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五日目、「うおおぉぉぉぉおおおおおおお!!」

反省も、後悔も……まあ、していないといえば、嘘になるか。

前略、おふくろ様。

僕は今、鬼ごっこをしていました。

鬼ごっこといえば「あははまてまて~」「うふふつかまえてみなさ~い」といった、それはそれはもうほほえましいものを想像できるものなのですが……

今やっているのは、


「うおおぉぉぉぉおおおおおおお!!」


下手すればそれは、本当に死にかねない鬼ごっこでした。


――――事の発端はこれより一時間ほど前――――


「鬼ごっこやろうぜ」


そんな桜田会長の発言が元だった。


「鬼ごっこ……ですか?」

「うん。鬼ごっこ」

「いいですね、面白そうじゃないですか」


月島さんはノリノリだ。他のメンバーは……。


「えー……」

「うわ……」


なにやらどん引きの顔をしている。何故だろう。ただの鬼ごっこなのに。


「んじゃ、多数決で決定ね。みんな、今から校舎内に鬼を放つから――」


といって桜田会長は出て行ってしまった。

桜田会長がいなくなった後、桧木先輩と紅則先輩はいそいそと何か袋を取り出して、


「はい」

「え」


ごとり、と。

なにやら無機質な黒い塊。っていうか――


「銃じゃないですか! これ!!」

「おや? よく知っているね」

「物知りだね、みたいな感じで話さないでください! なんでこんな物騒なものがこんな町中の学校に!?」

「それ言ったら桧木さんとかどうなるんだい?」


桧木先輩をちらりとみやる。明らかにカタギの人がもちえないものをがっちゃがっちゃとどこぞのコマンドーのようにつり下げて持って行こうとしている。なんか目がきらきらしてるし。


「……なんか、すいません。苦労してるんですね、先輩」

「……うん」


なんだか泣き目で見ていた気がする。


さて、そんな感じで生徒会室を出るといきなりアナウンスが。


『あー、テステス? これより、『鬼ごっこ』ならぬ『青鬼』をはじめるよ~』

「青鬼?」


どこかのゲームじゃあるまいし、なんで青鬼なんか……。


『ちなみにルールは至って単純。この敷地内で三日間生き残れば豪華賞品を贈呈しま~す!』

「めっちゃノリが軽いですね」

「ハルっちはそんな人だから」

「まぁ、ハルさんですからね」

「桜田会長だから」

『あれ!? それで済まされた!? 全部それ!?』


なんか騒いでいる桜田会長。というか……。


「なんでアナウンスと会話できるんですか?」

『技術協力・柊グループ(株)』

「どんだけ支援!?」


さておき。


『えっと、今から鬼役の人がそっちに向かってくるから、死ぬ気で逃げてね? ……いや、うん。ほんと、死ぬ気で逃げてね』

「あれ? 今回てっきり桜田さんが鬼かと思ってたんですけど」

『いっやぁ、私がやりたかったんだけどね。でもさぁ、ちょっと昔にいい物があってさぁ……』


なにやら煮え切らない様子で桜田会長が言う。なんだ? いいもの?


「はぁ……」

『つっこんでこないんだね?』

「つっこんだらキリがありませんから」

『助けて春樹! 後輩が冷たいよぉ!』

「桜田ハルの次回作にご期待ください」

『アンタまでボケたら話が進まないということを知っててやってるのかこのノータリン』


一喝されてその場にしゃがんでのの字を書き始める紅則先輩。この人こんなキャラだったっけ?


「ううう……みんながぼくをいぢめるよぉ……」

「はいはい。ほら、そろそろ始まりますよ?」


背中をなでて落ち込む先輩を慰めていると何か――気配がした。

なんて言うか、こう、真面目に人を殺す気配というか、むしろこれ殺気の類じゃねていうか……。


『あ、うん。それ正解。下手人はマジで君たちを病院送りにしてこようと死ぬ気でかかってきまーす』


そう言った後、スピーカーが煙を上げて壊れた。

みれば桧木先輩が銃を抜いて撃っていた。相変わらず早撃ち。


「さて、あいてが死ぬ気でかかってくる、ということはこれはもうこちらも死ぬ気で応戦するしかありませんね」

「冷静でいてかなりうれしそうにみえるんですけど? 先輩」


そう言っている桧木先輩の顔はもうゆるみにゆるみきってそれこそ欲しがってたおもちゃをようやっと買ってもらえた子供のような感じの……いや、マジで桧木先輩体型だけ見たら子供なんですけど……ともかく、そんなかんじの顔。


「そ、そんな顔してますか?」

「してますしてます」


めっちゃゆるみきってます。


「う~……とにかく、相手が死ぬ気でやってくるのならばこっちもやってこないと本当に――

死 に ま す よ」

「意味ありげにためないでください。別に本当に殺しにかかってくるわけじゃないんですから……」


とのんびりと言っていると「甘い!」と桧木先輩はいきを荒くする。


「相手はあのハルさんですよ? おそらく商品は自腹を切っていますでしょうし、本気で私たちを殺しにかかってきています」

「会長が……自腹……」


いいかげんなあの性格だが、そのうちにはなんかこう……「おれのものはおれのもの。おまえのものはおれのもの」的なガキ大将主義ジャイアニズムがあふれ出しているからなぁ……。

ならば、商品を出さないようにするためにはどうすればいいか。

答えは簡単。優勝者を出さなければいい。

いやまあ、あの性格だから本当にあげたくなんだろうな……。

でもだからって人を殺しにかかるか?


「ハルさんは一年生の頃はそうでもありませんでしたが、最近は『目的のためなら手段は選ばない』と『手段のためなら目的は選ばない』人になってきています」

「なんか混ぜてはいけないものが混ざってる!?」


そんな感じで鬼ごっこがスタート。



って、あれ? これ続くの?

抄華「抄華と!」

春樹「春樹の!」

抄華・春樹『サクコー放送室~!! イェイ!!』

抄華「というわけで皆さんこんにちわ、桧木抄華に似た誰かです!!」

春樹「紅則春樹に似た誰かです!」

抄華「じゃあ誰なんだ? って話なんですけどね」

春樹「ところで最近、何かにはまったコトってありませんか?」

抄華「私はもっぱら狙撃訓練とプーヤンにはまっていますね!」

春樹「どっちも同じようなものじゃないですか……」

抄華「楽しければそれでイイ!!」

春樹「それでイイのか生徒会!!」

抄華「さてさて、次回予告! やっと始まった青鬼。もう何か名前的にアウトな感じがするけど話が分かっちゃうかな?」

春樹「でも大丈夫! これは桜ヶ丘高校生徒会役員だから! 同名の別作品に仕上げるつもり! 作者は何も怖くない! ……はず」

抄華「内心がくがくぶるぶるなんだけどねー」

春樹「次回、六日目「その発想は無かった!!」ご期待ください!」

抄華「そーなのかー」

春樹「短っ!!」


※プーヤンって何? と思ったそこのあなた。ググってみよう。

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