ライフイズ......
異世界転生なんて実際には起きない。当たり前のことだ。あんなのは小説の中でしか起きない都合のいい出来事だ。
それでも思うことはある。異世界とは言わないまでも、人生のある時点まで巻き戻してやり直しが出来ないかと。現在の知識のまま子供の頃に戻れば、チートといえる存在になれる。人生イージーモードだ。
だが、やはりならないものだ。当たり前だが。
私は目を閉じる。現実の問題から目を逸らしたいと思う自分が一番の問題だと分かっている。と言い聞かせるために。それは......苦い、苦しい行為で、しかもそうしたからといって、何も解決はしないんだが。
転生など起こらない。でもそれは残念には思わない。私は、私の歩んだ人生は、それがどれほど無くしたい過去があっても、私だけの唯一の人生だ。誰の物でもない、人生。
傷だらけでもいいんじゃないかとまでは悟りはしない。だが、言うほど酷い物でも無かろうとは言ってもいい、と思う。そして出来るならば、私は自分が犯した過失を自分より年下の人間には惜しみなく伝えたい。同じ過ちはして欲しくないから。
your life is your only one.




