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食べるということ

食べるという行為をしなくては人は生きてはいけない。

何かを咀嚼し、飲み下し、自らの血液や肉体へと変える行動を取らないと生きていけない。


他者のエネルギーを吸収し自分のものとするのは考えてみればとても罪深いことで。

いただきますと食前に祈りを捧げる行為が多数の国で共通なのは食という行為の罪深さを知っているからなのだろう。


動物の血の赤を。


野菜の歯の緑を。


麦の実の黄を。


口内に送り込み、すり潰し、噛み締め、吸収して己の血肉とする。


「ねえ、君の命は僕の体の一部となったよ」とフライドポテトに語りかけても別に答えてはくれないけれど、たまには大地の恵みとやらを実感したって罰は当たらないだろうさ。


刺身にされたマグロの赤に大海の潮の香りを嗅ぐことはなくてもそこに命の断片はあるってことでいいだろう。ただ食べるというだけじゃ飽き足らないからそこに意味を見出だすのが現代人というものだ。


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