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【秋田】【二〇一六年 七月五~七日】 第五の旅、ナチュラルテイスト、大舘!

【二〇一六年 七月五日】


挿絵(By みてみん)


 秋田着!

 いたるところに秋田犬の看板が掛かっている。

 そして、“風穴ふうけつ”という不思議スポットに遭遇。

 無料らしいので観てみると確かに不思議。外気温より冷えているが壁を観るとどうやら答えが明確になっていないらしい。

 氷河期の空気が残っているとか、外の空気が膨張しているかなど、色々な説が壁に掛けてある。

 横をビュンビュン車が走っている中、風情のある不思議スポットだが、ロマンもありステキ。


 その後、大舘に到着。

 大舘の雰囲気のある商店街なのだが、まだ夜八時だというのにかなりシャッターが閉まっており、飯が食えそうな店がほとんどない。

 秋田らしいメニューを食おうと思ったが見付からず、お好み焼きを食べる。

 これはこれでウマかったので全く問題ないのだが、過疎化というか、東北に人が居ないというのを青森市街地で、土日に自転車が走れるくらいの人しか居なかったことに加えてビックリした。



【二〇一六年 七月六日】


挿絵(By みてみん)


 雨の中、とりあえず秋田といえば、ということでキリタンポ鍋を挑戦。んまんま。

 仙台では食べたことが有ったのですが、本場だと結構種類が違う感じ。

 次に何をするかと考えている頃、衝撃の事件が起きます。


挿絵(By みてみん)


 まさか、これは……っっ!?


「(8ω4) ぼ、ぼくのおねだりダックが……!」


 ヘルメットに銀次シールと一緒に貼っていたイーグルスの中心選手、嶋のキャラクター。

 度重なる旅と、今日の雨でシールが剝がれてしまった……。

 もう一枚貼っていた銀次ステッカーは旅の最後まで剝がれなかったものの、この嶋ダックは、ここでの離脱……。

 ショックを受けつつ、大舘最大の観光地へ急ぎます。


挿絵(By みてみん)


 大舘! 秋田犬博物館!

 常に秋田犬が在住しており、今日はお客さんも少なかったのでエサあげもやらせていただきました。

 手が唾液でベタベタですが、最高に幸せ。

 他にも戦時中に防寒着として剝がれた毛皮が展示されていたり、名犬の資料館も存在しており、秋田犬にまつわる童話なども展示されている。

 激動の時代で翻弄された多くの名犬たち、ううむ、何時間でも居られる。

 中身に関しては例によって実際に行ってみてくださいませー。


 その後、雨に濡れながら銭湯へ。

 近所の方々の社交場という感じで、雰囲気が最高に良い。

 ここに来て、俺がかなり異様なルックスをしていることに気付く。太ももが太くなりすぎていて、かなり肌が黒い。

 銭湯の中で声を掛けられ、世間話をしている段階で発覚。声を掛けられなければ気付かなかったわ。



【二〇一六年 七月七日】


挿絵(By みてみん)


 朝から割りと必死です。


挿絵(By みてみん)


 熊が出た話を聞き、ベアベルを足に設置。

 ここに付けて置けば、ペダルを踏むときに良い感じに鳴りました。

 音がすると熊が警戒して離れてくれるらしいです。気休めかもしれませんが、チャリチャリ鳴らしながらチャリを漕ぎます。


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


 秋田は北海道より人の手が入っているように感じるというか、長い年月、田や畑を駆使して人類が生き抜いてきた工夫のような痕跡を強く感じる。

 北海道は自然が勝ちすぎるし、岩手や宮城だと人が多すぎて、その匂いが既に薄れつつあった。

 秋田には秋田の時間の流れがある、そう感じる景色。

 不思議な感覚だった。人の流れが時間の流れというか、他の人間に出会わなければ、時間が流れていないのと同じなのではないだろうか。


 うん、いや、まあ、田舎過ぎて標識がなく、今が何号線なのかもわからず、

 ケータイの位置情報は電波弱くてすぐ狂い、林道・農業道が多くて地図と違う。

 道を聞こうにも人が少ないというか、全くいなくて聞けない。

 視界は全て木と畑。 盛大に道に迷い、キャンプ場に到着すらできなかった。


 仕方ないので、近くに保養施設がある公園で野宿。テントを張るにも疲れていたのでそのまま寝袋に包って入眠。


挿絵(By みてみん)


 めちゃくちゃ虫に襲撃されるが、蚊とか有害な虫は居ないのでスルー。さすがは夏である。

 秋田って、北海道ほどのインパクトはないんだけど、旅をしていて奇妙な安心感が有る。どこでも温泉が有り、人が気軽に声をかけ、割りとどこでも野宿できる場所が見付かる。

 ひとりだけどひとりじゃないというか、旅人こそ少ないけど、居心地がいい。


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