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第一話 目黒駅その1

あらすじ

2120年、地球に突如として発生した化け物「HKヒューマンキラー」により、人類の9割以上が死に、絶滅の危機に瀕していた。

生き残った人々は、地球上で唯一安全な場所「空中都市『ノアの箱庭』」へ逃げ込む。

生き残った人類は、生き残ることともう一度地上で暮らすために先遣部隊「ハンドインヒューチャー」が設立され、研究棟も建設された。

それらの活躍により、高度な文明を築き上げていく。

2130年、20歳になったソウヤ・キサラギ(如月 颯哉)は、目の前で両親をHKに殺され、HKを根絶やしにするという強い復讐心を胸に先遣部隊「ハンドインヒューチャー」の殲滅調査隊「ゴッドアイ」に入隊した。


この物語は、フィクションです。また、登場する人物・団体・国家・固有名称等は架空の存在であり、それに類似する実在のものとは一切関係がありません。


 雲一つない晴天の中、太陽が汚れ切った地上を照らしていた。

「ねぇソウヤ、そっちで何か使えそうなものあった?」

 2mもある瓦礫の山を軽々飛び越えながら少女が話しかけてくる。


「なにも。メアリーは……見たまんまだね」


 メアリーは、タクティカルグローブについた土を払う。

「なんにもなかった。もう~、ここが一番栄えていたところじゃなかったの!?」

 ふてくされていると、そこら辺にあったヘルメットほどの大きさの瓦礫を握りつぶし始める。


「まぁまぁ、落ち着いて。確かにここは栄えていたけど、資源があるかって言われると全然ない方だね」

 ズボンのポケットから手帳を取り出してメモをする。


・2130/4/5 旧日本 東京 目黒駅 無し 


「ソウヤって、いっつもそれ持ってるよね~」

 メアリーは、瓦礫な山の中から使えるものがないか探していた。

「まぁ、何事も記録することは重要だからね。それに、僕が死んだとしてもこれは誰かの手に渡せれるからね」


 ガラクタしか出てこないことにイラっとしたのか、瓦礫の山を拳で粉砕していく。

「ふ~ん、自分が死んだ後のことを考えてるんだ。ソウヤって、不思議な人」

「逆に聞くが、死んだ後のことは考えてるのか、メアリーは」

「私は考えてない。というか、考えてるだけ無駄だって思ってる」


 メアリーは、瓦礫の山の中から汚れ切ったくまのぬいぐるみを引っこ抜く。

「だってさ、もう人口の1割すら生き残っていないんだよ? だったらさ、死ぬまでに自分のやりたいことやってとことん楽しんで生きたいなぁって、私は思っている」

 引っこ抜いたくまのぬいぐるみを、宙に投げ出し拳で粉砕する。


「……人それぞれだね」

 僕は、粉砕されたぬいぐるみの皮の一部をピンセットで回収し、ウエストポーチの中の瓶に入れる。

「さてと、地上の探索はここまでにして。そろそろ本題に行こう」


 ソウヤは、迷うことなく足を進めていく。

「やっと楽しめるの?」

 ソウヤの後ろをぴったりとくっ付いていく。


「メアリーは、楽しめるだろうね。僕は楽しめないだろうけど」

「ほんと? やった~! 楽しみ~」

「まったく、戦闘狂なんだから」

「セントウキョウって、なに?」


「あぁ、簡単に言えば戦いが好きってことだよ」

「へぇ~、私にピッタリじゃない」

 ソウヤは足を止め、ウエストポーチの中からヘッドライトを装着し、メアリーにも渡す。


「着いたよ。ここが、今回調査する目黒駅だ」

 目を輝かせながらメアリーは階段を降りようとする。

「ちょちょちょ、ちょっと待て!」

 慌ててメアリーの腕を掴む。


「ちょっと、早く戦わせてよ」

「その前に、かばんは?」

「っあ、忘れてた」


 瓦礫の山の近くに置いてあったドラムバックの中を肩にかけ、戻ってくる。

「よし、それじゃあ行こう!」

「行こうじゃない!」


 メアリーの額にデコピンをかます。

「いったいなぁ、もう」

「何か忘れてるもの、あるだろ?」


「ん? そんなのあった?」

 もう一度デコピンをしようと、力強く構える。

「ちょ、ちょっと待って! 今! 今、思い出すから」


「10,9,8,7……」

「え~っと、どれだっけ~?」

「3,2,1,0。答えは? メアリー」


「た、隊長に連絡するための通信機です!」

 通信機をしっかりと握って掲げる。

「正解。それじゃ、モーガン隊長に今から地下の調査に行くことを伝えて」


「りょう~かい!」

 通信機と一緒に同封されてあるメモ帳を見ながら通信を試みる。

「え~と、まずこれを伸ばして。それでこれを……」


「それじゃあ僕は、先に印入れておくか」

 胸ポケットからハンコ型の装置を取り出し、太陽の光が当たる位置にスタンプを押す。

 すると、スタンプが太陽に照らされて緑色に光り始める。

 これをすることで、僕たちが調査した位置を正確に把握することができる。


「ソウヤ、通信終わったよ」

「それで、隊長からは?」

「日の入りの10分前までには集合しとくようにって」


 腕時計で時間を確認する。

「今がちょうど12時だから、6時間近くは行けるな」

 腕時計のアラームを16時50分にセットする。

「よし、それじゃ行こうか」

「レッツゴー!」


 地下鉄の中はもう電気が通っていないため、完全な暗闇と静寂が支配していた。

 ヘッドライトの明かりをつけると、3m先までは見やすくなった。

 照らされた空間は、脈打つ細胞に天井や壁、床までもが埋め尽くされていた。


「いつも思うけど、これ気持ち悪いよね」

「仕方ないだろ、これもやつらの特性なんだから」


 ヒューマンキラー(通称HK)は、暗闇を好む性質があり、太陽の光に弱い。


「暗いところが好きって、すごく迷惑なんだよなぁ」

「そうだね。特に採掘場は基本暗いから、すぐに奴らの根城になって大混乱になってたね」

「ソウヤ、武器はまだ必要ない?」


「そうだね。地図を書いていかないといけないし、まだHKが現れてないから」

「HKの音が聞こえたら渡すから」

「よろしく」


 しばらく歩いていると、線路とは別の道ができてた。


「……メアリー、武器を」

「オ~ケ~」


 ドラムバックの中から僕の獲物、刀を取り出してもらう。


「僕は隊長に連絡するから、周囲の警戒を」

「しっ! 静かに」


 腰に携帯してある通信機に手を伸ばした状態で静止する。

 メアリーがゆっくりとバックを地面に置き、ファイティングポーズをとる。

 ヒタッ、ヒタッ、ヒタッ。


 奥から足音が木魂してくる。

 メアリーが指で情報を伝えてくる。

 前方敵、数は5、接敵まで5秒。

 刀を鞘から取り出し、構えをとる。


「ソウヤ、勝負しよ」

「こんな時に何を」

「どっちが先に倒せるかね」


「……ちなみに、僕に拒否権は?」

「うーん、ない」

「……はーっ。わかった」


「よし、そうこなくっちゃ!」

 メアリーのタクティカルグローブ、そして僕の刀の刃の部分が緑色の液体がにじみ出る。

「ヨーイ、ドン!」

 メアリーの掛け声とともに、HKとの戦いが幕を開けた。

初めまして、作者の狐猫きつねこと申します。

今回から、こちらの作品を2週間に1話の投稿ペースで進めていきたいと思います。

初めての連載作品なため、様々な不備や設定の矛盾点があるかもしれません。

気軽にコメントでご指摘をいただければと思います。

この作品の完結まで、ぜひご愛読ください。

よろしくお願いします。

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