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不良の内心2

別にキメラなど嫌いではなかった。

いじめるやついじめないやつ

良いやつ悪いやつ


全員守るし全員助ける。


ちょっとした『ヒーロー』にでもなった気がした。


ばぁちゃんがエスで死んだと聞いた時、ばあちゃんが俺のために金が必要だったと聞いた時


俺はちゃんと学校に行こうと思った。

学校のためにばぁちゃんが死んで俺のためにばぁちゃんは死んで俺のためにばぁちゃんはエスになった。


エスになったというのを聞いて他のみんなはバケモノを産む人とか言ってるけど見た目だけ違うからといってバケモノと思いたくなかった。


猫や犬の使役動物の第一種キメラ、牛や豚など家畜動物の第二種キメラ、そして、それを差別する人間


この世は差別で出来ている。


その差別の中で生きていった。

その差別によって俺も偏見の目で見られた。


キメラをいじめるやつを見て暴れたからだ。

そこから、高校に入学した。


学校なんて興味なかった。でも、ばぁちゃんが死んでまで手に入れようとした金で入ったんだから俺はどんなことをしようと授業に参加して人に嫌われるように怖がられるように人と接した。


豚のキメラと会った。

そのキメラの名前は『木村悠』といった。


いじめてやった。他の人に虐められないように

その後にこれは本末転倒で優しくなろうとした俺の『ヒーロー』になろうとした俺は壊れた。


懺悔のようにばぁちゃんがエスだと言った。

そのキメラがばぁちゃんの息子とは思ってない。


人間が衰退していったのは10年も昔で今ではキメラも多い


偶然に親戚にエスがいるってだけでおかしくなった。


目の前の苦しむキメラと親戚にエスがいる俺

壊れた『2匹』の別の人種の生き物……



「ねぇ、君はなんで、優しいの?なんで、俺を……いや、僕を運んでくれたの?」


そんな言葉、俺に言うな……俺は優しくないんだよ。


「なぁ、もう、やめてくれよ。辛いんだよ。苦しんだよ。優しいなんて言葉かけないでくれ」


木村悠は目の前からいなくなっていた。


数週間、木村悠は学校に来なかった。

その間も俺は学校に行った。


これは俺のためでありばぁちゃんのためであり

こんな腐った世界を変えるための勉強だ。


ただ、俺一人で変わる程度の世界ではないとわかっている。


ごめんなばぁちゃん

こんな俺のためになりたくもないエスになってしまって




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