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だから僕は勇者を殺し続ける  作者: 白山碧水
1/6

勇者の来訪


「水汲みもしないロロは罰として木牢に入っておれ」


ロロと呼ばれた小柄な少年を村の外れにある大きな木の洞を加工した牢に放り込むと父親でもある村長は家に消えていった。


「お兄ちゃんが悪いんだからねっ」


「リゼ!お前が告げ口したのか」


ロロにリゼと呼ばれた少女は笑いながら手を振って村長と一緒に家に続いて入っていく。


「将来勇者になる僕をこんな洞に閉じ込めやがって覚えてろよ」


吐き捨てる様にロロと呼ばれた少年は洞の中に置かれた小汚い毛皮を被ると不貞寝をする。


此処に居ることでこれから起きる惨劇を知るただ一人の生存者になる事をロロはまだ知る由もない。




「近くに潜んでいる魔族を倒しに来ました」


仲間を引き連れ大きな剣を背負い輝く鎧を見に纏った金髪碧眼の青年が村長に言った第一声がそれだった。


ここはニカ村。

住む所を魔物に追われ各地を逃げ惑いやっとここに落ち着く事が出来た数家族住む場所である。

森の中にあり近くに小川が流れ僅かな平地を切り開いた場所でもある。


集落の者達は突然の勇者の来訪に驚きとりあえず無礼が無いように全員で出迎える事にした。



「魔族ですか?ここ辺りには土地神の小さな狐様しかおりませんが・・・」


村長が勇者と名乗る青年にそれを告げると青年は真剣な顔で村長に告げる


「実はそれが魔物を率いる魔族の頭領なのですよ」


優しく諭す様な言い方で勇者は言葉を続ける。


「誉れ高き[天轟聖典]を所有するこの私、勇者アレクサンダーを信じて下さい」


その話を聞いた村長は狐様はそのような邪悪な生き物ではございません何かの間違いです、と何度も勇者と名乗った青年に説明をする。


天轟聖典の名になんの反応も無く反論をする村長に青年は突然顔を真っ赤に変え背中に背負った剣を引き抜き村長を一刀両断し仲間に命令を出す。


「この村は魔族に洗脳されている! ガウリス! 男は殺せっ!バルザント! 村を焼き払えっ! クリス!お前は狐を探し出せっ!」


「了解だぜ、アレックス!」


ガウリスと呼ばれた槍を持った巨大な戦士は一瞬の修羅場に凍りついた男共を瞬時に槍で串刺しにする。


「やっと呼ばれたか」


バルザントと呼ばれた灰色の外套を着た痩せた男は笑いながら巨大な火炎玉で数少ない村の建物を吹き飛ばしていく。


話すこと無く頷いたクリスとおぼしき狩人帽を被った弓使いは村を走って出ていった。


「さて、前祝いと行こう」


震えるリゼと生き残った村の女達を前に勇者パーティは隠した本性を表すのだった。


「お兄ちゃ・・・」


村の惨劇の夜はまだ終わらない。



初投稿です


軽い気持ちで書いてみました。

プロットってなんだろう(´・ω・`)

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