【石川】【二〇一七年 五月二二~二四日】 第二一の旅! 突撃! 能登半島with人生の先輩
【二〇一七年 五月二二日】
何度か書いてますが、日本一周といえど海沿いを走っているわけではないので、能登半島はスキップしても良いんですが、
車輪が向いたというか、気が向いたというか、道沿いに走りたい方向に走っていたら向かっていたので、能登半島攻略です。
だいたい、こんな感じです。いつものことです。
景色も良好。
初日は深く考えずに流していたのですが、それは一週間に及ぶ能登半島の連続攻撃の始まりにすぎなかったのです。
この能登半島、北海道に匹敵するチャリ旅スポットだったのです。
走っていると道の駅ではよくある情報ステーションを発見すると、閉鎖しており残念ながらその意図では使えない。
とはいえ、逆に閉鎖しているなら軒先を借りて野宿できそう。
うーん。
甘いものを食べて一服。
野宿はできそうだけど、もうちょっと走りたい気分だったため、チャリをこぐことに。
脇道に入ってみると、景色がキレイなものの、道路標識もなく、ぐるぐる回って元の場所に戻ってきてしまった。
無駄に疲れただけかしら。
そうこうしていると、一台の自転車が登場。
「(8∀4) まー、仕方ないか。この道の駅で軒先を借りて寝ることにしよう…おや?」
「(先∀輩) おや、こんにちは」
今までで最年長、六九才のチャリダーさんに遭遇。
話がいちいちレジェンド感。仕事を引退してから自転車旅をしているとのこと。
若い!
閉鎖した道の駅の軒下が使えたので、夜に雨が降る心配もなし。
素敵。
【二〇一七年 五月二三日】
能登は、でっかい能登半島という本州から切れそうで切れてない本体と、完全に切り離されている子機のような能登島というのがあります。
渡らなくても進めるのですが、行きたいので能登島へと向かいます。
というか、この能登大橋を渡りたいのだよ。俺は。
ただ橋を渡っているだけで観光気分です。
こいつはスゴイ。
橋もわたって快走。
道も平坦でほとんど自転車から降りずに走れる。
ここまでの自然だけど高低差も快適な道というのはそう多くはなかったように思う。
北海道はチャリダー的には聖地扱いされることが多いけど、能登もかなりハイスペック。
風を感じながら走っていると、“それ”は落ちていました。
「( 8Д4) どぁぁあ!?」
た、タケノコーッ!?
いや、何!? 何これ!?
マジで踏んで転ぶかと思った。え、マジで何!?
どうにもタケノコが竹になる途中で折れたんだと思われる。
まあステキな竹林……。
うーむ、大自然。
いやまあ、竹って大概は人間が持ち込んだもののはずだから厳密には違うかもしれないけど、
歴史を感じるよね。北海道には竹はなかったわけだし。
そうやって走っていると、観光スポットを発見。
誰の墓か知らないけど、ここに墳墓を作った気持ちはわかる。
景色が良い。人の生活と歴史が感じられる。
釜めしからのご当地サイダー。
快晴の中、地元飯というのは最高の贅沢なのである。
少々雲が厚くなってきたが、まだまだ快走。
一日がかりで回った能登島だったが、もう終わってしまいます。
ツインブリッジを渡り、能登半島へと戻っていきます。
……いやまあ、日本語としては仕方ないけど、能登島より能登“半”島が大きいって、どういうことなんだろうね。
半分島って意味の半島なんだけど。
橋を渡ると中島に鳥が一杯。地上から謝絶されてて良い光景。
ステキ。これは是非渡ってほしいですね。
カキラーメンを食べて、そのあと、店のお姉さんからパピコを頂きました。
なんかこう、冷蔵庫で寝てたらしいです。
アイスには賞味期限がないからね。しょうがないね。おいしかったです。
その後、ガシガシと移動していきます
道の駅に到着するとなんと。
「(8Д4) あれ?」
「(先◇輩) おや?」
「(千ー葉) ん?」
なんと。
千葉から回っている日本一周チャリダーさん、
そして、昨日一緒だった六九才チャリダーさんに再遭遇。
速度も似たようなものだし、野宿スポットも限られるので道が合わさった感じ。
賑やかに道の駅、軒下をお借りして一泊です。
【二〇一七年 五月二四日】
久方ぶりに天気が崩れています。
自炊してから出発です。
荷物が増えてきたので、使い終わったロードマップなどを仙台の実家に郵送します。
捨てるには思い出が多すぎるのでね。
そのときに受付でもらってた。
一食分にはならないし、ビールとは書いてあってもノンアルよ。
何日か風呂に入ってないし、雨で冷えたこともあり、昼前から風呂へ。
オヤツタイム。
天気回復はしないまでも、風呂で回復した分でおつりがくる程度。
そんなこんなで走っていると、 倒杉に遭遇。
近場に道の駅があるとのことで、そこで眠れるか向かっていく。
すると。
め、めっちゃ駅ー!
道の駅です、使われてない駅です。
「(8Д4) またまた?」
「(先◇輩) 今夜も?」
まさかの六九歳チャリダーさんと三回目の遭遇。タイミングもほぼ同じ。
不思議な縁で。ここまでの経路の雑談なんかをしていると、道の駅の人が出現。
あ、ヤバイ。これは。
道の駅は泊っていいところと、怒られるところがある。
「(8Д4) あのー、もしかして、泊まったらダメ?」
「(駅◇長) ? いいえ? 道の駅ですから。泊って行ってもらって大丈夫です。ただ万が一のため、免許証だけ見せていただければと」
コピーを取られたが、それだけ。
まー、ご時世だし、勝手に泊まるんだから断るいわれはもちろんないけども。
このときに怒られるんじゃないかと焦る俺に比べ、先輩チャリダーさんはすぐに世間話を始めた辺り、人生経験の差を感じました。
さすが六九歳。
飯を食ってから、駅のホームにテントを張って爆睡。
快適。
今思うと、駅のホームにテントを張ったのも写真を撮っておけば良かった。
このときはそれよりも、駅のホームでアウトドア用の椅子でコーヒーをスタイリッシュに決める先輩がカッコよすぎて全く考えてなかったのだ。
これ以降は、さすがに先輩チャリダーさんと遭遇することはありませんでしたが、能登の大冒険はまだ続きます。




