可愛いの意味2
そう、私は人間なのだ。人間同士の……
人間同士の虐めだ。
放課後、私は逃げるように教室から出ていった。
ただ、私は無理やり服を引っ張られた。
「ねぇなんで、逃げるの?」
だめだ。殺される。
あの時のように耳を尻尾を引っ張られて刃物で
「いいえ……今から向かおうとしてました」
ここは逆らわない方がいい。
逆らったらキメラと同じように人間に虐められる。
私はいじめっ子の後ろに着いて行った。
体育館倉庫の裏で私は胸ぐらを掴まれて私は頬を殴られた。
いつも、被ってる、帽子が風に舞うように飛んだ。
「私の……私の、彼氏を奪うな!!!」
気持ち悪いその目は清々しいほどに泣いていた。
だけど、殴った遠巻きは驚いた目で私を見た。
泣きながら私を見た殴ったやつも遠巻きと同じように驚いた。
なんで、そんなに驚いてんの?
私は隠してただけで人間様に嫌われる『キメラ』なんだよ?
自分を人間だと思いたい『キメラ』なんだよ?
私は人間だと思いたい人間と信じたい。
ただの醜い可愛い可愛い性的な目で見られる猫の『キメラ』なんだよ?
笑えよ……笑ってよ。こんな、醜い私をさ!!!
「あんた……『キメラ』だったんだぁ」
泣きながら私と同じように醜い顔した人間様は膝から崩れ落ちるように昨日の雨のせいでぬかるんだドロドロな地面に座った
「笑ってよ。そんな顔、人間様には似合わないよ?」
その言葉が『キメラ』な私と『人間』の私の境を超えてなかったんだと思う
「何よ。『キメラ』が……『キメラ』ごときが……」
いじめっ子は立ち上がり私の耳を引っ張った。
嗚呼、もう、名前では呼ばれないんだ。
もう、『キメラ』としか呼ばれないんだ。
私は醜い『キメラ』で嫌われる『キメラ』で
また、あの頃に逆戻りなんだ。
「やめて……痛いよ……誰か……助けて」
私はそこから記憶が無い、身体が痛いからボコボコに殴られたり蹴られたりしたんだろう
これからどうなるんだろ……
私は人間『だった』から『可愛い』だけで済んだ。
だけど、今は『キメラ』だから『殺される』いや、今は考えたくない
「なんで、なんで私じゃなくてあんたなの……私だって可愛くなるために頑張ったのに」
なんで?
可愛いとも思ってないのに性的な目で見られてこうやって虐められて自分が人間なんじゃないかと思うぐらい隠れて生きてきたのに
「私はあなたじゃないしあなたは私じゃないから」
口ついた言葉はいじめっ子達に睨まれた。
「私は、あなたじゃないからあなたがどれだけ可愛くなろうとしたのか分からない……だけど、私は人間のように、人間様のように見えるように虐められないように頑張ったんだよ!!!あなたと私じゃ違うから分からないけど」
大声を出したせいで身体をビクッとさせた。
「ごめん……」
小さな声を出した。その声が誰の声なのかどこから聞こえた声なのか私は分からなかった




