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【北海道】【二〇一六年 六月五~六日】 ・西へ西への鉄道旅行(前)

【二〇一六年 六月五日】


 北見のネットカフェでニチアサの仮面ライダーと戦隊をチェックしてから出発。

 と、その前に。


挿絵(By みてみん)


 靴の買い替えです。

 特別なスニーカーではなく、ドンキで1000だったスニーカー。

 旅に出てから約一か月で買い替え。ひとつのスニーカーで完走したかったのですが、なにせ、


挿絵(By みてみん)


 大分減っていて、穴も開いています。石を踏むと痛いのなんの。

 (写真向かって左上)

 ママチャリで押して登っているので、他のチャリダーより減るのが大分早い感じですね。


挿絵(By みてみん)


 昨日の雨で靴の中もグッショリ。

 コインランドリーを通すと数百円掛かるのもあり、買い替え。

 ……いやー、大きめの石を踏んでも痛くない、って感動だわ。全然痛くない。

 更に雨に降られて体力が大分削れているので、今日は食べ歩き。

 北見でウマいものを聞き込み。北見で有名なトリトンという回転寿司があるということなので、開店前に牛丼屋へ。

 ……回転寿司とはいえ、一皿百円じゃない寿司屋に腹ペコで行くなんて恐怖体験ができるかぁあああっっ!


 というわけで、日曜で混んでいたけどひとりのカウンター席は割りと楽に取れたが……ゴメン。写真忘れた。

 美味しすぎて次の皿に手を伸ばすのが忙しかった。

 仕方ないので、気を取り直して北見に来たなら北見やきそばだろう、と探すが、意外と見付からない。

 やってなかったり、時間が合わなかったり。結果、大きなホテルの喫茶スペースで発見。


「(8ω4) ドレスコードとか大丈夫かしら」

「(^◇^) 大丈夫ですよー」


挿絵(By みてみん)


 というわえけで、北見やきそば。

 ンマイ。ピアソン記念館という観光スポットが有るらしかったのだが、行ったらもう閉館していた。うーむ、マイペース旅。

 他にもラーメンを食べたりしつつ、公園で時間を潰してからネットカフェへ。

 明日からはネットカフェの無さそうな道を通るため、バッテリーをフルチャージ。

 この頃は毎週小説更新とかやっていたので、その辺りも頑張る。

 ここからは、宗谷岬……北海道の、先っちょを目指し、西進です。



【二〇一六年 六月六日】


 北見を抜け、しばらくは食い倒れスポットもないし、ネタも無いんいじゃないかなー、とか思いつつ。


挿絵(By みてみん)


「(8д4) おやぁ……?」


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


 可愛らしいキツネさんと遭遇。

 まあエサあげるわけにもいかないし、エキノコックスも怖いし、警戒もされてるからこれ以上は近付かないし、近付けない。

 車の通りも少ないこういう道では動物はマイペースに歩いていいし、観光客に餌付けされたりもしてない。

 最高のキツネさんでした。ここまででロードキル(轢き殺された動物)とかを見て来たので、慎重な動物は見ていて和む。

 車もほとんど通らないような農道、すれ違う小学生が挨拶してくれるレベルの田舎。

 こういうときは、息が切れていてもコンニチハと返すのさ! ハロー!地元のリトルボーイ&リトルガール!

 キミたちも大人になったらママチャリで旅に出ろよ!

 ……過労でテンションがおかしくなっているので、我ながら良い笑顔で返事が出来たと思います。


挿絵(By みてみん)


挿絵(By みてみん)


 そんなこんなで、今日はネットカフェではありませんが、田舎では逆に野宿できません。

 というか、畑とか農場になっていて、誰にも使われていない空間がない。

 これでどうする、となると、実は今日は宿に予定が有るのです。


挿絵(By みてみん)


「(8◇4) おや、こんなところに機関車が」


挿絵(By みてみん)


「(8◇4) 中に入っちゃったぜ」


挿絵(By みてみん)


「(8◇4) なんと! 畳敷き!?」


 ネタバラしをすると、ここは北海道でも珍しい機関車の宿。

 役目を終えた鉄道が旅人の宿として利用されているのだ。

 一泊三〇〇円。ちょっと品揃えはイマイチだけど、近所にコンビニも有るし、北海道に来たらぜひ利用していただきたい宿。

 コインシャワーを浴びてから、備え付けられていたノートに目を通す。

 普通の安物ノートだが、そこにはこれまでにここを通り過ぎて行った旅人たちの手記が記されている。

 端が擦り切れたくたびれたノートには、何人もが回し読んできた思い出と情熱が記されていた。

 歩いてきたという旅人、雨の中で到着したというチャリダー、よくわからない言語で読むこともできないが、走り書きで旅の思い出を書き記したという想いの伝わる一文。

 ホームページやブログのアドレスを載せている旅人に、イラストを描いている旅人も居た。銀河鉄道999のメーテル。

 時間こそ違うものの、ここに来た旅人はこの空間に思い出と情熱だけは残していくんだろうと思った。

 この鉄道は、もう走ることはないけども、旅人の魂みたいなものだこは、ずっと残っていく。


「( 8∀4) まあ、僕は濡れた地図とかを乾かしてるから、ちょっとマヌケな環境で寝てるんだけど」


 情熱と湿気った本から出た水分でちょっと蒸し暑い中で、星空の下、鉄道な夜は過ぎて行った。




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