ラベリングとカテゴライゼーション
ねえ、ほら。人間て生まれた時はまったく誰とも会わないわけだよ。
誕生の瞬間には父の顔も知らず、母の顔も知らずに生まれてくる。
そこから少しずつ身近な人と知り合うんだ。
小学生、中学生、高校、大学と成長するにつれてね。
社会人になるとこれがちょっと複雑になって。
どこにお勤めですか、とか相手と自分の年収比較して複雑な気分になったりとか。
そういう基準が重なってちょっとこの人とは会いたくないな、なんて思ったりもして。
恋人がいるかいないかなんてのもその基準の一つだったり。
30代になるともっとこれが進んでくるんだ。
結婚していますか未婚ですか。
お子さんはいますか、いませんか。
お子さんは一人ですか、二人ですか。
奥さんは専業主婦ですか、共働きですか。
持ち家ですか、賃貸ですか。
こういう社会的な基準で区分けされレッテル貼られて見られることも見ることも多くなって、どうしても同属といることを選びたくなる。
だって違うレッテル貼られている人といると比べたくなってくるから。
皮肉だね。外側に張られたレッテルがまずは優先されてカテゴライズされるという現実の前には人間性なんて二の次三の次なんだ。
そんなこと学校では教えてくれなくて、実は皆知っているのに僕だけ知らされていなかったのかななんてちょっと考えてしまったり。
大人になるっていうのはこういうことも含めてなのさ。