豚という男
人類は衰退していき人類は減り人類は死んだ。
外に出るとほとんど人はいない2人3人程度見ればいいものだ。
政府はそれを問題として動物の『キメラ』を作ることにした。
ただ、人間は強欲で人間が1番偉い生き物であり猫や犬などの使役動物を2番目に偉いと言い3番目に牛や豚や鶏などの家畜動物などを偉いと言った。
それは格差社会では酷く金があっても家畜のキメラは金のない人間より待遇は悪く学生時代のキメラはいじめられまた、社会に出てもいじめは続けられた。
それがこの世界のルールだった。
そして、俺はそのキメラだった。
家畜のキメラである豚は人様にはもはや、名前すら覚えてもらえない始末だった。
「今日の給食はトンカツだってさ!!!美味しいよな!!!トンカツ」
そう、俺の前で言った男達は俺から見てすごく嫌な顔で言っていた。
それを遠くで女達は笑っていた。
ムカついても手は出せないのはしょうがない。キメラだったから
俺は助けも呼べずに教室から逃げた。
俺を追いかけるように南 春香さんが追いかけてきた。
「悠くん大丈夫?」
いつも、帽子を被ってる地味な女の子が俺に話しかけてきた。
一部の男子には人気で俺も少しだけ好きだった。
「大丈夫です。僕のことは気にしないでください」
心配する言葉は俺に酷く刺さる。人間様が俺に言葉なんてと思うが素っ気ない態度を取った。
人間様と話してると知れば俺は何をされるか分からない。
今度こそ『殺される』かも……
中学の時に俺らの世代には人間様に楯突いて3階のベランダから突き落とされたことがある。
人間様は人間様の命がありそれは大事なモノであるのは確かだった。
ただ、それは人間様の価値観であり一部の人間様は動物もといキメラの命など河原に落ちている石ころと同じなのだろう
そして、落とされたキメラは入院をして最底辺の治療を受けた。
人間様はそれほど偉くそれほど醜くそれほど嫌な存在だった。
「きーむーらー!!!」
廊下から大声を出した人間様が俺の名前を呼んだ。
手の震えが止まらない。また、金を絞られる。
すごい怖い。でも、豚やキメラと言わずに『木村悠』と呼んでくれるのはどんな人でも嬉しくなった。
「金よこせ」
やっぱりだ。いつも、そうだ。なんで、『僕』だけ……
あ、『僕』って思っちゃった。
自分はキメラでもまだ、落ちぶれてないと思いたくて声に出す時には調子乗ってないように『僕』と言うようにして心の中では『俺』と言うようにしてたのに『僕』って思ってしまった。
その時に醜い豚の顔が学ランを着た豚頭のキメラが僕が、いや、俺が涙を
「お、おい大丈夫か?」
優しくするなよ。ヤンキーのくせにパシってるくせにたかってくるくせに落ちぶれた俺なんかに