【長崎~佐賀】【二〇一七年 七月二一日~七月二六日】 再び第三十の旅、リターン・サガ
【二〇一七年 七月二一日】
今日も暑い。
長崎の坂の中、ひたすら炙られ続けるのがキツイ。
たまにこういうのが来ますが、ぶっちゃけ下り坂はよっぽど広くない限り時速二十キロくらいしか出せないので、ブレーキ分損なんだよなぁ。
登った分をまとめて消化しにくるのやめて欲しいので、三%くらいのを小出しにして頂けると助かります。
……リクエストしてどうなるもんでもなくない?
トンネル狭い……。
車道通れば良かったけど、安全第一なので仕方ない。すごくギリギリで通行しています。
バッグやリュックがトンネルの煤まみれでちょっと悲しい。
景色は良いけど、暑さでやられている。相当しんどい。
俺が東北育ちなのもあるかもしれないけど、異常気象じゃないか? 九州の夏はキツイぜ……。
息切れがひどく、ネットカフェにナイトパック待ちもせずにネットカフェで十二時間使用。
【二〇一七年 七月二二日】
ネカフェでよく寝れなかったので公園で寝ることにする。
……まあ、眠いから寝よう。
結構ギリギリな状態。
起きてからとりあえず長崎グルメ。ンマイ。
カステラはこれ以外にも食べようとしたらバラ売りがないとのことで、ご厚意で頂いた試食品食べてます。
あんまり買う予定のない試食品食べるの好きじゃないけど、流れで食べさせて頂き、助かりました。
路面電車とか見物したり、ユニクロで穴の開いて修理も無理だったズボンの代わり買ったり。
穴の開いた方は処分するか、そうでなければ他のが壊れたときの充て布用に残すかな。考え中。
この日は近所のスーパー温泉でマッタリ。
大分坂の上に有って、これより更に広い夜景が露天風呂で見れる。
行く途中の坂道に公園が有ったので、そこで野宿。
【二〇一七年 七月二三日】
虫たちの子守唄の中、蚊取り線香に夏を実感する。
地面にシートを敷いただけのベットは星空の天幕が備わり、安らかな眠りが……テント張るのがめんどくさいて認めろよ。なあ。
昨日に引き続き、ホームレス状態。
日中はスーパー銭湯にてエアコンの中で熱中症対策。
夜は近所の公園で寝るという節約モード。
クソ暑さで数日で限界を迎える。
長崎の夜景。
すると、野生動物の息遣いが……。
あらー……にゃんこ様。
どうやらここは彼のテリトリーだったらしい。寝るだけだから許してくださいませ。
【二〇一七年 七月二四日】
長崎大水害から三五年の節目の日らしく、町中に放送が流れる。黙祷。
ここ数日の疲れ方が異常。
食うもの食って、ひたすら休む。
コンビニでカロリーは吐く寸前まで取り、タンパク質は全部筋肉に回す作戦。
公園で起床するが、にわか雨。
公園内に東屋がないし、テント張るのが面倒だったので防水シートを張って屋根代わり。
寝たりなかったのでその下で寝てたら、なぜか凄い悪夢を見てうなされ、グズグズ泣き出す。
泣き終わると脳がスッキリしているが、怖いものナシで生きている人間が、ほぼほぼ唯一くらい怖がっていること、というかまあ、これを書いてる途中でも書いてたけど、うちのきょうだいの葬式の夢。
旅をしている最中はもちろん生きてたんだけど、このときから病弱で、俺より早く死ぬだろうことはわかっていたので、内在的に一番怖がってたこと。
結果的に疲れが取れたが、泣くために夢を見たのか、脳の構造が不思議。
深刻に、人生で他に、怖がっていることがなかった人だからね。
なんだかんだで三日連続そば。
野宿ではなく使い込んだバッテリーの充電も兼ねてネカフェへ。
【二〇一七年 七月二五日】
ほかにも路面電車のある町はいくつも有ったけど、長崎は坂が多い街なので路面電車が実用として根付いていることを強く感じた。
どういうことかっていうと、通勤・通学に自転車を使っている人間がいらっしゃらねぇくらい坂キツイってことなんだけどね。
大分休んだので体力は戻っているが、一番の収穫は太陽光でダメージを受けていることを実感できていること。
以前は常にクラクラしている状態で体調不良に対して麻痺していた様子。
数時間ごとに休んで前進。
喜々津橋辺りで良い匂いに誘われてオヤツタイム。
ただ、一番人気の商品らしいんだけどこれじゃない。外で嗅いだ匂いはもっと香ばしい感じ。
こっちでした。
贈答用お菓子の宿命で、外でした匂いは出来立ての香りでもっと強かったけど、これも美味い。
そのまま移動し、急に雨が降り出してバスの待合室で仮眠。
素敵なイラストのあるバス待合室でしたが、雨が長くそのまま寝てしまう。ベンチが埃が積もってたので、使用頻度は低かった様子。 雑巾でキレイにしてから爆睡。
【二〇一七年 七月二六日】
というわけで、バス待合室から早めに出発。
バス待合室はどこにでも有って便利だけど、トイレがないから長居が出来ない。
再び佐賀県。再び坂県。ほとんど半島状態の長崎に比べれば楽だけどね。
道の駅でめちゃくちゃ惹かれるメニューが一杯。直感で。
カキちゃんぽん。スープが今まで食ったちゃんぽんの中でも屈指の濃厚さ。かなりオススメですね。
今日は日照量がヤバく、長距離移動はあきらめる。
この旅で、人間は無限に頑張れないことだけはわかった。
昼飯には同じ道の駅の五十センチホットドッグを予定。
ちょっと腹減らしに筋トレしつつマッタリしていると、おや……?
「( 8Д4) 閉じてる……?」
さっき開いてたじゃん! さっき開いてたじゃん! さっき開いてたじゃん!
(ショックからトトロが居たと訴えるメイちゃんと同じレベルの精神年齢に)
腹が減ったまま、次の道の駅へ向かう。近所だからね。
インパクトなら五十センチホットドッグにも負けてない、ムツゴロウの佃煮。
ハラワタのエグミがかなり強いので好き嫌いは有るかな。
酒のツマミには良いと思う。
弁当は写真を最初に撮るのを忘れて食べかけ。すみません。かなり家庭の味でビックリ。
コンビニ食に慣れすぎて塩分過多気味だったので、それを思い出させてくれる味。
ほかにも道の駅内にて無料で干潟動物の見学とかできる資料館があるので、そっちもオススメ。
人生初の潟。
ラジオで楽天対ソフトバンクを聞く。いきなり新外国人補強しててビックリしつつ、クルーズ則本わしほー。
俺と野良様の睨み合い。
ただ、ここはちょっと場所が悪かった。テントを張るのが面倒だったのでベンチで寝てたら蚊に襲撃されまくる。二十か所以上刺されたかな。
蚊取り線香は炊いていたが、風が巻いていて吹き飛ばされてしまい、効果見られず。
結局、ここでは二時間くらいしか眠れず、三時くらいに早々と出発。夜行ながら涼しいので朝より楽に感じる。例によって安全運転で、無人駅まで到着。
無人駅内は布団や漫画も有ったりして快適そうだが、さすがに駅を使うわけでもないのに使うのは図々しいだろう、ということで外のベンチで寝る。
……いや、これも目的外の利用だから図々しいんだけども。ごめんなさい。
バス待合室と無人駅は、雨だったり蚊だったり、なんらかのトラブルが有ったときだけ使う方向で行きたいと思います。
最初から目的地として宿にするのは筋違いな気がする。
このあたり、チャリダー同士で見解が分かれる。
道の駅でしか寝ないで公園はアウトという人も居れば、ネカフェを全く使わないで道の駅充電のみで行く人とか、色々。
そこらへんも含めての旅かな、とも思ってる。
感想、いいね、評価、読了ツイートなどお待ちしています。
反応がないと虚空に向かって小説を投げつけているのかと脳が錯覚するので。
読者さんの反応が、他の趣味 (ゲームとか)に使う時間を小説に向けさせるモチベーションになるのでよろしくお願いします。
(意訳・続きが早く読みたいときは応援してね!)




