天使のはしご
掲載日:2015/03/09
曇り空の上。
僕たちの目では見えない世界。
外から見えず、中からも見えず。
そこは曇り空の下。
上と、下の、間の世界。
雲と、空と、雲の間。
そこには、羽の生えた人が住んでいる。
扉を開けて、外へと出る。
それは、一瞬。
遠く遠く、はるか遠く。
8分と19秒の隙間を縫って。
開けた扉から、降りてくる。
彼らは、あるいは、彼女らは。
その手には、何を持つ。
弓か、槍か。
あるいは、鎌か。
最後の階段から飛び降り。
はばたきながら、降り立つところに。
弓と、槍と、鎌を刺して。
また、はばたきながら、帰っていく。
帰り道に、残されたはしごは。
僕たちの、帰り道。
雲の向こうへ。
もう少ししたら、僕たちも、帰るよ。
迎えに来た、ということがある。
その、お迎えって、何。
それは、救い?
最後まで、救われたいなんて、そんなことを思っている。
それなら、この手を、別のことに使えばいいじゃないか。




