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ピンクの石のペンダント

作者: 綉芭葵

ねぇ、覚えてる?

君と僕とが出会った日のこと。


実は僕は忘れてたんだ。


・・・・なんて言ったら、君は少し僕の事を膨れた顔で見るのかな?


僕と君とが会ったのは、まだ幼かった子どもの頃。

今からみれば、まるで子ども。

だけどあの頃の僕らから見れば、精一杯大人だね。


君が始めて僕の前に現れた時、

「おかあさん、ようせいさんがいるよ!」

って叫んだんだ。


恥ずかしいだろう?


だけど本当にそう思ったんだよ。


君にその時は話しかけれなくて、

名前も聞けなくて、

ただ見ることしかできなかったけど、

何日かして僕は勇気を出した。


「いっしょにあそぼ。」

そう言った。


何日か一緒に遊んで、何日かして、

君に小さな手紙をもらった。


「あそんでくれてありがとう。バイバイ。」


君は遠い町に引っ越すって母さんに聞いて、

必死に走って間に合った。


「これあげる。」

公園で見つけたピンク色の石。

「ありがとう・・。だいじにする。」


泣きそうな顔で、笑った、僕の記憶の最後の君。


そう、忘れてた。


忘れてたんだ。


けど。


また君に出会ったから。


ピンク色の石で作った、ペンダントをぶら下げた、

可愛くて、可愛くて仕方ない、僕の妖精。


君は覚えているのかな?

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― 新着の感想 ―
[一言] 良いストーリでしたよ。 もっと、いろんなことにチャレンジしてみたら視野が広がるかもです。
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