表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
都市伝説怪談集  作者:
65/69

妖怪テケテケ 1

「あー、暑い。

 お前んちクーラーつけてても暑いよな」


悪かったな。


「大富豪のクセに。ケチ。」


うっさい。


「あーいーすー、

 あぁぁあああぁああぁぁぁ

 いぃぃぃいいぃいいいぃぃ

 すぅうううぅぅうぅぅぅううっ!!」

「だぁー、もううっさい!!

 暑くても足くらい使えるだろ!?

 這うな!! テケテケかてめぇは!!」

「テケテケぇ? あぁ、あったねそんなの……」

「そうじゃなくて、お前がそれみたいだっつってんだ!!」


やせいの テケテケ が あらわれた! ってか。


「いい加減にしろ。私の家だぞ、野生のテケテケ。」

「そっちもうっさいじゃん。テケテケってのは恐ろしいんだから。

 テケテケってのは下半身がなくて上半身だけで這って来る妖怪。」

「それは知ってる。他は?」

「美少女らしいね。私が聞いた話だと、

 年は中学生か高校生って聞いたんだけど。」

「あぁそう。んじゃお前に該当するか。」

「違う。あたしはちゃんと足ある。

 んでストーリーがあって、ある中学校(高等学校?)で、

 部活動を終えた生徒が帰路につこうとした。

 校内にはもう彼以外に人の姿はなく、

 彼は急いで家に帰ろうとした。

 玄関を出たところでふと視線を感じ振り返ると、

 一人の少女が窓辺に腕を組んで座って彼を見ている。

 なかなかの美少女だったので彼はまんざらでもない気分になったが、

 知っている顔ではなかったのでそのまま背を向けて帰ろうとした。

 が、その瞬間少女はゆっくりと微笑み、

 腕を組んだままふわりと浮き上がって窓から飛び出してきた。

 なんと少女には下半身がなく、

 組んだ腕をゆっくりと振りながら上半身だけで近づいてきた。

 驚いた彼は一目散に逃げ出したが、

 どれだけ走っても少女が腕を振るたびにする


『テケテケ』


 という音がついてくる。彼はどうにか家に帰り着いたが、

 テケテケという音はしばらく家の周りをうろつきまわっていたらしい。」

「あー、あと、音がテケテケじゃないってのもあるよな、

 この音が


『テケテケ』


 じゃなくて、


『コツコツ』

『パタパタ』

『シャカシャカ』


 という場合がある。因みに音が違えば名前も変わる、らしいぞ。

 テケテケは獲物の目の前まで飛んできた後は、

 地面を這って追いかけてくるらしい。

 手で地面を叩きながら迫ってくるから


『テケテケ』

『パタパタ』、


 あるいは肘を杖代わりにして迫ってくるから


『コツコツ』。


 因みに、


『シャカシャカ』


 の場合は本当に飛んで追ってくるらしい。

 シャカシャカっていうのは鋭い爪で色んなトコ

 引っかきながら追っかけて出る音らしい。

 ってか、クーラーの温度下げてよ、25度くらいに。」


「 絶 対 ヤ ダ 。 」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ