ex02.師と弟子
ある日の出会い。
「・・・・・・。」
「zzz。」
「おい、起きろ。」
「zzz。」
「・・・ふんっ!」
「あいたぁ!!!え!?なに!?なに!?」
「やっと起きたか小僧。」
「え!?あのー、あなたはどちらさまで?」
「私はキサ・・・いや・・・アルター・・・、私はアルター、アルター・ゼロだ。」
「あるたーぜろ?かっこいいなまえですね。」
「お前の名前は?」
「おれですか?おれは・・・・・・・・あれ?おもいだせない!?なんで!?てか、ちっこい!おれちっこいよ!?ほわい!?!?」
「そんな顔でこちらを見るな、私だって知らん。」
「んー・・・じゃっかん!じゃっかんきおくのかたすみになにかがあるけど、おもいだせないからわかんない!」
「それでいいのか、小僧?」
「おもいだせないのはしょうがないです。うしろよりまえをむくべきです。」
「変な小僧を拾ってしまったものだな。」
「え?おれ、ひろわれたんですか?すてご?」
「言葉の意味を知ってて使ってるのか・・・正確には滅びかけた村で拾った、だな。」
「いのちのおんじんですか、それはありがとうございます。」
「・・・お前、これからどうする?」
「これから・・・ですか?」
「はっきり言う、滅んだ村には何かがいた。その何かはお前の中に何かを埋め込んでいた。」
「おれの・・・なかに?」
「あぁ、私も何かを埋め込まれた。その結果、身体が若返っている。」
「わかがえる??おねーさんはいまおいくつですか?」
「・・・女性に年齢は聞くものではないが・・・私は60を超えている。」
「60!?どうみても20さいぐらいですよ!?あ!だからわかがえった?」
「そうだ。私も自分の身体に何があったのかはわからん。小僧、お前はどうだ?身体に不調は?」
「・・・・・・・とくにないです!」
「だろうな。だが、正直このまま他の孤児院で暮らさせるのは不安が残る。ゆえに、拾ってきた。」
「あー、なるほど。たしかにばくはつでもしたらたいへんですもんね。」
「理解が早くて助かる。かしこいな小僧。」
「そーなりますと、おれはあるたーさんといっしょにいたほうがいいですね。」
「あぁ、しばらくは面倒を見てやるつもりだ。」
「よろしくおねがいします。」
「あぁ。・・・いつまでも小僧では味気ないか。ふむ・・・。」
「なにか?」
「決めた。お前の名はシンだ。シン・ガナスト。これからはそう名乗れ。」
「おー、しん・がなすと!かっこいいですね、ありがとうございます。」
「では、行くぞシン。」
「はい!」
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「こんの人でなしが!!!」
「なんだ、無事に帰って来たからいいじゃないか。」
「どこが良いんですか!魔獣共の群れに1人で置いていきやがってからに!」
「私が出たら修行じゃなくなるだろ。」
「そうですけど!限度を考えてください!俺じゃなきゃ死にますよ!」
「お前以外やるか馬鹿弟子が。」
「ぐぬぬぬ!俺が弟子になって5年になりますけど、段々扱い雑になってません!?」
「気のせいではないな、雑にやらなきゃお前の修行にならん。」
「強くなりたいって言ったのは俺ですけど、もう少し手心とかさ!」
「うるさい、ただでさえお前は魔力が貧弱なんだ。その分基礎力が必要なのは明白だろう。」
「そうだけど!いずれ死にますって!」
「暴走が起きてない時点で大丈夫だろ。」
「ぐぎゅぅ・・・明確な判断基準があるとこれだから困る。」
「それより腹が空いた、何か作れ。」
「はいはい、分かりましたよ。お好みは?」
「肉。」
「だと思ったんで、報告ついでに購入済みです。ちゃんと野菜も食べてくださいよ?」
「考えておく。」
「もー・・・若返ったからって肉だけ食いすぎですよ。」
「うるさい、早く作れ。」
「身体の心配してんのに・・・つか、紙なんて珍しい物持って、何してんすか?」
「手紙を読んでる。」
「え!?師匠文字読めたn・・・冗談っす!軽いジョークっす!教えていただいたのも覚えてますから睨まないでください!」
「生意気に育ちおって、馬鹿弟子が。」
「師匠が師匠なんで。つか、5年一緒にいるすけど手紙何てもらったことありましたっけ?」
「・・・・・。」
「師匠ー?無言は弟子が寂しいでーす。」
「・・・やはりこの手しか・・・だが・・・ふむ。」
「ししょー?考え事もいいっすけどそろそろできますよー?」
「よし、おいシン。」
「なんすか?え?なんで俺を抱えるんすか??」
「今からお前を投げるな?」
「え?待って、人って理解できないとほんとに待ってしか出てこない。待って待って。意味わかんないよ!?」
「せー・・・・のっ!」
「待てこの人でなし!このばかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・・・・・・・・!!!!!」
「・・・さて、これでとりあえずは凌げるだろう。」
「うん、この飯をしばらく食べれないのは残念だが仕方あるまい。」
「調子に乗ってる馬鹿には、仕置きが必要だな。」




