おせちーとある快盗と不思議なKATZEー
「おせちだぁー!」
ネコは言った。
「だが、お前にはやらんぞ」
「なんだと、ヌル、我輩が一人前の暗殺者に仕立てあげたっていうのに……」
「だけど、私とお前とでは違うからな、そして、」
一言おいて、パクリと渦巻の卵を食べる
「ネコだからな」
「ただのネコじゃねぇ!我輩はKATZEだ!KATZE!」
「はいはい、」
「はいはいで済ませるな!」
「加えて人殺しじゃなくて、あくまでも怪盗、
そして、怪盗の中の人の歪んだ欲望を盗む快盗としてな」
「それは、正しいからまぁよしとしよう」
KATZEは己はネコじゃなくてKATZEと呼ぶ、
それはなぜなのか?疑問に残るヌル、ヌルとはドイツ語では数字のゼロの言い方であり、表記はnullである。
「まぁ、今年も無事に過ごせたな」
「そうだな、我輩も色々とお前とは最初は怪しいやつだと疑ってたよォー」
「同じく、私もな」
一人と一匹は炬燵を囲んで、暖まる。
どこかの町のアパートの一室で、
「さぁて、次は誰の心を盗むとするかヌル」
「こっちこそ、ゼロの方がいいのだが」
「我輩はドイツの方が好きなのだ!」
「何なんだ、その謎理論は、訳をきかせてくれたまえ、KATZE」
「別にいいだろう、数字の響きがいいんだ!」
「へぇ、なるほどぉ」
夜は冷たくなる、されど暖かな場所がそこにある。
短編としてぼちぼち書きますかねぇ




