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勘違い堆積伝  作者: 麻亜ゐゐ花
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書き手(2)による勘違い

ディズニー、、、ランドだったかシーだったか

私が小学四年生の時、家族でその何れかに行った時のことだ。家族みんなで様々なアトラクションに乗り、とても楽しかった。友達と遊ぶときときより大分楽しかったな。

「いろいろ」あって、私は友達と遊ぶときは思いっきり楽しめていなかったのだ。スポーツなりゲームなり一生懸命やるのだが、友達を不愉快にさせ嫌われないように態度や言動に気を配っていた。それはもうスポーツやゲームよりよっぽど一生懸命に。

嫌われる事への恐怖や不安が純粋に楽しむことを邪魔していたのだ。

だが

私は家族に対してその様な感情は全く抱いていなかった。ここでの「全く」に、ほんの少しの感情も入っていない。ゼロだ。「家族から愛されていて、嫌われているはずない」とそう思っていた。これは小学生特有の根拠の無い自信ではない。

ある日、今までに無い高熱に魘されていた私は、未体験の辛さにかなり弱り「死んじゃうのかな、僕」と口にしていた。どうやら父は聞こえていたらしく、私の寝ているベットに座り、私の方を見てこう言った

「俺が、死なせない!例えお前の心臓が駄目になったとしても俺の心臓をお前にやる!肺が駄目になったのなら俺の肺をやる!だから安心しろ‼」

当然この頃は、親子間で遺伝子は全く異なっているため、臓器移植すると拒絶反応が起こることなんて知らなかったが、例え知っていたとしても、「それだけの覚悟なんだな」もしくは「弱気になっている僕をそんなに心配してくれたんだな」と思えるだろう。「無責任な発言」だなんて決して思わなかっただろう。

まあ何にせよ、小学生の私には、父の姿はとても格好よくみえた。そしたて自分が命よりも大切にされていることが、何よりも嬉しかった。


ああ、そうだこの瞬間、私が家族というものを勘違いしたのだ。


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