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加速する事態 『君』は何を思う?

前回、書き忘れたので


あけましておめでとうございます。

当作品をご覧の皆様には幸福な1年でありますことを願っております。


ブクマやいいね!は気分でどうぞ。

してくれると嬉しみ。

「ちょいちょいちょい。お母さんってどういうことだよ。」


ダレダ大臣に促され、先ほど現れた少女が広間に入ってくるのを見ながら、二人に問いかける。


「・・・すまない、少し待ってくれ。」


「・・・・・。」


ステラもソフィアも相当混乱しているのが見て分かった。ソフィアに至っては少女を凝視している。

配慮が足りなかったな、反省。

俺でも驚くんだ、二人の衝撃は俺なんかの比じゃないだろう。


「二人とも、思考を言語化するんだ。何故、なんで?で思考を止めちゃいけない。なんでもいいから思考を回せ。」


「え、あ、そ・・・お母さん・・・けど・・・いや、違う。同い年ぐらい?」

「え?あ、確かに。すごく似てるけど私達と同じぐらいだ。それに、瞳の色も少し違う。」


よし、所々に違和感が合ってくれて助かった。

母との違いを発見できたことで別人であると把握できた。

そうすれば混乱した思考は元に戻るだろう。


「・・・でも本当に似てる。」


二人の様子からそっくりレベルで似ていたのだろう。

けれど、今はあの少女に問いただすことはできない。

それは二人もわかっている。今も駆け出したい衝動を抑えているはずだ。


『・・・であるからこちらの姫様!マリオン・シュトイエルが本物だと思うわけでして・・・』


俺達が話し合っている時にも喋り続けていたのであろうダレダ大臣。

彼女の名前はマリオンというらしい。

・・・んー、あの子表情が一切動いてないんだよな。呼吸と瞬きはしてるから生きてはいるんだろうけど。

ほとんどの人は気付かないほどに微妙な違和感だけど、シラヌイさんなら気付いてそうだな。

なんかこー、人のフリをした人形みたいなんだよな。


できることは何もないので、まじまじとマリオンさんを観察してみる。

じーーーー・・・あ、目が合った。てことは生きてはいるのか・・・なかなか視線が逸れない、負けんぞ!


くわっと目をかっぴらいてみる・・・無反応

目をぐるぐる回転させてみる・・・無反応

おのれっ!!!こうなったら奥の手・・・左右開き!!!


「お前は何をしてるんだ。」

「あいて。」


勝負してたらステラに頭を小突かれた。良かった、いつものステラに戻ったみたいだ。


「いやね?視線が合ったから勝負してまして・・・おや?」

2mmぐらい口角が上がってる?ウケた?


「へい、ステラさん。あの子若干笑ってるのわかる?」


「ん・・・いや、よくわからないな。」


「口角が2mmぐらい上がってる。」


「・・・よく見えたな。」


眼はよきなのよ、俺。


『宴もたけなわではあるが、彼女は少し身体が弱くてな!先に部屋で休ませていただきたく!」


そんなこんな過ごしている間に、話が終わろうとしている。

・・・気配を殺してる気配がするけど、まだかな。


『それでは皆様!姫様候補には退場していただきます!』


その言葉が聞こえた瞬間、四方の気配が殺気に変わった。


「うぇ!?ここ!?ステラ!!!」


「わかっている!!」


俺たちが構えたのも束の間、四方の扉、窓を破りながら黒ずくめの奴らが現れた。


【きゃあぁあぁあぁああああ!!!!】


会場はすぐにパニック状態。我先にと逃げ出す者たちで会場の混乱は加速する。


「逃げっぞ!」


「言われなくとも!ソフィア!」


「う、うん!」


ちくしょう!アカネの奴ニセの情報を俺に掴ませたのかよ!

見ろ!あのヨハネ・・・ブ?だかの顔!めちゃめちゃびっくりしてるじゃねえか!!!

実行はあのダレダって奴の・・・んぁ?


視界の端で捉えたダレダは涙と鼻水を垂らしながら逃げまどっていた。

・・・マリオンを放っておいて。


「~~~~~っ、ステラ!」


「どうした!」


「悪い!俺、少し別行動!あの子連れてくる!」


「了解した!気をつけろ!」


「あいさー!!!」


ステラの許可も得たので、マリオンの元へ!


「跳べよ、俺!」


ホップステップジャーンプ!、2階のバルコニーへ着地し、向こうの様子を確認する。


黒ずくめの奴らが迫ってきてるのに、マリオンは微動だにしてねぇ!


奴らの一人が手を伸ばし、マリオンを捕まえようとしたその時。


「待てやぁ!」


手をかけようとした奴に飛び蹴りを食らわせ、俺参上!


「何ぼさっとしてんだ!逃げんぞ!!!」


突然の乱入者に驚いていた奴らが反応する前に、マリオンを抱え、すぐ後ろにあった2階の扉から逃げる!


お姫様抱っこみたいになってるけど許して!!!


「しっかり掴まってな!」


「ん・・・。」


俺がそう声をかけるとしがみつく力が強くなった。話を理解はしてるのか。


「跳ぶぞ!」


2階の吹き抜け通路から1階飛び降りる。


俺を捕まえたかったら師匠でも呼んでくるんだな、がはは!!!


「・・・追ってきてる。」


「ですよねー!!!」


クソォ!ドレスが邪魔で思いっきり走れねぇ!!!


「数は!!!」


「・・・4人。」


「おっけー!!!」


踵を返し、奴らと向き合う。

一瞬、ためらいが見えたがそれでもこちらへの迫ってくるのをやめない。根性あるぜ!


「もう一回掴まってな!」


「・・・ん。」


一気に奴らとの距離を縮める。


「”刹那無刀流・空木(うつぎ)”!」


相手の懐に潜り込んで一人を蹴り上げる!まず一人!


「”桔梗(ききょう)”!」


跳んでこちらに向かっていた奴を、地面にたたきつける!二人!


残った二人左右からナイフを構えて俺を挟むように向かってきた。


連携しようってか!なめんなよ!!!


「いったん失礼!」


「・・・おー。」


マリオンを上に放り投げて、一瞬の自由を得る。


「”刹那無刀流・蓮華(れんげ)!”」


肘で一人の顎をとらえ、流れるように蹴りをもう一人に叩き込む。これで4人!


「そしてキャッチ!」


「・・・・。」


掛かった時間は7秒!急いで二人の元へ!


「駆け抜けろ、俺!」


ソフィアとステラ、無事でいてくれよ・・・!

一応、技のイメージ


空木:今回はマリオン抱っこしてるからハイキックぐらいの高さだけど。I字バランスみたいに足をあげるのを、相手の懐に潜り込んで下からズドンみたいな感じ。


桔梗:相手の肩辺りを狙って上から叩きつける蹴り。ジャンプして顔を足の甲で蹴る技が漫画でよくみるじゃん?ぶっ飛ばすのが横じゃなくて、地面に叩きつけるバージョン。


蓮華:肘と蹴りの2段コンボ。狙う場所は別に顎じゃなくても良い。肘で小突いて、蹴りを叩きこむ。小突くって言ってるけど、肘は凶器。

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