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鬱蒼とした青。  作者: 雪之都鳥
第五章
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28/28

epilogue

 泣き止んだ深琴の背中をあやしながら、僕は空を見上げた。


「見てごらん、凄く良い天気だ」

「・・・・・・道流さんはのんきだね」

「・・・・・僕は、あの空を好きになれそうだよ」


 深琴がそばにいるから、どんな景色も好きになれそうだ。たとえ「それ」が叶わない、報われないものだとしても。


「可愛い、やっと言える。深琴は、可愛い」

「・・・・・道流さんもとても魅力的な男性です」


 僕は抱きしめた。一人の女性ではなく、妹として。


 僕にできることは、この子を諦めることしかない


「・・・・・・私は何も思い出せないよ。でも、それで良かった。思い出せなくて、よかった。その分、道流さんとの記憶で埋めつくせるから」


 皮肉にも、空は晴れ晴れとしていた。涙が頬を伝う。深琴はそれを拭こうともしなかった。いつまでも、涙が枯れるまで二人で泣いたんだ。





 おわり。





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