表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
6/32

フレンドリー・フレンドリー

キメラとかキモイんだよ。


キメラとか産まれなきゃ良かったのに


キメラとかクソキメラなんて死ねキメラなんてウザイ


周りも言ってたし俺も言ってた。


小学校に通ってた時に俺はクラスの人気者でクラスの中心にいた。

人は30人のクラスでキメラは2人の32人の普通のクラスだった。


からかってるつもりでいた。

それがいじめになってしまったのかもしれない。


「よー!!!キメラー!!!なんだっけ?名前……まぁお前に名前なんてあってないようなもんだけどな?牛ー!!!モーモー」

だって、いいだろ?キメラは虐めてもいい存在なんだし


それにキメラだって言ったってこいつは第2種のキメラ家畜のキメラなんだから虐めても……


誰も……何も……言わない。


牛のキメラは虐めに耐えきれず窓から飛び降りた。

キメラは死ぬことが無かったが数週間入院することになった。


「優斗が言ってたから俺らも言ったんだ」

「そうだ、優斗が言ってたから」


いや、待ってくれよ。みんなだってキモイとか嫌いとか言ってただろ?

なんで、俺だけ……


そうか……俺は人気者なんかじゃなくてただの道化師(ピエロ)だったんだ。


そこから、人を信用しなくなった。

キメラも人間もみんな、みんな、嫌いになった。


人間嫌ってもおかしくないし俺だって嫌われてもおかしくはない。


ただ、『キメラ』はどうだ?何かしたか?してないだろ?


俺は仲間の真ん中にいた人間じゃなくてただの面白い『ピエロ』なだけだったんだ。


そこから、心の底から笑うことが出来なくなった。

「『高橋』さんは真面目ですよ。周りと遊び勉強も運動も頑張ってます。ただ、心ここに非ずというか……」

中学生の時に先生に言われた。三者面談の時だ。


「小学生の時にキメラを虐めてたらしくそれを酷く気にしていて」

母が言った言葉だ。


俺の何がわかる?キメラを殺しかけた。言葉で!!!


「『高橋 優斗』君、気にしないで!!!みんな、キメラを虐めるなんてあることなんだから……人を虐めてたら君は酷い子だ。だけどね?」


なんだよ。人だったらいいのかよ。同じ命だろ。


人とキメラの違いってなんだ。


「おーい?優斗?大丈夫か?」

俺は夢から覚めた。


「なんだ。夢か……」

制服は汗で濡れ手の震えが止まることはなく俺の名前を呼んだ男は人の身体に牛の顔で小学生の時に死んだ。いや、飛び降りたあのキメラの少年のように見えた。


「うわぁ!!!」

椅子が倒れ俺は床に落ちた。

よく見ると俺の友達だった。





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ