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キメラ 前編


ある少年はキメラでした。

キメラの存在は知られておらず人間から怖がられるキメラでした。


キメラは住むところはなく、食べるところもなく、着るものもなく


衣食住……すべてがありませんでした。


「僕は、僕は、」


布を着た「ケモノ」は生きるのが辛く、ただ、死ぬ事ができませんでした。


コンビニの裏、商店街のゴミ箱、食べるのは腹を満たすため、生きるための生活でした。


そんな時でした。

好きな人が出来ました。


出来損ないの形、身体は汚れていて、汚らしいネコでした。


この世界にはキメラなど存在せず、自分の生まれた意味やなぜ存在するのか分かりませんでした。


ただ、この時は生きる意味を知るのでした。


「嗚呼、僕はこの子を幸せにするために生きてきたんだ」

僕は働くようになりました。


働くといえどこんな見た目です。

いつ死んでもいいと思ったこの考えは自分の体よりもネコと生きることしか考えてませんでした。


盗んだ弁当、盗んだチョコレート、生の肉……


全部、僕が食べてきた捨ててあったものです。

売られてたものを取ったのもこの子のためです。


ネコは次第に弱っていきました。

あとで、聞いたことです。


猫にチョコレートは食べさしてはいけない。生の肉は食べさしてはいけない。

盗んだコンビニの弁当はキメラや動物が食べてもまた、人間が食べても毒な大量の塩分だと……


生きるための食べ物が毎日食べると毒になると初めて知りました。

嗚呼、初めて人を、猫を、生き物を、


『ころしてしまった』


僕の生きる意味は無くなってしまいました。


嗚呼、僕はなぜ、生きているのでしょうか?


なぜ、僕は死んだ生き物に悔い苦しみ暖かいご飯と暖かいベットに寝ているのでしょうか?

なぜ、僕はこんな姿に生まれてきたのでしょうか?


なぜ、僕は……

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