【福岡~佐賀~長崎】【二〇一七年 七月十三日~七月二十日】 第三十の旅・三一の旅 猫とグルメ、そして怪人アラワル
【二〇一七年 七月十三日】
福岡での激闘を経て、冒険再開です。
景色を堪能するも、ポッキリと折れるステンスポーク。
どこであろうと折れた段階から徒歩が始まる。
折れた状態で乗り続けると他のも折れて後輪が変形してお釈迦になると北海道で実証済みです。
写真撮影は折れた瞬間じゃないので時間は不明ですが、そこから歩きとなります。
歩けるところまで歩くつもりだったので、鉄板餃子で腹ごしらえ。
野宿するとき、晩飯に困るので食えるうちにウマイもん食べときます。
不思議と、焦っていない自分に驚く。
歩いてもなんとかなると判断しているし、一六キロ先の自転車屋まで一日では歩けないが、なんとでもなる。
慣れって怖い。
景色のキレイなパーキングエリアで野宿。
いささか暴走族の音が気になるけど、気にならん。
途中、自販機にジュースを買いにいったときに顔を合わせたけど、向こうの方が慌ててたのが面白い。
そりゃあ、向こうからしても、いつもの暴走ルートにガッツリ日焼けした見慣れない怪人がいたら怖いでしょ。
ということで、割と何事もない一日として終わる。
【二〇一七年 七月十四日】
佐賀県に入り、自転車屋へ。
気のいい店員さんのサイクルメイトあさひで、他の店に在庫確認をしてくれたり奔走してくれる。
折れたスポークの修理を完了し、旅を再開する。
【二〇一七年 七月十五日】
キレイな蝶がいた。
名前は知らないけど、さすが南国。
棚田が美しい。
棚田は坂道が多い土地でも食物を育てる方法論としてきわめて優秀だと思う。いやあ、本当にキレイだ。
でも坂キツイんだよ!
発汗量がすさまじく、ここ数日風呂に入っていないこともあり、近場の温泉へ向かう。
しかし、月二日しかないの定休日に当たるという安定感を見せ付ける俺の笑いの神。
気力を大幅に削られた自覚がある。
ヘトヘトになりながら野宿できそうな河原に到達。
蚊取り線香で防御しつつ仮眠。その後テントを広げて爆睡へ。
風呂入りてぇー。
【二〇一七年 七月十六日】
スポーク破損からほとんど自転車に乗っておらず、山道を自転車を押しての移動が続き、足首が限界に近い。
曲げようとすると痛みが走る。伊万里の温泉ランドを使う。
伊万里といえば伊万里焼よね。道に飾ってある。
温泉ランド内では手にスタンプを押せば再入浴可能ということで、洗髪してから施設内の床屋を利用させてもらう。
そいでもってまた洗髪に再び風呂に入る。
何日も風呂に入ってなかったし、髪も久々の散髪だったので最高にサッパリする。
飯もウマイ。
温泉ちゃんぽんを食べてから広めのくつろぎスペースでゴロゴロ。
コインランドリーとネカフェと梯子して休息する。
【二〇一七年 七月十七日】
朝からかなり苦戦。
暑さと坂道でほとんど押して移動しており、何キロか進むごとに休むという中々に意味不明で非効率的な動きになる。
山道移動は別に珍しくないが、途中で買っていた飲料をほとんど使い果たす。
道が長い。
パンク修理用の水にもギリギリまで飲みつつ、時折ある自販機でそれぞれでガバ飲みしてなんとか移動する。
景色が最高だわ。
市街地に入ってからは狭い車道に苦戦。坂道の多い部分なので住民の方々が自転車を使っていない気配。
デコボコの歩道か、狭い路側帯しかないのでまあまあキツイ。
かろうじて佐世保へ入るも、公園でダウン。
猫公園だったので猫猫ウォッチングしつつ野宿。
かなり餌付けとかされている感じ。
ご当地にはご当地のルールがあるのでどうとは言わない。
雨が降るという予報だったが降らず、結局そのまま一晩眠る。
【二〇一七年 七月十八日】
早く起きすぎて佐世保の店がやってないので暇つぶしつつ。ワンダホーなコーヒーゲッツ。
昼回ってから佐世保グルメ。
角煮バーガーから入り、佐世保バーガー。
佐世保バーガーはどの辺が佐世保なのかわからんけどウマい。
個人的なオススメはレモンステーキ。やや値は張るけど食べて欲しいっす。
シロクマ。
「水曜どうでしょう」で有名ですなー。
途中、天気予報では降らないということだったが、風の匂いというか、違和感を感じたので公園で休憩。
したら土砂降り。
公園を使っていたサッカー少年たちが撤収するレベル。
俺は公衆トイレを屋根にしてテント避難。
まあテントはずぶ濡れだけど、一度快晴になれば袋にいれてでも乾くので気にしない。
どちらかというと、サッカー少年たちに怪人扱いされた方が面白かったけど。
【二〇一七年 七月十九日】
あまりに坂が俺を殺しに来てる。
どっちみち乗っては登れないんだし、リュックを後ろに付ける作戦。
背中より楽っていえば楽だが、乗ったり降りたいで付け替えが面倒くさい。
道の駅で買い食い。
リュックを後ろに付ける作戦で気づいたんだが、手ぶらで道の駅に入れるので、ほかの観光客や店員さんから日本一周してるのかを質問されないので楽といえば楽。
寂しいといえば寂しいので別にどっちかに固定はせず、そのときの気分で。
なんとか道の駅まで到達。
ゆうこうなる長崎ローカルの柑橘類入り。全部くっついてるけどンマイ。
んで。
うまい。
んでもって出会いあり。
ほぼほぼ道の駅に住んでいる猫ちゃんカップルをひたすら撮影し続けるという怪人になっていました。
もう一匹子猫ちゃんも居たのですが、この子達のお子様ではないらしくシャーしてて、翌日には気配がなくなっていたミステリー。
この間、旅を中断してキャリーか何かを買いにいき、動物愛護団体か何かに届けるべきかと考え続けるも、そもそもこの辺りの人間でない自分がやっていいのかと悩む。
自分の旅を優先する自分のエゴ、猫で旅を辞めようとしているエゴ。
自分のエゴと延々と向き合い続ける雨の中。
二四時間使える休憩所が有ったので、虫に怯えずに眠れて助かりました。
地域と猫、様々なところを見てきましたが、やはり悩み続けねばならない。
【二〇一七年 七月二十日】
上でもチラっと触れていますが起床一発目で雨がすご過ぎて不貞寝。
子猫ちゃんの気配がこの段階で発見不能。親猫のところに帰ったか、親切な方に保護されたと信じたいところ。
気になっていたスパゲッテイやトルコライスとか。
なんか日本初のスパゲティが長崎発らしいよー。
雨が止んでからはひたすら猫猫ウォッチングですよ。そらそうよ。
ちなみに何枚か猫ちゃんに触ってますが、例によって直後に眠気に襲われ、軽く熱出てます。
アレルギー持ちっぽいのになんで触るかなー。
今回、薄々気付いてたことを再認識した。
冒頭は暴走族の兄ちゃんたちの安息な暴走を惑わせた怪人、野宿をすればサッカー少年たちの噂話、今晩は猫たちと戯れる怪人。
割りとミステリーとかホラーではよくある、“怪人は自分だった”パターン。
そりゃあ、こんな生活してれば、怖いものもなくなりますよって。
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