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影と交差する刹那 1

さて・・・派手に目立ちながら登場したは良いが、奇襲というアドバンテージを捨ててまでそうするべきだったか。


答えは、イエスだ。


一番奥のあいつ、やばい。今のステラとソフィアでは勝てないレベル。

気配どころか存在が薄い、今までの()()()()共と違う。

まじな『影』だな。


「悪い、遅くなった!マリオンさんを頼む!」


2人に声を掛け、マリオンさんを降ろしながらも奴から視線を外さない。頭の中の俺が警鐘をガンガン鳴らしてる。

見失ったらどうなるかわかんねぇぞって。

それなのに!なんでこの娘は俺のことを凝視してるの!もう!緊張感が台無しよ!


「・・・・ありがとう。」

「・・・あー、どういたしまして?早く後ろにいる2人のところに行きな。」


こくっ、と頷きステラとソフィアの元へ行く。

悪い子ではないんだよねぇ。


「さってと、待って貰っちゃって申し訳ない。」


気合を入れなおせ、相手は5人。影もどき共はともかく()()はやべぇ。

あれを相手しながらはちょいキツイが、いけるかな。とシンが動き出す直前に。


影が動く、こちらへと接近してくる瞬間に。


()()()()()()()()()4()()()()()()()()()


・・・・・・・ほわっ!?


突拍子もないことをやりおってからに、びっくりはしたけど隙は作んねぇぞ?


俺の首に刃が迫る


「ふんっ!」

「!」


横から短剣と思わしき武器の腹を拳で払いのけ、勢いそのまま相手の腹に蹴りをぶち込もうとするが、身を翻し躱される。

躱しながら、クナイ?をこちらへと投げて退路の確保と追撃へのけん制。

かなり戦いなれてやがるが、まだまだ!


「オラオラオラオラっ!!!」

全てを叩き落しながら、一直線に奴へ突っ込む。

それに対して迎撃を選択した影はクナイを投げたと同時に床を這うように移動し、こちらへと向かってくる。しかぁし!


「上だろ。」

「っ!」


闇夜に紛れる衣を脱ぎ捨て、頭上へと跳んでいた影を見失うほど馬鹿じゃない。

上からの奇襲にカウンターを合わせるが、捉えたと思っていた拳は空を切る。

身のこなしが上手いね、ムカつくほどに。


俺と距離を取り、お互いの立ち位置が振り出しに戻る。

衣を脱ぎ捨てた奴は、顔の下半分を隠し、全身をピッチりした忍者スーツみたいな服を着ていた。

少しだけ見える瞳は、見ているものが映っているだけのガラス玉みたいだった。


そして、頭を失ったことにやっと気付いた4体の元人間達は、体を支える力を失いその場に倒れこむ。


「おいおい、なんちゅーショッキングなもんを子どもに見せてんだよあんた。後ろの女の子たちが怯えっちまうぜ?」


「・・・・子ども。主は本当に子どもか?」


おん?まさか会話が成立するとは思ってなかったな・・・。

何かのフラグを引いた?


「俺のことを子どもだと思って、油断してたから仕留めそこなったってのはなしだぜ?」


「・・・油断も手加減もない。我はただ、(ほふ)るのみ・・・(かつ)ての同胞であっても。」


ガラス玉みたいにただ物が映っているだけだった瞳に、刹那の間ではあったが感情が見えた気がした。


「・・・・あんたの過去とか、何かあったのかどうでもいいし、事情は聞かない。俺の前に立ち塞がるのなら、ただぶん殴るだけだ。」


「・・・・・感謝する。・・・【頭首】幽影(ゆうえい)のファントム。」


「・・・【刹那無刀流】シン・ガナスト。」


「「勝負っ!!!」」


月の光が、二人の影を長く、そして不気味に引き伸ばす。


ファントムの姿がブレたと思った瞬間、姿が消え、俺の背後に現れた。

種はわかんねぇけど、反応はできる。

ファントムの繰り出す短剣をよけ、拳を叩きこんだが、浅い。うまく衝撃を逃された。

闇夜に紛れて、まるで幽霊のように急に現れる。なるほど、だから幽影ね。良い称号じゃん。


「・・・・・。」


「お?」


正攻法では俺を仕留めきれないと察したのか、距離を保つファントム。

距離を取りながら、ナイフやクナイをこちらへ投げてくる。


「それはさっきも見たぞ。」

1つ1つを払い、弾き、距離を詰める。

一瞬、何かが視界の端で光った。反射的にそれを掴む。

毒針だった。


「あっぶね!・・・とぉ!?」

針に気を取られたら鎖が顔をめがけてとんできたため、頭を下げて避ける。


クナイ、投げナイフ、毒針、そして絡みつくような鎖など、様々な暗器を巧みに操るファントム。

一瞬たりとも気が抜けない。おそらく、使っている全てに毒が仕込んであると仮定したほうが良い。

なら、なぜ拳で武器を叩き落せるのかって?簡単なことだ。


俺の腕と足には特殊な手袋と手甲、足甲を付けている。師匠がどっからか持ってきた聖獣の鱗を混ぜ、知り合いの鍛冶屋に作って貰ったものだ。

一見ただの布に見えるが、侮ることなかれ。槍も刃も通さなければ、魔術も弾ける優れもの。

俺の戦闘スタイルにぴったりの代物だ。


しかし・・・このままだと決着が着きそうにない。

距離を詰めて、勝負をかけたいんだが・・・。


「シン!!!」


どう戦ったものか・・・と悩んでいるとステラの声が聞こえた。


「なんぞー!」


「私たちを守らなくて良い!こちらはこちらで何とかする!」


・・・おー、バレてるわ。

さっきからあんにゃろう、上手く立ち回って飛び道具を俺の位置とステラたちの位置に重ねながら投げてきやがるもんで。

さっきの針があったから迂闊に動けなかったんだけど。

ステラは俺が欲しい言葉をくれた。

なら


「ありがとう!行ってくる!」

信頼に応えなきゃな!!!






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