気を作り出す。

そして、真剣な眼差しで俺の目の前に大量の依頼書を差し出す。


「これ全部、俺の教えを乞う人ですか!」


「そうだ」


「ざっと100枚以上はありますけど!?」


「お前は知らないと思うがお前は勇者パーティーの中で一番人気なんだ。というかお前が冒険者になって名前が轟き始めた頃からお前のファンは相当数いるぞ」


「その数はどのくらいですか」


俺は気が引けるが聞いてみた。


「国外も含めてざっと100万人だな。俺も正確な数は把握はできていないがお前のファンクラブがある事は知っている」


本当に意味不明だ。


          ❍


一週間後、俺はギルドの修練所に入った瞬間、抽選で選ばれた10人がいた。

いや、俺の教育を一目見ようとやってきた見物客も含めればざっと500人はいる。

しかも、これは【映像魔法】で世界中に配信されているので実際はもっと居るだろう


「【支援術士】のサポテルガ・クロフテックスだ。今日は俺の教育会に参加してくれてありがとう!今日から一週間、ミッチリとシゴイていく覚悟しろよ!」


「「「「「「「「「「はい!」」」」」」」」」」


気合十分、いつでも来て大丈夫という表情をしているがこれは新人特有の詰めが甘い考えだ。

先ずは基本が大事なのだ


「先ずは右から一人ずつ【ジョブ】と名前を教えてくれ」


「【錬金術士】ホルデン」


彼は【錬金術士】か【付与魔法】だな


「【聖騎士】セルビア・クレスラ」


彼女【身体付与魔法】


「【黒魔術士】クロミネア」


彼女は【術士構築支援魔法】


「【白魔術士】ポワルン・グローイン」


彼女は【回復率強化魔法】


「【アサシン】ルナ」


彼女は【付与魔法】


「【重騎士】ゴリアテ」


彼も【付与魔法】


「【薬士】ヒルミレース」


彼は【効能強化】


「【回復術士】ガイル」


彼もポワルンちゃんと同じでいい


「【風水士】フォルテガー」


彼は・・・・【妨害魔法】


「【魔法騎士】クレミア・エルドリッヂ」


あれ?この子サインあげた子だよな。

この子は【支援魔法】と【妨害魔法】だな


俺は全員の【ジョブ】から大体教える魔法の検討を付ける。

効率よく強くするためだ。


「よし!初日の部の受講者はセルビア、ゴリアテ、ルナ、クレミア、ホルデンの5人だ。残りの5人は俺が書いたお前ら用の本を読んで明日までに基礎知識を付けてくれ」


「はい!」×10


           ❍


早速、俺はセルビア、ゴリアテ、ルナ、クレミア、ホルデンをその場に座らせ先ず自分達が選ばれた理由を考えさせる。


「先ず1つ目だがお前らを選んだ理由は分かるか?」


「ホルデンさんを除く全員が前衛職だからでよろしくて」


セルビアは何気に勘が良いな。


「当たりだ。だが、半分不正解だ」


「なんですって!?」


「【アサシン】のルナは前衛職ではない。寧ろ【アサシン】は索敵などを得意とするため後衛職に分類される。まぁ、一部の例外はあるけどな。【魔法騎士】も前衛職じゃないんだ」


喜ぶにはまだ早い、俺の教える物の基礎はこれを自分で見つけられない限り始まらない。

確かに前衛職で集めたのはあるが前衛職はセルビア、ゴリアテしかいない。


「で、ですがクレミアさんは【魔法騎士】ですわよ!」


「確かに【魔法騎士】は前衛職だというイメージが定着しているが厳密には中間職と言ったほうが正しいな」


「それは何故ですかサポテルガさん!」


クレミアが俺の鼻先まで肉薄する。

このまま行けばキスしてしまいそうな距離感だ。

俺は慌てて彼女の肩を持ち顔を離す。


「まあ、落ち着いて。【魔法騎士】は【魔術士】と【騎士】の良いとこ取りのジョブなんだ」


「それではチートでごわすよ」


「確かにゴリアテの意見にも一理あるがそれがデメリットにもなっているんだ」


「どういうことですか!?」


俺はもう一度クレミアの肩を掴み離す。


「だから、近いって。【魔法騎士】は簡単に言ってしまえば微妙なジョブなんだ。近接も遠距離もバランス良く成長するために他のジョブよりも成長速度が遅いんだ」


そう言うとクレミアはお預けを食らった犬のようにシュンとした表情になるが俺は彼女の肩を掴む


「安心しろクレミア・・・・君も君ら全員俺が強くしてやるから安心しろ」


そういうと一同は花が咲いたようにパァーと明るい表情になる。


「さて、俺に付いてこい!」


俺は立ち上がり全員に立つように催促しギルドの会議室に向かう


なろうでも反響が大きかったら連載します

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